- 先日,循環器 Physical Examination 研究会が主催するフィジカル合宿に参加してきました。身体所見のマイスターたちが興味深い症例を持ち寄って議論するというとても充実した2日間でした(夜の宴会も😉)。ディスカッションの中で耳にした巨匠達の貴重な言葉をここに記録しておきます。聞き違いがあればすいません。
- 高心拍出状態での収縮期雑音はスクラッチ様(scratch murmur)
- 甲状腺雑音はバセドウ病で出現するが破壊性甲状腺では通常なし
- 破壊性甲状腺は症状で亜急性甲状腺炎と無痛性甲状腺炎へ大別可
- 甲状腺中毒では雑音の有無で方針(破壊性へのメルカゾール回避)
- 破壊性甲状腺炎ではサイログロブリンが病態と並行して増減する
- 傍胸骨で右室拍動は心機図でRF有、左房拍動は収縮後期にピーク
- シャイエ症候群(ムコ多糖症Ⅰ型の軽症)では沈着による弁膜症
- 重症の僧帽弁逆流(MR)は頚動脈の立ち上がりが早く持続が短い
- 重症MRでは駆出が早く済むから右脚ブロックがなくてもⅡ音分裂
- 純粋なMRでは重症でもランブルは稀(狭窄が多少でもあると出る)
- 4LSBで汎収縮期雑音でもTRとは言えない(MR雑音の伝播がある)
- 急性肺血栓塞栓の肺高血圧は40-50mmHgまで(それ以上なら虚脱)
- 一方、慢性やacute on chronicは70-80 mmHg以上可(例:CTEPH)
- 急性肺塞栓症で頚静脈陰性なのは発症時に体液量が多くないため?
- 心室からの駆出流波形と開始が合致する心音は駆出音と考えられる
心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶
(投稿者 川崎)
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