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2020-09-24

🎯 今週の一枚

数日前から左耳に違和感(ポコポコという音)を自覚する症例の外耳道~鼓膜



(投稿者 川崎)

2016-11-05

異物は CT 上どう見える?

今日は放射線科関西地方会でした。

当院の元研修医であった先生が発表していましたが、爪楊枝の吸収値ははじめは Air を含むため Air に近い低信号を呈するが、徐々に水を吸い込んで吸収値が (たぶん50くらい?) 上がっていくという論文を見つけて報告してくれていました。覚えておきます。 残念ながら原典が見つかりませんでした。

医療訴訟で大きな話題となって、その後の医療にも大きな影響を与えたであろう杏林大病院割りばし死事件では、「頸静脈孔に嵌入し頭蓋底を越え小脳まで穿通した約7.6cmの割り箸の断片が確認され」たそうです。「脳出血を疑い頭部X線とCT撮影を行ったが、後頭蓋窩に硬膜外血腫と空気の混入が認められたものの、依然死因は不明であったという。」
Wikipedia より引用
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%8F%E6%9E%97%E5%A4%A7%E7%97%85%E9%99%A2%E5%89%B2%E3%82%8A%E3%81%B0%E3%81%97%E6%AD%BB%E4%BA%8B%E4%BB%B6#cite_note-asahi081121-9

Anderson らによると、手掌異物200例において異物は木片 36%, ガラス 23%, 針 7% であった。Gooding らは、このように異物症例には単純エックス線で確認できないものが多く、単純エックス線のみでは異物の有無を判定するのに不十分であると指摘している。
慈恵医大誌 2010:125:169-73 より引用

プラスチックの場合の CT 値は
http://ichiken.w3.kanazawa-u.ac.jp/img/hbk-c-8.pdf
を参考に、素材によって -100 から 120 くらいのようですね。ラミネートフイルムであればその混合比により吸収値が変化するはずで、また、PTP (薬の包装材) の場合は金属を含んだりもするので、吸収値はさらに上がると思います。

以上、まとめると
木片 (箸、枝、爪楊枝などなど) は、CT上はじめは air 濃度で 3 日ほどかけて辺縁から徐々に吸収値が上昇し軟部組織に対して高吸収となる。
単純写真のみでは異物が指摘できないことが多い。
プラスチックの吸収値は低いもの (-100) から高いもの (120) がありそう。
もし同じものがあれば、マーカーと一緒にどこか診断の邪魔にならないところに置いて撮像するといいかもしれません。

(投稿者 小谷)

2020-11-05

🎯 今週の一枚

発熱のため当院を受診した症例



(投稿者 川崎)

2017-11-11

マジックキス

小児の鼻腔内異物に対する簡便な除去方法
別名は"mother's kiss" or “parent’s kiss” technique

方法
  1. 母親や患児が慣れている大人が患児の口を自分の口で覆う(人工呼吸様)
  2. 患児の鼻腔のうち,異物が詰まっていない方を大人が指で押さえる
  3. 大人が息を軽く吹きこむと患児が声門を閉じるので抵抗を感じる
  4. そのタイミングで勢いよくプッと空気を患児の口に短時間だけ送り込む
  5. うまくいけば患側鼻腔から異物が排出される(何度か繰り返してみる)
  6. コツは子供に“big kiss”してあげると安心させストレスを感じさせないこと

系統的レビュー(CMAJ. 2012;184:E904-12)では152例中91例(59.9%)で成功
合併症として鼓膜破裂や気胸,異物の気道への移動などが考えられるが上記報告では発生例なし

(投稿者 川崎)

2018-07-26

ヒトアジュバント病

  • 異物を用いた美容外科手術後に生じる自己免疫疾患類似病態
  • adjuvant 【名】補助薬,【形】補助の(ˈædʒ.ə.vənt 実際の発音
  • 三好和夫らが提唱した疾患観念(日本医事新報 1964;2122:9-14

  • 機序 Tリンパ球が活性化し様々なサイトカインを放出による?
  • 英名 silicone granuloma や silicone lymphadenopathy など
  • 病理 サルコイドーシスに類似(リンパ球浸潤と多核巨細胞)
  • 鑑別 異物の存在および異物を貪食した細胞の存在が重要


(投稿者 川崎)

2025-03-19

口腔内セネストパチー(口腔異常感症)

  • 奇異な表現で訴えられる,多彩で変動する口腔内の異物感や違和感である
  • 口腔内の不快感を訴えるが実際に異物はないと理解はしていることが多い
  • ネバネバ,ベタベタ,ヒリヒリ,乾燥,味覚異常,異物感,知覚過敏など
  • 精神科よりも歯科や耳鼻咽喉科など身体科を受診することが圧倒的に多い
  • 舌痛症(口腔灼熱症候群)と重複する症状も多く明瞭な分類が困難である
  • 訴えを傾聴し安易に否定しない/難治性で向精神薬等の有効率は50%以下
  • 全身に異常感覚が拡大する場合や,精神症状が強い場合は精神科と連携要
  • 特に高齢者では認知機能や精神状態、口腔癌など器質的疾患の確認を要す


(投稿者 川崎)

2018-01-14

救命救急士

重度傷病者が病院または診療所に搬送されるまでの間に限り救急救命処置を行うことができる
英語ではEmergency medical technician (EMT), Paramedic, Emergency life-saving technicianなど

許可されている救急救命処置厚生労働省医政局 2014年1月31日付
  1. 自動体外式除細動器による除細動
  2. 乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保のための輸液
  3. 食道閉鎖式エアウェイ,ラリンゲアルマスク又は気管内チューブによる気道確保
  4. エピネフリンの投与
  5. 乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保及び輸液
  6. ブドウ糖溶液の投与
  7. 精神科領域の処置
  8. 小児科領域の処置
  9. 産婦人科領域の処置(臍帯結紮/切断・胎盤処理・新生児の蘇生・子宮輪状マッサージ)
  10. 自己注射が可能なエピネフリン製剤によるエピネフリンの投与
  11. 血糖測定器(自己検査用グルコース測定器)を用いた血糖測定
  12. 聴診器の使用による心音・呼吸音の聴取
  13. 血圧計の使用による血圧の測定
  14. 心電計の使用による心拍動の観察及び心電図伝送
  15. 鉗子・吸引器による咽頭・声門上部の異物の除去
  16. 経鼻エアウェイによる気道確保
  17. パルスオキシメーターによる血中酸素飽和度の測定
  18. ショックパンツの使用による血圧の保持及び下肢の固定
  19. 自動式心マッサージ器の使用による体外式胸骨圧迫心マッサージ
  20. 特定在宅療法継続中の傷病者の処置の維持
  21. 口腔内の吸引
  22. 経口エアウェイによる気道確保
  23. バッグマスクによる人工呼吸
  24. 酸素吸入器による酸素投与
  25. 気管内チューブを通じた気管吸引
  26. 用手法による気道確保
  27. 胸骨圧迫
  28. 呼気吹込み法による人工呼吸
  29. 圧迫止血
  30. 骨折の固定
  31. ハイムリック法及び背部叩打法による異物の除去
  32. 体温・脈拍・呼吸数・意識状態・顔色の観察
  33. 必要な体位の維持,安静の維持,保温
救急隊 救急隊員 医療行為
(投稿者 川崎)

2023-09-14

今週の一枚 🎯

前日から持続する上腹部痛例の胃カメラ像

🐟 解説
  • 胃幽門輪近くに胃壁に突き刺さった虫様異物あり
  • 採血は軽度の炎症反応のみ(WBC 9500、CRP 0.74)
  • 異物は鉗子で除去(下図):胃アニサキスと診断
  • 食事指導とプロトンポンプ阻害薬の処方後に帰宅

📷 おまけ
  • 世間では(医療現場でも?)胃カメラと言われていますが、正式には上部消化管内視鏡です。これは当時(1950年代~70年代)には本当に小さなカメラがついていて検査後に現像していたからです。その後に光ファイバーを介したリアルタイムの観察が可能になりました。もっとも最近では半導体素子(CCD=超小型カメラ)+電気ケーブルが主流なので、胃カメラという表現もあながち間違いとは言えない気がします😊
  • 同様に大腸ファイバーの正式名称は下部消化管内視鏡検査です。私の育った環境では大腸カメラと言うことはあまりありませんでしたが、CF(colon fiberscopy)はいまだに使用されているかと思います。しかし正しくはCS(colonoscopy)と表記するそうです。これはファイバーを使わずに、CCDを用いた電子スコープだからだそうです😶

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2017-04-25

肉芽腫性疾患 Granulomatous disease

炎症細胞が集まり周囲をリンパ球や形質細胞,線維組織が取り囲んでいる巣状病変のこと
組織に侵入した異物を貪食・分解できない時,隔離するため形成される炎症反応のひとつ

代表的疾患
  • サルコイドーシス,結核,ヒストプラスマ症(真菌感染症の1つ)

その他の疾患
  • 感染症(梅毒・住血吸虫症・アメーバ赤痢・回虫症・腸チフス・野兎病・猫ひっかき病・心内膜炎・ウィップル病・ノカルジア症・非定型抗酸菌症・アスペルギルス症・Q熱・ハンセン病など),鼠径リンパ肉芽腫,リンパ腫,炎症性腸疾患,血管炎および結合組織病(多発血管炎性肉芽腫症・結節性多発動脈炎・巨細胞性動脈炎・アレルギー性血管炎など),結節性紅斑,薬剤性,異物(硫酸バリウム・造影剤・脂質・縫合糸など),肝胆道疾患(原発性胆汁性胆管炎・脂肪肝・脂肪肉芽腫など)

(投稿者 川崎)

2018-02-10

症例クイズ(咽頭の違和感)





(投稿者 川崎)

2021-03-02

外傷性刺青 Traumatic tattoo

  • 外的な力で異物が皮膚に入り色素沈着を呈する病態
  • 刺入創(鉛筆の芯など)や擦過創,爆損傷後に出現
  • 自然消退はないので初診時の洗浄や異物除去が重要
  • 治療はデブリードマンやレーザー(一部保険適応)


(投稿者 川崎)

2017-12-09

松下金曜会 「頸部痛」

頸部痛のレッドフラッグと重篤な原因
  1. 咽頭部の異物感,呼吸困難,会話不能 ⇒ 気道閉塞,異物吸引
  2. 四肢の筋力低下・刺痒感,レルミット徴候(頸部屈伸で手足刺痛感) ⇒ ミエロパシー(ヘルニア・炎症・狭窄・多発性硬化症)
  3. 肩,腕または手の脱力・感覚消失 ⇒ 頸部神経根のインピンジメントまたは絞扼
  4. 外傷後の激痛 ⇒ 頸椎骨折
参考書籍:「聞く技術 答えは患者の中にある」

(投稿者 川崎)

2016-10-21

NEJMカンファレンス

癒着胎盤
・子宮腔内の脱落膜の欠損部位から絨毛が子宮筋層に直接侵入し、分娩後自然脱落することできない状態
・無理な胎盤剥離や胎盤部分剥離が起これば大出血からショック
・DICを引き起こし、母体予後を悪化させる
・発生頻度:1例/2500例
・多くは前置胎盤・子宮手術既往のある症例に発生
NEJMの記事

Thelazia callipaeda(東洋眼虫)
・体長8~16mmの白色の小線虫
・感染は,動物の涙液を摂取し栄養分とする分泌物採食性で,非刺咬性のハエを介しておこる
・犬の眼脂を好んで摂食するショウジョウバエの1種のメマトイが、ヒトの眼瞼などに止まった時に感染すると考えられている
・軽度の結膜腺炎、結膜の濾胞肥大、異物感、流涙、掻痒、充血、腫張、光 への過敏性、角膜炎を引きおこす場合がある
・治療は、虫体の機械的除去
NEJMの記事
(投稿者 大槻)

2017-10-09

イーグル症候群 Eagle’s Syndrome

茎状突起が過長した解剖学的特徴に関連する病態で邦名は茎状突起過長症
※聞きなれない病名ですがこの半年に2度遭遇(ともに院内勉強会 松下金曜会

  • 原因 先天性,茎状舌骨靭帯の石灰化,茎状突起の延長(ただ根本原因は不明)
  • 症状 咽頭痛,嚥下時の痛みや不快感,扁桃に異物触知,頸部痛,耳鳴りなど
  • 診断 3cm以上の茎状突起(通常は2.5cm程度)+関連した自覚症状の出現
  • 治療 NSAIDs内服,ステロイドや局所麻酔薬の局注,外科的茎状突起切除術

分かりやすい症例報告 ⇒ Eagle症候群(茎状突起過長症)の画像診断(耳展 2014;57:160-162)

(投稿者 川崎)

2025-05-29

今週の一枚 🎯

- 開心術後例の定期エコー -

😊 解説
  • 僧帽弁レベルの短軸層が描出されている
  • 拡張期に僧帽弁の中央が解放していない
  • 中央が離れず(矢印)∞ の形をしている
  • 本症例は僧帽弁へのアルフィエリ縫合

💁 追加コメント
  • Alfieri Stitch(アルフィエリ縫合)は僧帽弁逆流の前尖と後尖の中央付近を縫合する手術です.イタリアの心臓外科医 Alfieri が開発し,経皮的僧帽弁クリップ術 MitraClip® の元祖になります.
  • MitraClip®後の心エコー図に比べて,僧帽弁中央の異物が小さいことや,その背部に出現するアコースティックシャドウ(音響陰影)が少ないことで鑑別することが可能ではないかと思われます.

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(投稿者 川崎)

2021-09-02

🎯 今週の一枚

頭痛で来院して群発頭痛と診断された症例
発熱と開口障害も出現したため再来院した



(投稿者 川崎)

2016-11-21

胃蜂窩織炎

胃蜂窩織炎とは胃壁の粘膜下層を中心に拡がる非特異的化膿性炎症疾患

原因
  • 胃疾患や異物,薬物による粘膜損傷から細菌侵入
  • 抜歯後や上気道炎などの感染巣から血行性感染
  • 膵炎や胆嚢炎など近接臓器から炎症の直接波及
  • 成因が特定できないあるいは不明である特発性
症状
  • 急性期は悪寒・発熱・上腹部痛・悪心・嘔吐
  • 慢性期は食欲不振・上腹部不快感など
治療
  • 従来より観血的治療法を第一選択にすべきという報告が多い
  • しかし近年保存的治療法(抗菌薬)による治癒例も散見される

 参考  急性胃蜂窩織炎の1例 日消誌 1999;96:1226-1270
 ⇒ 各種画像検査で胃体部にびまん性の壁肥厚所見を認め,胃粘膜生検部位から膿汁の流出(後に化膿性連鎖球菌と大腸菌と判明)があったため胃蜂窩織炎と診断して,抗生物質(SBT/ABPC)の投与で手術を回避できた症例報告

(投稿者 川崎)

2022-05-16

翼状片 Pterygium

  • 強膜(白目)の表面にある結膜が角膜(黒目)に入り込んだ状態
  • 妙な病名はギリシャ語で“wing(翼)”を意味するpterygosが語源
  • 先頭pはサイレント/tərídʒiəm,タリジアム,実際の音声はコチラ
  • 鼻側(目頭)から三角形の進行が多いが,外側(目尻)からもある
  • 基本的に無症状で,進行すれば充血や異物感,視野・視力障害など
  • 原因不明(環境や遺伝?)/両側に出現し緩徐に進行する事が多い
  • 良性疾患で放置可能/自覚症状が強い場合は手術(約半数に再発?)


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(投稿者 川崎)

2022-03-17

🎯 今週の一枚

異物を食べてERに搬入された症例



(投稿者 梶/川崎)

2017-05-21

松下金曜会 「膣炎」

膣炎のレッドフラッグと考慮すること
  1. 下腹部痛 ⇒ 骨盤内炎症性疾患,尿路感染症
  2. 出血 ⇒ 外傷,悪性疾患,異物
  3. めまい,発疹,筋肉痛,錯乱,嘔吐 ⇒ トキシックショック症候群
  4. 悪臭または汚物の混入 ⇒ 直腸膣瘻
  5. 膣のひりひりする痛みと分泌物 ⇒ ヘルペス感染症,ベーチェット症候群
参考書籍:「聞く技術 答えは患者の中にある」

(投稿者 川崎)