- 頭部を受動的に速やかに回旋させると,頭部の回旋方向と反対向きに眼球が偏倚する現象のこと
- 頭位変換眼球反射(OCR),前庭眼反射(VOR),ヘッドインパルステスト(HIT)とも呼ばれる
- 脳幹障害:同現象は低下しうる(HIT陽性)が、前庭―眼球運動系が障害されていない場合正常のこともある
- 小脳障害:同現象は正常に保たれる(HIT陰性)ことが多い 前庭神経炎:同現象は低下・消失(HIT陽性) AICA梗塞:同現象は低下する(HIT陽性)こともある
頭部外傷で脳幹部障害の症例の動画(YouTUBEより)
👽 呟き
- 少しややこしいのですが,「頭位回旋時に眼球復位あり」➜「人形の目現象が陽性」➜「正常」です.僕は長年,逆だと思っていました.
- 人形の目が固定されているか動くかは人形次第ですが,例えば高級なフランス人形などをイメージすると理解しやすいかもしれません.
メニエル
(投稿者 川崎)
2 件のコメント:
少し誤解があるようです。
おそらく、正しくは下のようになります。
VOR
頭を動かした時に反対方向へ眼球を動かす反射
HIT
VORを評価する検査(VOR不全による眼球偏位を補正するcatch up saccadeをとらえる検査)
OCR(人形の目)
昏睡患者でみるVORの簡易評価
【前庭神経炎】
VOR低下、HIT陽性
【橋病変】
VOR/OCR低下しうる
【小脳梗塞】
多くはVOR反射弓が保たれHIT陰性
ご指摘ありがとうございました。脳神経内科の先生からアドバイスを得て、文章を一部変更しました。また以下のことも教えてもらいましたので転記しておきます。
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HIT/VORの神経機構は下記になります。
1.三半規管への物理的刺激(頭部回旋) → 2.前庭神経(第VIII脳神経)→ 3.前庭神経核(延髄~橋)→ 4.外転神経核
(外転神経核からは、同側外転神経への出力(前庭神経核と対側の外直筋)と、MLFを通じて動眼神経核-内直筋への出力があり、共同偏視します)
脳幹障害では、3-4が病変に含まれていれば障害され、3-4が病変に含まれていなければ障害されず、正常(HIT陰性)
小脳にはこの経路が含まれないので同現象は障害されず、正常(HIT陰性)
前庭神経炎では、この系(2)がもろに障害されるので、異常(HIT陽性)
AICA梗塞では、虚血により末梢性のVIII神経障害が生じ、異常になることがある(HIT陽性)
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