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2019-05-31

アミオダロンと甲状腺機能

アミオダロン服用中の甲状腺機能に関する検討心臓 2013;45:1101-9)より
  • 対象 アミオダロンを1月以上処方されていた341名
  • 基準 1.0≦FT4<2.4ng/dL,1.0≦TSH<20.0μU/mL
  • 結果 機能低下(含む疑い)=10.4%、中毒症=5.2%
  • 余後 甲状腺中毒症を認めた状態で死亡した3症例あり


🐧 機序
  • アミオダロンの分子式はC25H29I2NO3・HClで100mg中に37.5mgヨードを含有 ➜ ヨード過剰摂取からWolff-Chaikoff現象のため甲状腺機能低下症を発症(Am J Med 1969;47:101-24
  • アミオダロンは末梢と下垂体でT4をT3へ転換する5´-脱ヨード酵素を阻害する ➜ 甲状腺機能低下症を発症(FEBS Lett 1999;450:35-8
  • 浅在性Basedow病や中毒性結節性甲状腺腫 ➜ アミオダロン内服でヨード誘発性の甲状腺ホルモン産生過剰 ➜ 甲状腺機能亢進症を発症(日内会誌 2010;99:776-85
  • アミオダロン自体に甲状腺細胞障害性がある(らしい) ➜ 破壊性甲状腺中毒症タイプの甲状腺機能亢進症を発症(日内会誌 2010;99:776-85

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(投稿者 古室・川崎)

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