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2017-12-06

HLA-B51

HLA=human leukocyte antigen=ヒト白血球抗原
HLAは白血球だけでなくほぼすべての細胞と体液に分布
組織適合性抗原(免疫に関わる重要分子)として重要な役割

HLA-B51抗原
  • 人種を超えてベーチェット病と顕著に関連
  • 陽性率は一般人10% vs ベーチェット病患者50~60%(脈管学 2009;49:391–398
  • 陽性ならベーチェット病を発症するリスクが9.3倍上昇(HLA研究所

※その他のHLAタイプと日本人の病気の相関表(HLA研究所) ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2017-12-05

右心負荷を来す稀な病態

心エコー図で右心の圧負荷を認めた症例(収縮期に心室中隔が扁平化)
肺血栓塞栓症を疑い99mTc-MAAを用いて肺血流シンチグラフィを撮像した





(投稿者 川崎)

骨盤動揺

両側の腰骨を同時に触診した時の不安定感 ➜ 骨盤骨折を示唆

外傷患者では骨盤出血が致命傷になるため骨盤骨折の有無の評価はとても重要
骨盤動揺があればX線検査・IVR前に骨盤部シーツラッピングで出血低減を試みたい

注意点
  • 骨盤骨折時には骨盤出血を悪化する可能性があるため1回だけ優しく施行する
  • 外見上の骨盤変形がある時やX線写真で骨盤骨折が判明している時は行わない

(投稿者 川崎)

2017-12-04

呼吸苦 vs 呼吸困難(感)

カルテへの表記方法として以下の3通りのが考えられる
  1. 主訴 : 呼吸苦
  2. 主訴 : 呼吸困難
  3. 主訴 : 呼吸困難感
ただし呼吸苦は医学用語ではないという意見もあるようです



Google scholarでの検索
  • ”呼吸苦” ➜ 約10,600件
  • ”呼吸困難” ➜ 約24,500件
  • ”呼吸困難感” ➜ 約7,640件

メディカルオンラインでの検索
  • ”呼吸苦” ➜ 26,640件
  • ”呼吸困難” ➜ 26,640件
  • ”呼吸困難感” ➜ 1,824件

医中誌Webでの検索
  • ”呼吸苦” ➜ 113件
  • ”呼吸困難” ➜ 782件
  • ”呼吸困難感” ➜ 57件

日本循環器学会用語集(第3版)
  • ”呼吸苦” ➜ 登録なし
  • ”呼吸困難” ➜ 11件記載(英訳=dyspnea)
  • ”呼吸困難感” ➜ 登録なし

広辞苑(第六版)
  • ”呼吸苦” ➜ 記載なし
  • ”呼吸困難” ➜ 解説あり
  • ”呼吸困難感” ➜ 記載なし



絶対的な正解はないと思われるが専門用語にはこだわっておきたい
 (誤)ペースメーカー ⇒ (正)ペースメーカ/(誤)データー ⇒ (正)データ

※その他の注意すべき用語(過去の投稿) ⇒ その1 ・ その2

ペースメーカー
(投稿者 川崎)

迅速グラム染色

グラム染色は標本作成に15分程度の時間を要す ➜ 通常の方法

急ぐ場合は迅速法でもある程度評価することが可能と考えられる
 例  スライド上の検体をバーナーで乾かし染色液は各10秒(計1分


上図は同じ尿検体を迅速法と通常法でグラム染色(培養では大腸菌であった)
白血球が不明瞭になり観察できる細菌もすこし少ないが概略は把握できる

(投稿者 川崎)

2017-12-03

舌咽神経痛:失神の稀な原因

咀嚼時や嚥下時に舌咽神経が刺激され疼痛を生じる病態
Glossopharyngeal Neuralgia, GPN

  • 症状 突発的に生じて数秒間続く咽頭や舌,耳などの非常に鋭利な電撃痛
  • 誘因 咀嚼や嚥下,咳嗽,欠伸,会話,顔面(特に耳介下部)への接触など.
  • 原因 血管の圧迫説が有力.その他に腫瘍や膿瘍,外傷,多発性硬化症など
  • 診断 正確な問診と上咽頭への局麻テスト,thin sliceのMRIおよびMRA
  • 疫学 10万人中0.2-0.7人の年間発生率,男女比=1:1.5~2で50歳前後
  • 治療 カルバマゼピン,舌咽神経根切断術・神経血管減圧術,ペースメーカ無効

舌咽神経痛の原因―神経血管圧迫説(口咽科 2013;26:39-45

強い疼痛から副交感神経亢進による徐脈・心停止と交感神経抑制による血管拡張から失神を起こすことがある
⇒ 症例報告(心臓2003;35:80-83

※失神のレッドフラッグは コチラ
※失神と意識障害の違いは コチラ
ペースメーカー
(投稿者 川崎)

2017-12-02

チョコレート嚢胞 Chocolate cyst

子宮内膜症=子宮内膜が子宮以外の場所で発育・増殖する疾患(月経のある女性の約10%)
チョコレート嚢胞=卵巣に発生した子宮内膜症(40歳代~卵巣癌のリスク上昇/頻度は0.7%)

(破裂した左卵巣の腹腔鏡所見:Wikiのpublic domain

参考:日本婦人科腫瘍学会 子宮内膜症の悪性化(2017年12月閲覧)

(投稿者 川崎)

松下金曜会 「異常な腟出血」

異常な腟出血のレッドフラッグと重篤な原因
  1. めまい,ふらつき,失神,動悸・頻脈 ⇒ 出血
  2. 腹痛および確認された妊娠 ⇒ 異所性妊娠(子宮外妊娠) 👻 両者の使い分けは コチラ
  3. 体重減少 ⇒ 子宮内膜癌
  4. 鼓腸,腹位の増加 ⇒ 卵巣癌
参考書籍:「聞く技術 答えは患者の中にある」

(投稿者 川崎)

2017-12-01

生食による代謝性アシドーシス

生理的食塩水は安価(149円/500mL)かつ適応範囲が広いためERで汎用されている
ただし急速の大量静注で心不全の増悪に加えて代謝性アシドーシスを惹起することあり
  • ナトリウムの過剰投与による体液貯留(生食500mlに塩分4.5g
  • 血中の重炭酸イオン濃度が希釈される(希釈性アシドーシス)
  • クロールの過剰投与による高クロール血症によるアシドーシス

これらのアシドーシスを防ぐため各種リンゲル液が開発された
NaやClにKやCaの電解質を加え細胞外液(血漿成分)に近い

種類当院の採用
乳酸リンゲル液ポタコール(180円/500mL)
酢酸リンゲル液ソルアセト(193円/500mL)
重炭酸リンゲル液ビカネイト(224円/500mL)

乳酸や酢酸は酸であるが下記の反応で HCO3- を増加させる
  1. 乳酸は肝臓で,酢酸は多臓器で代謝され CO2+H2O になる
  2. その後に平衡関係 CO2+H2O ⇔ HCO3-+H+ で右辺が増加

(投稿者 川崎)

心理学用語 スキーマ schema

認知心理学で用いられる用語で自動思考(考え方)の奥底にある中核信念
人間の認知過程の分析に有用で,スキーマのゆがみ修正は治療に繋がる

実例
幼少期の虐待やいじめからネガティブな自己スキーマが生じうつ病になる

※分かりやすい(?)ページ ⇒ スキーマとは頭の中のプログラム

(投稿者 川崎)