😗 ACEの復習
😕 その他
- ACE(angiotensin-converting enzyme)はCl-およびZn2+依存性のカルボキシペプチダーゼで,アンジオテンシンIからアンジオテンシンIIへの変換の触媒に関与する.炎症促進作用のある強力な血管拡張物質ブラジキニンやその他のタキキキニン(サブスタンスP他)なども不活性化する.
- ACE活性の亢進は主に肉芽腫性疾患など単球系細胞株の刺激を伴う病態で報告されている.肺病変の有無にかかわらずサルコイドーシスはこれらの疾患の中で最も頻度が高い.しかし他の肉芽腫性疾患(感染性あるいは非感染性いずれも含む)や非肉芽腫性疾患でも増加する可能性がある.
💥 ACE濃度が上昇する病態(サルコイドーシス以外)
- 新生児や未熟児(その原因は出産後の肺毛細血管の発達が原因と思われる)
- 多くの非感染性の播種性肉芽腫性疾患(マクロファージや単球などが産生)
- 肉芽腫性疾患を生じる多岐にわたる感染症(非感染性肉芽腫性疾患と同様)
- 石綿肺(アスベストーシス)(内皮細胞およびマクロファージの両方が原因)
- サルコイド様病変の類上皮細胞肉芽腫(サルコイドーシスと同等ではない)
- ゴーシェ病(常染色体劣性遺伝性疾患で最も一般的なライソゾーム蓄積病)
😕 その他
- アジソン病,α1-アンチトリプシン欠乏症,アミロイドーシス,ブラウ症候群,ディジョージ症候群,糖尿病,胆汁うっ滞,慢性疲労症候群,扁平苔癬,多発性硬化症,乾癬でも上昇した症例の報告あり
(投稿者 川崎)
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