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2025-12-02

ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応 Jarisch-Herxheimer reaction

  • 梅毒の治療開始後に生じる発熱や頭痛、皮疹など一連の反応
  • 投与数時間後に出現して24時間以内に収束することが多い
  • 他のスピロヘータ(レプトスピラ症やライム病など)でも有
  • 名前の由来は Jarisch (1850-1902)と Herxheimer (1861-1944)
  • 機序は病原菌が大量に死滅して細胞内部の毒素が血中に混入 
  • 出現頻度は23.7%でII期梅毒、非HIV感染、治療成功と関連


Jarisch-Herxheimer反応が診断の端緒となったWeil病の1例

👀 独り言
  • 左心室壁にある機械・化学受容体の刺激で徐脈や血圧低下を生じることがあります.ベツォルド・ヤーリッシュ反射(Bezold-Jarisch反射)とよばれ,運動を突然やめたときに生じる失神や急性下壁心筋梗塞時(下壁に同受容体が多い)の血圧低下や徐脈として観察されることがあります.
  • 「ともにJarischだな~」と思って調べてみると親子でした.Jarisch-Herxheimer反応を発見したのは父のアドルフ・ヤーリッシュ(1850-1902)でオーストリア=ハンガリーの皮膚科医です.一方,Bezold-Jarisch反射は息子のアドルフ・ジュニア(1891–1965)で薬理学者です(引用).

(投稿者 川崎)

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