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2023-05-31

最近の用語

💛 HSP(エイチ・エス・ピー)
  • Highly Sensitive Personの略で「感受性がとても強く敏感気質な人」
  • 米国の心理学者 Aron が1962年に提唱(New York: Broadway Books)
  • HSPスケール(27項目:低感覚閾・易興奮性・美的感受性)で診断
  • 全人口のある程度がHSPであると思われる(例,20%~30%:引用

💚 CQ(キューシー)
  • Quality Controlの略で本来は「品質管理」を意味
  • CQサークルは自発的に小グループで行う管理活動
  • 互いの活動を発表する(CQ大会やQC活動発表大会)
  • 自己と相互の啓発から最終的に全体の体質を改善

💁 用語に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2023-05-30

尿酸:覚え書

  • 痛風はおよそ男性120万人と漸増,女性は5万人で一定(厚労省)
  • 高尿酸血症に対する治療薬は生成抑制薬と排泄促進薬に大別可
  • 一次痛風は54%が排泄低下型,10%が産生過剰型,30%が混合型
  • 2011年に42年ぶりの新しい生成抑制薬(フェブキソスタット)
  • 近年,41年ぶりに新たな排泄促進薬(ドチヌラド)が販売開始
  • 尿酸の排出は2/3が腎臓経由で尿へ,残る1/3が腸管経由で便へ
  • ドチヌラド(ユリス®)は腎臓の再吸収過程を選択的にブロック
  • その高選択性のため尿酸結石の発症はほぼ考慮する必要がない
  • ガイドラインの推奨値6 mg/dlの達成率は痛風症例でも半数未満
  • 血清尿酸値の上昇は全死亡,心不全入院と有意に関連する(
  • 利尿薬の尿酸上昇はeGFR低下+NPT4を介す排泄の競合的阻害
  • 心不全患者の血清尿酸目標値は7.0 mg/dL以下(ただし推奨Ⅱb)

💁 尿酸に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2023-05-29

Katz Index カッツインデックス

  • 基本的日常生活動作(BADL)の評価法(他にBarthel IndexやDASC-21)
  • 米国の予防医学の医師 Katz らが原版を提唱(JAMA 1963;185:914-9
  • 入浴,更衣,トイレ使用,移動,排尿排便自制,食事の6領域で評価
  • 自立 / 介助の尺度でA(すべて自立)~G(すべて介助)の7段階判定

💁 ADL に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2023-05-28

市販後調査と言ってもいろいろあります

  • 主に販売前の臨床試験で得られなかった情報を収集するために行われる
  • 製造後販売後調査(PMS: Post Marketing Surveillance)と同意語である
  • 使用成績調査,製造販売後データベース調査,製造販売後臨床試験の3種
  • 使用成績調査は一般と特定調査および使用成績比較調査に細分類される


(投稿者 川崎)

2023-05-27

医療現場:リカレントとリスキリング

😐 独り言
  • どちらかと言うと閉鎖的であった医療業界にも,他業種の参入が相次いでいます.そして各種会議では医師やメディカルスタッフが苦手なビジネス用語が飛び交うようになりました.リカレントリスキングも何かと耳にします.

📀 リカレント(recurrent)
  • 形容詞の再発性・回帰性で,生涯学習を意味する
  • オンライン講座などを活用して自主的に実施する
  • 例:リカレント教育に取り組んで他施設の部長へ

💿 リスキリング(reskilling)
  • 現在と全く異なる分野の技術や知識などを身につけること
  • 病院発展のため,医師やスタッフが依頼されることが多い
  • 例:リスキリングで診療看護師(Nurse Practitioner:NP)

💁 ビジネスに関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2023-05-26

悪性高熱症

  • 悪性症候群は麻酔薬による副作用である悪性高熱症(Malignant Hyperthermia)と症状が類似していることから、かつてその発症機序は悪性高熱症と同様と推測する考えがあった。


悪性症候群 悪性高熱症
原因薬剤 抗精神病薬,パーキンソン治療薬 揮発性吸入麻酔薬,脱分極性筋弛緩薬
機序 ドパミン神経系仮説(山脇ら,1986) 骨格筋Ca放出異常(Endoら,1983)
所見 発熱,筋強剛,自律神経症状(発汗・頻脈・尿閉など),CK高値,白血球増多 発熱,筋強剛(開口障害),頻脈,コーラ色の尿,K・乳酸・ミオグロビン・CK高値
治療 全身管理,ダントロレンナトリウム 全身管理,ダントロレンナトリウム
その他 - 遺伝性(常染色体顕性)

参考)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル悪性高熱症患者の管理に関するガイドライン2016

(投稿者 積木/川崎)

論文 🏆 HOCMの身体所見

  • 当院の循環器内科専攻医である野口先生が経験した症例が出版されました
  • 典型的なフィジカル所見を示した閉塞性肥大型心筋症(HOCM)の1例です
  • 頸動脈は二峰性拍動(pulsus bisferiens)でspike and dome型の波形でした
  • 心尖もatrial kickと抬起性拍動のダブルインパルス(double apical impulse)
  • 心音は収縮中期の過剰音(偽駆出音/SAM音)およびそれに続く収縮期雑音


😀 追加コメント
  • 僧帽弁が収縮期に前方運動(SAM; systolic anterior motion)して非対称性中隔肥大と接触する時に生じる偽駆出音は是非とも覚えておきたい過剰音です.駆出性雑音が続く音感は独特であり,フィジカル診断の大きな武器になります.
  • 僕自身も外来でフォロー中のHOCM例で心音をもう一度注意して聞きなおしてみると,この音が決して稀でないことが分かりました.論文には音声ファイルが添付されていますが,ダウンロードや解凍が手間なので下記にアップしておきます.

👉「論文」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2023-05-25

今週の一枚 🎯 座位アンサム徴候

慢性心不全の増悪で入院した高齢者の手背静脈

👽 解説
  • 端座位の卓上で手背静脈が隆起(高齢者では健常者でも稀でない)
  • 左鎖骨レベルでも手背静脈の怒張は消失せず ➜ 末梢静脈圧の上昇
  • Anthem(国歌斉唱)signは末梢静脈虚脱による中心静脈圧判定法
  • アンサム徴候は30度臥床で判定するが座位でも可能(特異度上昇)

 😁 独り言
  • 手背静脈と右房の解剖的つながりを考えると,末梢静脈を用いた中心静脈圧の推定に懐疑的な方が多いことにも納得できます.ただし本例で示したよう同一症例内で負荷に対する反応は,ある程度信用していいのではと思っています.
  • 末梢静脈を用いた判定方法は患者さんとのラポール形成にも役立ちます.とても簡便なため患者さんやその家族の方にも(頸静脈より)受けがいいと思います.患者さん自身がなにげに手を上下させていることを見ることがあります.

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2023-05-24

EGSYSスコア

👿 EGSYSスコア
  • 心血管性失神か否かを鑑別するために作られたスコア
  • EGSYS = Evaluation of Guidelines in SYncope Study
  • イタリアから提唱された方法(Heart 2008;94:1620-6) 
  • 6つの臨床変数から合計得点を算出する(-2点~12点)
  • 3点未満なら心臓性は可能性低(LR, 0.12-0.17:引用
  • 4点以上で心臓性失神の感度95%,特異度61%(引用
  • 614日追跡で4点以上は死亡率が上昇(入院推奨:引用

👾 6つの臨床変数
  • 失神前の動悸 ➜ +4点
  • 心電図異常や心疾患の既往 ➜ +3点
  • 労作中の失神 ➜ +3点
  • 仰臥位での失神 ➜ +2点
  • 自律神経症状 ➜ -1点
  • 原因となる誘因 ➜ -1点 

復習 👽 失神の チェス・ルール(別名San Francisco Syncope Rule)

(投稿者 川崎)

2023-05-23

個室の対義語とは...

  • 一般に大部屋や総室,相部屋などと呼ばれていますが多床室という言葉もあります
  • 多床室がより正確な表現と思われますがあまり分かり易い用語ではないと考えます
  • 一方,通常の総室(従来型多床室)に対して個室的多床室もあります(下図参照)
  • 米国ではヒルバートン法 (2006年改)で「新築病院はすべて個室」と決まっています

様々な病室の平面図

(投稿者 川崎)