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2016-08-31

破傷風トキソイドについて

土壌からの感染がほとんどで、年間40例にとどまるが致死率は30%と高い。
トキソイドを打つかどうかはリスク(※以下に示す)があるかどうか、そして予防接種を受けたか、何年前に受けたかが重要となる。

外傷患者+リスクあり+破傷風予防接種歴無しor最終接種から15年以上 → 破傷風トキソイド3回+抗破傷風ヒト免疫グロブリン250単位
外傷患者+リスクあり+最終接種から15年以内→破傷風トキソイド1回
外傷患者+リスク無し+破傷風予防接種歴無しor最終接種から15年以上 → 破傷風トキソイド3回
外傷患者+リスク無し+最終接種が10-15年前 → 破傷風トキソイド1回
外傷患者+リスク無し+最終接種が10年以内 → 創処置のみ

の5パターンが考えられる。

詳しくはこちら(http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/466-tetanis-info.html)
※リスクは 創の土壌汚染の有無、1cm以上の深さ、複雑な形状、壊死組織があることなどである

(投稿者 吉武)

2016-08-30

中毒センター

急性中毒の対応に困ったら ⇒ 中毒110番 072-726-9923
365日24時間対応 情報提供/一般無料・医療施設2000円
http://www.j-poison-ic.or.jp/homepage.nsf

(投稿者 川崎)

第13回松下バイリンガルカンファレンス

その点に関しては,あまりデータはありません
There are few data available regarding this point.

問題は~/ポイントは~
The problem is.../The thing is...
(投稿者 川崎)

2016-08-29

めまいと頭部CT

重篤な疾患が原因で生じるめまいの頻度は高くない(「聞く技術 答えは患者の中にある」より)
  • 脳血管疾患 6%
  • 不整脈 1.5%
  • 脳腫瘍 <1%

訴えがめまいだけなら頭部CTを割愛できる症例があるが,少なくとも以下の所見は確認しておきたい
  • バレー徴候 陰性
  • ロンベルグ試験 正常
  • 指-鼻-指試験 両側とも正常
  • かかと-膝試験 両側とも正常
  • 通常歩行 可能
(投稿者 川崎)

Fitz-Hugh-Curtis症候群

・性行為感染の後クラミジアによる骨盤内感染をきたし、その後肝周囲炎を合併したもので、若年女性に多い。

〈症状〉 右上腹部痛、心窩部痛(下腹部痛からの移動する痛みも特徴的)
〈鑑別〉 胆嚢炎、虫垂炎など
〈超音波検査〉 肝被膜の肥厚所見や癒着、肝周囲の限局性腹水→明らかな所見に乏しいことが多い
〈血液検査〉 CRPが陽性であるにもかかわらず、白血球上昇が少ない傾向

若年女性患者に対する性交歴や婦人科症状の問診を行うことが重要
(投稿者 大槻)

2016-08-27

急性大動脈解離の初発症状

発症時に疼痛を認めない症例が少なからずある
国際レジストリーに登録された464症例の検討
  • 何らかの疼痛 95.5% ⇒  無痛 4.5%
  • 失神 9.4%
  • 心不全 6.6%
  • 脳血管障害 4.7%


(投稿者 川崎)

2016-08-26

松下金曜会 「排尿困難」

”排尿困難” を主訴に来院した症例のレッドフラッグ
  1. 腟出血・腟分泌物・尿道分泌物 ⇒ クラミジアまたは淋菌の感染症
  2. 関節痛・口内炎・眼症状 ⇒ ベーチェット症候群またはライター症候群
  3. 血尿や意図しない体重減少 ⇒ 腎細胞癌,膀胱癌
  4. 発熱・悪寒・側腹部痛・悪心・嘔吐 ⇒ 腎盂腎炎
参考書籍:「聞く技術 答えは患者の中にある」

※ライター症候群
1916年にHans Reiterが報告した「赤痢罹患後に関節炎・尿道炎・結膜炎の三徴を示した1例」に由来
現在では反応性関節炎と呼ばれ,感染性関節炎以外の感染症に関連した関節炎を総称している
20歳前後の男性に多く,HLA-B27と関連するため強直性(きょうちょくせい)脊椎炎と同様の機序が考えられている
関節内に微生物は存在しないため抗菌薬は無効であるが自然治癒することが多い(鎮痛目的にNSAIDsを使用)

(投稿者 川崎)

2016-08-24

腹部単純写真の扱い

以下参照
http://www.minamitohoku.or.jp/expert/pdf/200805.pdf

腹部単純写真では異常が指摘できる場合は意義があるが、
異常が指摘できない場合は否定も肯定も出来ない状態と考えたほうが無難と考えます。

「臥位でもイレウスが診断できる」という言葉は語弊があり、せいぜい
「臥位でもイレウスが診断できることがある。知識と工夫によりその診断率は上がる」

くらいに理解しておくことを御勧めします。

なお、腹部単純写真で診断に有用なものとして (いろいろ寄せ集め)

腸閉塞
気腹
疼痛による側弯
仙腸関節の硬化影から仙腸関節炎
S状結腸捻転による Coffee bean sign
特徴的な結石から Meckel 憩室
直腸、腟内異物
静脈硬化性大腸炎
肺底部異常陰影
骨格奇形

などが挙げられています。
(投稿者 小谷)

インスリノーマ

年間発生率は100万人あたり1-2人でまれな疾患であるが膵内分泌腫瘍の中では最多。

whippleの3徴:空腹時の意識消失発作、発作時の血糖値50mg/dl以下、ブドウ糖投与による症状改善
低血糖時のインスリンの不適合分泌(インスリン/血糖値>0.3など)
MEN 1型の除外
(精神疾患やてんかんと診断されていたという報告が散見される)

<局在診断>
腹部超音波、超音波内視鏡、造影CT、選択的動脈内カルシウム注入試験、ソマトスタチン受容体シンチグラフィー

<治療>
外科手術が第1選択
遺残病変や手術困難症例は薬物療法

選択的動脈内カルシウム注入試験;インスリノーマ細胞にはカルシウム受容体が発現しているという特徴があり、胃十二指腸動脈や脾動脈などの膵を栄養する動脈に順次カルシウムによる刺激を行いその際のインスリン分泌の上昇の程度によって腫瘍の局在診断を行う試験

(投稿者 岡田)

松下心電塾 

僧帽弁収縮期前方運動=SAM(サム)=systolic anterior motion (SAM) of mitral valve

僧帽弁の前尖が収縮期に前方(ビデオでは上方)に引き込まれ流出路狭窄を生じる現象
主に閉塞性肥大型心筋症で観察される所見で,大動脈弁狭窄と類似した血行動態になる


SAMを認める症例で強心剤(ジギタリスやカテコラミン類)を用いると,流出路狭窄が増悪して血行動態が破綻することがある.救急外来ERでSAMを伴うショック症例に遭遇したら,カテコラミン開始ではなくて補液を試みること.通常の外来ではベータ遮断薬の投与および生活指導(脱水や長時間立位の回避,サウナや競技スポーツの禁止など)を行なう.
(投稿者 川崎)