CRP(C-reactive protein,C反応性蛋白)
- IL-6,IL-1β,TNF-α,IFN-γなどのサイトカインにより肝細胞で作られる主要な急性相の反応物質
- 抗炎症作用と炎症促進作用を有し感染・外傷・梗塞・自己免疫・炎症性疾患・悪性新生物で上昇
- CRPが陰性で高体温を呈する病態として薬剤熱や妊娠,習慣性高体温症などがよく知られている
- 他にSLE(全身性エリテマトーデス)やCRPが産生できない肝硬変,頭蓋内に限局した炎症(下図)
👽 おまけ<
- 頭蓋内に限局した炎症でCRPが生成されない理由は,各種サイトカインが血液脳関門(Blood-Brain Barrier; BBB)を通過できないためと考えられています.一方,アルコールやカフェイン,ニコチン,GABA,麻薬の一部などは通過できます.
- CRPの発見は米国の医師 Tillett らである(J Exp Med 1930;52:561-71).はじめは肺炎球菌の細胞壁多糖類(C多糖類/C-polysaccharide)と反応する物質として同定されたため,C-reactive protein(C反応性蛋白)と命名されたようです.
(投稿者 川崎)
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