米国の整形外科医 Burgess らが報告(J Trauma 1990;30:848-56)した骨盤骨折の分類で,骨盤輪に及んだ外力の方向から以下の3つに分類(Ⅰ➜Ⅱ➜Ⅲの順に重症化/分類不能型はComplex
force [複合外力] とする)
- Lateral compression = 側方圧迫型
- Anterior posterior compression(いわゆるOpen book)= 前方圧迫型
- Vertical shear = 垂直剪断型
💀 追記
- 出血の多くは骨髄性あるいは静脈性で,動脈性は少ないようです(10%程度?).骨髄性あるいは静脈性出血は整復固定やシーツラッピングの対象(ただしLateral compressionでは行わない)
- 動脈性出血ではTAE(Transcatheter Arterial Embolization:経カテーテル動脈塞栓術)を行うこともありますが,Lateral compressionでTAEを要する症例はかなり稀のようです(数%?)
- ただし上記 Burgess らの連続210例の検討(※)の総死亡率は8.6%で,その内訳は Lateral compressionの7.0%,Open bookの20.0%,Vertical shearの0%と側方圧迫型でも油断は禁物!
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(投稿者 川崎)
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