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2024-10-20

プロテオーム Proteome

  • 細胞内で発現しているタンパク質の集合体(=全タンパク質)のこと 
  • イギリスのM. Wilkinsが提唱(Expert Rev Proteomics 2009;6:599-603) 
  • protein(タンパク質)とgenome(ゲノム)を組み合わせ作られた用語
  • 例:ミトコンドリアプロテオームは3000を超える異なる蛋白質で構成
  • プロテオーム解析では生物の全蛋白質の構造や機能を網羅的に解析する
  • このプロテオーム解析で生物のゲノム情報が産業的に利用しやすくなる
  • 例:癌マーカーを質量分析法に基づくプロテオーム解析によって発見


- がんの液体生検におけるプロテオミクス技術の概要 -

(投稿者 川崎)

2024-10-19

鎮痛消炎貼付剤:パップ剤やテープ剤

  • どちらも支持体+膏体(粘着剤+薬物)+ライナー(剥離紙)の3つの層から成る貼付剤
  • パップ剤は主に水溶性高分子の膏体が厚く塗布されて多量の水分を保有し冷却作用がある
  • テープ剤は主に親油性高分子の膏体が薄く塗布されて伸縮・粘着性が高く可動部にも適合
  • パップ剤やテープ剤は年間に(多分日本だけで)約40億枚処方され地球約14.1周分の長さ


(投稿者 川崎)

2024-10-18

嗜銀しぎん顆粒性認知症 Argyrophilic Grain Disease

  • 概略 嗜銀顆粒を特徴とする病理学的に定義された脳疾患
  • 初報 独のH BraakとE Braak(Neurosci Lett 1987;76:124-7)
  • 疫学 高齢者に多くて65歳で9.3%,100歳以上で31.3%と報告
  • 症状 緩徐進行の健忘性軽度認知障害(ドネペジルには不応)
  • 合併 高頻度に神経精神症状(易怒性,頑固,自発低下など)
  • 画像 左右差のある側頭葉内側前方の萎縮,機能・血流低下
  • 所見 髄液バイオマーカーやアミロイドPETは原則として正常
  • 診断 確定には病理学的評価が必要(通常は死後にのみ可能)


好銀性粒子病の神経病理学的特徴

(投稿者 川崎)

2024-10-17

今週の一枚 🎯

慢性左心不全の高齢者

💙 解説
  • 3ヵ月ぶりの受診でご本人は変わりないと述べた
  • 安静座位で頸部に明らかな拍動は認められない
  • しかし吸気時には鎖骨上窩に陥凹が出現(矢頭)
  • 吸気保持を解除した後には拍動は消失している
  • 採血でBNPは前値197から362に上昇していた

😶 独り言
  • 本例には明らかな息切れはなかったが,中心静脈圧は少し上昇していると考えられる.このような場合,安易な利尿薬投与は慎みたいかも...特に高齢者で今回のような夏場では容易に脱水.減塩指導も有効であるが食欲低下のリスクもある.
  • どういう対応が正解かは分からないが,ご本人と付き添いの娘さんに心不全の増悪が疑われることをお伝えた.次回予約を早めるのと同時に,撮影した動画を見ていただき増悪時(特に安静座位で出現時)には早期受診していただくよう指導.

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2024-10-16

Coronary cameral fistula

  • cameral はあまり耳にしない英単語(【形】判事や議員の私室の,国家財政の,他)
  • 単に冠動脈から心内腔への短絡のこと(冠動脈瘻 coronary artery fistula のひとつ)
  • 日本語では右冠動脈-左室瘻や左冠動脈-左房短絡などと表記(用語集への記載なし)

Coronary cameral fistula(右冠動脈-右心房瘻)の45歳男性

(投稿者 川崎)

2024-10-15

Cat tongue sign 猫舌徴候

  • 開いた毛包に入り込んだ鱗屑を伴う境界明瞭な紅斑性丘疹を特徴とする皮膚病変のこと
  • 円板状エリテマトーデスに伴うことが多い(熱い食べ物が苦手なことではありません😅)
  • 別名は carpet tack sign(カーペット鋲サイン)や tin tack sign(錫メッキ鋲徴候)など
  • 脂漏性皮膚炎(seborrheic dermatitis)や落葉状天疱瘡(pemphigus foliaceous)でも有

 円板状エリテマトーデスで認めた皮膚病変(下図の左上)

(投稿者 川崎)

2024-10-14

第21回 循環器Physical Examination講習会より


循環器Physical Examination講習会は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です。「生きた physical examination」を体感・習得して、「感動できる」ものにしていきたいと思っています。毎週情報発信をしているので,よければSNSでフォローしてみてください.


👻「フィジカル講習会」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2024-10-13

ATTR心アミロイドーシス(ATTR-CM)の治療薬

  • ATTR心アミロイドーシスを診断する機会がグッと増えてきました.本邦で使用できる薬剤はビンダケル®(DI)とビンマック®(DI)です.
  • いずれもTTRの四量体に結合して安定化させます. ビンマック®はビンダケル®の改良版で1日1回1カプセルなのでアドヒアランス向上に期待

ビンダケルとビンマックの違い(参考:コチラ,他)
ビンダケル®カプセル 20mg ビンマック®カプセル 61mg
一般名
  • タファジスメグルミン
  • タファミジス
効能又は効果
  • ATTR家族性アミロイドポリニューロパチーの末梢神経障害の進行抑制
  • ATTR心アミロイドーシス(野生型及び変異型)
  • ATTR心アミロイドーシス(野生型及び変異型) 
収載および薬価
  • 2013年末梢神経障害
  • 2019年ATTR-CM
  • 1カプセル9,716.5円(2023年6月時点)
  • 2021年11月25日
  • 1カプセル36,021.6円(2023年6月時点)
用法及び用量
  • ニューロパチー:通常,成人には1回20mgを1日1回
  • ATTR心アミロイドーシス:通常,成人には1回80mgを1日1回(つまり1日4錠)
  • 通常,成人には1回61mgを1日1回(つまり1日1錠)


(投稿者 川崎)

2024-10-12

👴 歴史クイズ

(CC BY 4.0)



(投稿者 川崎)

2024-10-11

心エコー図による肺高血圧

肺高血圧の確定診断は右心カテーテル検査で行われます.ただしその前に通常は心エコー図で 'あたり' をつけます.三尖弁逆流の最高速度2.8 m/sが目安ですが,他のエコー所見と組み合わせて判定する必要があります.個人的にこの点が少し曖昧だったので整理しておきます.



👉 肺高血圧に関するの過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)