- 当院の初期研修医の江上先生が循環器内科で経験した症例報告が出版🎉
- 主訴は安静時の胸部違和感で身体所見や心電図(茶),胸部X線は正常
- 心エコーも正常 ➜ 運動負荷Tl心筋シンチとホルター心電図を予約した
- 検査当日,負荷前の問診で「数日前から強い息切れがある」ことが判明
- 心電図(緑)ではST-T変化はないが,負荷は中止して循環器外来を受診
- 頚静脈所見に異常はなかったが左胸部で呼吸音と音声振盪の減弱を確認
- 画像で左側気胸 ➜ 心電図を見直すと気胸部位の誘導でR波減高(矢印)
- 左側にトロッカーを挿入して気胸は改善 ➜ 直後の心電図も改善(青)
- 退院後に行った冠動脈CTは正常,ホルターで発作性心房細動が判明した
🙈 本論文の考察より
- 気胸による心電図異常所見の発生率は,自然気胸を呈した57人の青年のうち21%で,心エコー検査で異常所見を示した患者は4%のみであった.
- 気胸は電気軸の変化やST部分の変化,T波の異常,不整脈などの心電図変化を引き起こすが,これらの変化は気胸の重症度や部位によって異なる.
- 自然気胸連続40人の心電図解析では,左気胸ではV2からV6誘導のQRS振幅が有意に減少し,右気胸ではV5およびV6誘導のQRS振幅が増大した.
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※ 心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶
(投稿者 川崎)
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