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2026-09-08

心不全の頚静脈評価:レアケース

息切れを訴える非閉塞性の肥大型心筋症(座位)

🔎 解説
  • 安静座位で頚部に周期的な拍動あり(矢頭)
  • 用手的に容易に圧迫可→動脈ではなく静脈
  • 時相は前収縮期(橈骨拍動前)→頚静脈a波
  • 吸気後はa波が消失(他の陥凹や隆起なし)
  • 本例は最終的にHCMの心不全と診断された

😐 追加コメント
  • 肥大型心筋症では、頚静脈のa波を半数以上の症例で視認できます。これは心房収縮時に硬い心室に血流がスムースに流入できずに、頚静脈に逆流するからです。右室肥大がなくても左室肥大の硬さが、心室中隔を介して右心系にも伝わります(ベルンハイム効果)。
  • HCMの約7割にa波を認めますが、これは臥位であって、座位で視認できる症例は稀です(その頻度)。座位で認めるためには、中心静脈圧がある程度、上昇している必要があるためと思われます。よって座位でa波を認めるHCMでは、心不全の合併を疑います。
  • 本例は吸気後にはa波の拍動が不明瞭です。通常、a波は視認することが難しい弱い波で、吸気負荷など筋肉(胸鎖乳突筋など)の緊張時には、まず見えないと思います。もっとも、重症心不全ならHCMでも、x谷やy谷の陥凹あるいはv波の隆起を座位で視認します。

(投稿者 川崎)

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