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2017-11-26

FIB-4 index

HIVとHCVの混合感染症例における肝線維化の予測式(Hepatology 2006;43:1317-1325
現在ではNAFLDやNASHをはじめ多くの肝疾患で線維化の指標として利用されている
  • NAFLD(ナッフルディー)=Non-alcoholic fatty liver disease/非アルコール性脂肪性肝疾患
  • NASH(ナッシュ)=Non-alcoholic steatohepatitis/非アルコール性脂肪肝炎

方法 FIB-4 index=(年齢XAST)÷(血小板数X√ALT)
※血小板数の単位は109/L ➜ 15万/mm3なら150になる

カットオフ値は疾患毎に異なるが,スクリーニング(NAFLD症例など)に用いるなら,2.67以上で肝線維化の陽性的中率80%,1.30以下で陰性的中率90%(Clin Gastroenterol Hepatol. 2009;7:1104-12

当院では採血検査時に自動的に計算され表示されます

(投稿者 川崎)

2017-11-25

Double rupture

心筋梗塞急性期の機械的三大合併症 (← 各自験例の心エコー図が見られます)
  1. 心室自由壁破裂 Free wall ruptures (FWR)
  2. 心室中隔穿孔 Ventricular septal ruptures (VSR)
  3. 乳頭筋断裂 Papillary muscle ruptures (PMR)

このうち二つを合併した病態をDouble ruptureと呼んでいる



初報は70年以上前(Spontaneous double ruapture of the heart. Arch Pathol. 1940;29:796―799)
頻度は急性心筋梗塞3,284例中10例(約0.3%)で死亡率80%(J Nippon Med Sch. 2003;70:21-27

(投稿者 川崎)

松下金曜会 「肛門直腸痛」

肛門直腸痛のレッドフラッグと重篤な原因
  1. 体重減少,疲労 ⇒ 癌,感染,炎症性腸疾患
  2. 慢性貧血,血便,発熱,腹痛 ⇒ 癌,炎症性腸疾患,感染(膿瘍)
  3. 数日間で徐々に疼痛が悪化 ⇒ 膿瘍
  4. 感覚消失または筋力低下 ⇒ 脊髄または神経根,末梢神経の癌もしくは感染
  5. 50歳を過ぎた患者で排便習慣が変化 ⇒ 結腸癌
参考書籍:「聞く技術 答えは患者の中にある」

(投稿者 川崎)

2017-11-24

クイズ Who's Who?




クスマール
(投稿者 川崎)

2017-11-23

急性冠症候群 ACS

冠動脈の粥腫破綻とそれに引き続く血栓形成により生じた急性心筋虚血を呈する病態
ACS = acute coronary syndrome (or syndromes)




急性冠症候群 ACS の認識が重要である理由は緊急事態 "medical emergency" であるため
ACSは安定している狭心症(AP: angina pectoris)や心不全とは全く異なる概念である

  • STEMI(ステミ) = ST-segment elevation myocardial infarction
  • UAP(ユーエーピー) = unstable angina pectoris

(投稿者 川崎)

子宮留水腫

子宮腔内に粘液または漿液性の貯留液が存在する子宮留腫の一病態
子宮留腫は貯留液の性状により子宮留膿腫,留水腫,留血腫に区別
子宮留腫は婦人科外来の0.01~0.5%(留水腫62.7%,留膿腫27.5%,留血腫9.8%)
  • 機序 子宮頸管の狭窄や閉塞機転により分泌物の自然排出が障害
  • 頻度 50歳以上の女性の4.4%,閉経女性の12~14.1%
  • 症状 無症状が多い(感染症を伴うと留膿腫:発熱や膿性帯下,下腹部痛など)
  • 病因 腫瘍,放射線療法後,老人性頸管狭窄,人工中絶等による外傷,先天性奇形など


(投稿者 川崎)

2017-11-22

心膜癒着療法

原発性肺癌に合併した癌性心膜炎における心膜癒着療法の有用性(肺癌.2009;49:994-998

対象 原発性肺癌908例中,癌性心膜炎を合併した27例(心膜開窓術を行った1例は除外済)
方法 心嚢穿刺のみ19例 vs 心膜穿刺後に心膜癒着療法を行った8例の予後を後ろ向きに検討
加入
  • 心嚢液の排液後に癒着薬剤を投与し2時間クランプして開放・排液後にカテーテル抜去
  • 使用した癒着薬剤はBleomycin 6例,OK432+Mitomycin C 1例,OK432 1例であった
結果
  • 心膜癒着療法群8例で癌性心膜炎診断後の生存期間が良好(3ヵ月 vs 1.2ヵ月,P=0.04) ➜ 下図左
  • 心タンポナーデ合併11症例でも癒着群の生存期間が良好(4.6ヵ月 vs 1.0ヵ月,P=0.015) ➜ 下図右

注意
  • 前向きの検討ではないため治療法の選択にバイアスがありえる
  • 他の治療法として心膜開窓術との比較検討が行われていない

(投稿者 川崎)

GU vs DU 年齢編

GU = gastric ulcers / DU = duodenal ulcers

中国での448例(GU 254例, DU 194例)の検討(World J Gastroenterol. 2010;16:2017-2022
胃潰瘍のほうが十二指腸潰瘍より高齢(平均60.44歳 vs 51.99歳,p=0.001)

  • 性差や喫煙率,飲酒率はいずれも胃潰瘍と十二指腸潰瘍の間に有意差なし
  • ピロリ菌の陽性率は十二指腸潰瘍でより高率(62.4% vs 43.3%,p=0.001)

(投稿者 川崎)

2017-11-21

ヘリコバクター・ピロリ検査 Detection of H. pylori

  • 胃カメラで生検を要する検査 ➜ 胃粘膜の培養・鏡検・迅速ウレアーゼ試験・PCR
  • 胃カメラが不要である検査 ➜ 血清抗体,尿素呼気試験,便中抗原,尿中抗体

方法 簡便度 感度(%) 特異度(%)
培養(胃粘膜) 70-90 100
検鏡(胃粘膜) 80–98 90–98
迅速ウレアーゼ試験(胃粘膜) 90–95 90–95
PCR(胃粘膜) 90–95 90–95
血清抗体 70–90 70–90
尿素呼気試験 85–95 85–95
便中抗原 中~高 85–95 85–95
尿中抗体 81-86 73-91


おまけ
😊 ピロリpyloriの発音は以外に難しい ⇒ pailóuri パァィロォゥリィ 実際の音声
😊 ピロリの有無に関する胃カメラの肉眼的所見 ⇒ RAC(ラック)
😊 除菌後の治療判定検査 ⇒ 尿素呼気試験あるいは便中抗体

(投稿者 川崎)

負荷心筋シンチの検査中に・・・

虚血性心疾患が疑われ運動負荷タリウム心筋シンチグラフィを施行した症例
下肢疲労で自転車エルゴメータで負荷を終了 ➜ 心筋虚血は検出されなかった

左下肢のしびれ感があったため運動負荷終了後に下肢のプラナ(平面)像を追加

右下肢と比較して左下肢で核種の取り込み低下(筋肉内血流量を反映) ➜ 閉塞性動脈硬化症の疑い

※検査中に気になる所見に遭遇したら臨機応変に対応したい (例:松下心エコー塾 症例11症例80

(投稿者 川崎)