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2026-02-22

カルシウム拮抗薬:副作用

  • カルシウム拮抗薬の血管拡張作用による副作用はしばしば経験します.下腿浮腫や頭痛,ほてり,動悸などでしょうか.
  • まれでずが忘れてはいけないものに歯肉肥厚があります.意外な副作用も生じることを最近知ったのでまとめておきます.


👉 頻尿に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら右欄から選択可能)

(投稿者 川崎)

2026-02-21

知っ得:ガイドライン

📗 12誘導心電図
  • 低リスク手術でのルーチンの術前12誘導心電図は推奨されない(推奨クラスIII No benefit・エビデンスレベル B)

📘 BNP/NT-proBNP
  • 中,高リスク手術において,臨床的リスクにて上昇リスク群(例 血管手術でRCRI 1項目以上,非血管手術2項目以上)では,さらなるリスクの層別化にBNPまたはNT-proBNPの測定を考慮してもよい(推奨クラスIIb・エビデンスレベル C)(付帯事項:アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬はBNP値に影響を与える可能性があり注意する.RCRI(Revised Cardiac Risk Index)「低リスク群」に測定する意義は低い)

📙 心エコー図
  • ルーチンの術前経胸壁心エコー図検査は推奨されない(推奨クラスIII No benefit・エビデンスレベル C)(付帯事項:臨床的に適応になるような状況では心エコー図検査を考慮してもよいが,心エコー図検査のためだけに必要な手術が遅れないように注意する)


(投稿者 川崎)

2026-02-20

先日の外来 😙

  • 医師 「ニトロが無効なら救急車ですぐに来てください」
  • 患者 「そんなに悪いのですか? 7119 への電話は...」
  • 医師 「えっ? 電話? 711?」
  • 家族 「先生,それコンビニ」 ← セブン・イレブン
  • 一同 (爆笑😆)

※ちょっとだけ盛ってます(大阪なので)

📞 ♯7119(救急安心センター)
  • 急な病気やけがで,今すぐ救急車を呼んで病院に行ったほうがいいのか迷ったときに,電話を通じ専門家からアドバイスを受けることができる行政サービス      
  • 相談を通じて,病気やけがの症状を把握した上で,以下をアドバイス.○救急相談 例)緊急性の有無,応急手当の方法,受診手段 ○適切な医療機関を案内


(投稿者 川崎)

2026-02-19

今週の一枚 🎯

  • 他のコンテンツで心音クイズを作成しました.本ページにもアップしておきます(内容は少し変更しています)


心雑音を指摘され受診.正しいのはどれか.







判定


😐 正解 D
  • 注目すべきは収縮期雑音がスムースに拡張期まで持続している点
  • Ⅱ音(S2)前後で雑音が変化しない点が往復雑音とは異なります.
  • 注意:連続性雑音は必ずしも一心周期に渡り雑音が連続しません.


👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2026-02-18

メンデルのランダム化解析 Mendelian randomization

👻 背景
  • 研究実施者による介入を伴わない観察研究では,交絡因子により生じるバイアスを念頭に置かなければならない.交絡バイアスを除去しなければ,ある曝露がアウトカムに与える因果効果を,適切に推定することはできない.この交絡バイアスを取り除く統計手法の一つに操作変数法がある.操作変数法では,以下の3要件を満たす操作変数が必要である.
  1. 操作変数は曝露変数と関連する
  2. 操作変数は曝露変数を介してのみアウトカムに影響を与える(除外制約)
  3. 操作変数とアウトカムは共通原因を持たない


🍃 メンデルのランダム化研究
  • 自然界で行われている無作為化(対立形質が無作為に遺伝する:対立形質の無作為化割付が「神様」により為される)を利用した解析法


メンデルランダム化 vs 無作為化比較

(投稿者 川崎)

2026-02-17

Invoiceインボイス ならぬ INVOSインボス

  • Invoice(インボイス)➜ 2023年10月に開始された、事業者が消費税の仕入税額控除を受けるために必要な適格請求書.課税売上高が1,000万円を超える場合は考慮するが,病院は同制度による税額の増加は通常ない.
  • INVOS(インボス)➜ メドトロニック社が提供している脳オキシメータシステム(ココ).近赤外線分光法(Near Infra-Red Spectroscopy: NIRS)を用いて脳や骨格筋の組織酸素飽和度をリアルタイムに測定できる.

- INVOSのイメージ -

(投稿者 川崎)

2026-02-16

心尖拍動を診る

息切れで来院例の心尖拍動 (座位)

💁 解説
  • 座位で明瞭な心尖拍動を視認(動画の矢印)
  • 男性で拍動の最外側は乳輪の外側 ➜ 心拡大
  • 収縮期隆起は長い持続(抬起性) ➜ 心肥大
  • 心尖拍動は規則的でない ➜ 心房細動の疑い
  • 最終診断は肥大型心筋症+心房細動の心不全

😐 独り言
  • 肥大型心筋症で心室拡大をきたす例(拡張相あるいはend-stage)は稀で,通常は心尖拍動は乳輪内側に位置します.しかし病態が進行すると心房の拡大を呈するため,心室拡大がなくても心尖拍動は外側(下方)に偏位します.
  • 実際に左房容積が心尖拍動の左方偏位に最も関連する因子であることが報告されています(J Cardiol 2021;78:136-41).心拡大は心室 and/or 心房の拡大を意味すると思われるので,心拡大≠左室の内腔拡大でない点に要注意

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(投稿者 川崎)

2026-02-15

とても大切な質問をいただきました

  • 先日,頚動脈拍動(コリガン脈)や甲状腺雑音,左季肋部の拍動(ゲルハルト様徴候/Gerhardt-like sign)など身体所見が特徴的であった甲状腺クリーゼの症例を発表しました.本例の主訴は意識障害でした.
  • 発表後に複数の質問があったのですが,一つが特に秀逸でした.「そもそも甲状腺クリーゼでは,どうして意識障害が生じるのですか?」という問いです.その場でうまく答えられなかったので調べてみました.

  • 甲状腺クリーゼで意識障害(意識混濁、せん妄、昏睡など)をきたす主な理由は、過剰な甲状腺ホルモンが中枢神経系(脳)に直接・間接的に甚大な負荷を与えることによる代謝・機能の破綻です。

(AI作成の病態モデル図と説明文)←PMIDは微妙?

👉 甲状腺に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら右欄から選択可能)

(投稿者 川崎)

2026-02-14

SHATSシャッツを制圧せよ

  • 先日参加した病診連携の会での特別講演でSHATSという言葉を初めて聞きました.そして「SHATSを制圧せよ」はその講演のテーマの一つでした.

👉 SHATS(シャッツ)
  • 血圧サージの増大が血管疾患と悪循環を形成し循環器疾患の発症と臓器障害を加速させるという観念
  • systemic hemodynamic atherothrombotic syndromeの略で邦名は全身血行動態アテローム血栓症候群
  • 提唱は自治医科大学循環器内科の苅尾七臣(Kazuomi Kario)先生(Nat Rev Nephrol 2013;9:726-38
  • 血管スティフネスの増大は高血圧に先行して,「サージ血圧」の増大とその末梢へ影響を増幅させる
  • 従って血管疾患が進行している高血圧患者こそより厳格な血圧コントロールを徹底させることが重要


- SHATSの観念図 -

👉 血圧に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2026-02-13

アレルギー:Ⅰ型〜Ⅳ型

  • Ⅰ型 ➜ 即時型アレルギー、アナフィラキシー型
  • Ⅱ型 ➜ 細胞傷害型、細胞融解型
  • Ⅲ型 ➜ 免疫複合体型、Arthus型
  • Ⅳ型 ➜ 遅延型アレルギー、細胞性免疫、ツベルクリン型


- アレルギー反応の分類 -

(投稿者 川崎)

2026-02-12

今週の一枚 🎯

息切れで来院(血液疾患で化学療法中)

😐 解説
  • 眼周囲の明瞭な浮腫(puffy eyes)
  • 浮腫は下眼瞼より上眼瞼で目立つ
  • 浮腫の部分は心持ち蒼白?(pale)
  • 座位で右側内頚静脈の拍動は陽性
  • 心音はギャロップ+全収縮期雑音
  • 最終診断は薬剤性心筋症(HFrEF)

👽 心不全 vs 眼
  • 眼瞼浮腫は必ずしも病的とは言えません(寝不足や号泣後).しかし本例のように上眼瞼が主体の浮腫なら心不全を想起させます(ただしエビデンスは見つからず)
  • 眼瞼浮腫で発赤がないことは炎症やアレルギーに伴う変化の除外に有用と思われます.(本例は血液疾患による貧血に加えて,心不全による血液の希釈も影響?)
  • 心不全の浮腫と言えば下腿浮腫ですが,眼瞼や陰嚢などにも出現することがあります.心不全での眼瞼浮腫の頻度を調べましたが見つけることができませんでした.
  • 心不全ガイドラインは「下腿(末梢あるいは四肢)の浮腫とそれ以外の浮腫」という分類がされています.「眼」という漢字は一つも記載されていませんでした.

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

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(投稿者 川崎)

2026-02-11

感染性動脈内膜炎 IEA: infectious endoarteritis

  • 感染性大動脈炎と感染性動脈炎という共通した病態の包括
  • 院内で突然死133例の剖検で6例が感染性動脈内膜炎の所見
  • 動脈壁の破壊で瘤形成~破裂切迫なら制御困難で外科治療
  • 顕性化した時点では治療抵抗性で高い死亡率を有する疾患


- 感染性動脈内膜炎の初期から経過を追うことができた例 -

👺 発生機序(動脈は感染に対して強い抵抗性を有す)
  1. 血管栄養血管への細菌性微小塞栓(主に感染性心内膜炎が原因)
  2. 近接感染巣からの進展
  3. 遠隔一次感染巣からの血行性播種
  4. 動脈壁への外傷と直接のコンタミネーション


    (投稿者 川崎)

    2026-02-10

    ガマ腫 🐸 Ranula

    • 舌下腺導管が閉塞し舌下腺からの唾液が周囲間隙に漏出した貯留嚢胞
    • その命名はガマガエルが喉を膨らませた姿に似ていることに由来する
    • 10~20歳代に好発する疾患で, 組織学的には上皮細胞を欠く偽嚢胞
    • 口腔底限局の舌下型,顎下進展の顎下型,口腔底〜顎下の舌下顎下型
    • 治療は開窓術,嚢胞摘出術,舌下腺摘出術などの手術に加え硬化療法

    参考)口咽科 2023;36:59-64,他

    口腔底の腫脹を生じたガマ腫の12歳女性
    OK-432(ピシバニール®)高濃度注入法で消失

    (投稿者 川崎)

    2026-02-09

    フィジカルクイズ(No. 39 & 40)

    • 循環器Physical Examination講習会は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です.「生きた physical examination」を体感・習得して,「感動できる」ものにしていきたいと思っています.
    • 2025年4月から毎週金に循環器に関するフィジカルクイズをX(旧Twitter)で発信しているので,よろしければフォローしてみてください(@PhysicalExamin1).こちらのページには2週分ずつまとめてアップします.



    👻「フィジカルクイズ」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

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    (投稿者 川崎)

    2026-02-08

    テクニカル アラーム Technical Alarms

    • 患者異常ではなく,機械など患者以外の異常を知らせるアラーム
    • モニターアラームの約半分は電極脱落や接触不良,機器誤認など
    • 信頼性の低い不適切アラームの頻発でアラームに対する意識低下
    • 医療安全確保にはテクニカルアラームを減らすことが非常に重要



    (投稿者 川崎)

    2026-02-07

    🌀 BPPVならぬPPPD

    • BPPV: Benign Paroxysmal Positional Vertigo(良性発作性頭位めまい症) 
    • PPPD: Persistent Postural-Perceptual Dizziness(持続性知覚性姿勢誘発めまい) 

    😨 PPPD 
    • 持続性のふらつき・不安定感を中核症状とする機能性めまい疾患
    • 非回転性のめまいが3月以上継続し、立位・動作・視覚刺激で悪化
    • 何らかの前庭症状を先行後に発症することが多く、重症例が多い
    • 40-60代の女性に多く、めまい疾患の15~20%(BPPVに次いで多い)
    • 自然寛解が少なく、長期に生活機能障害や抑うつ・不安をきたす
    • 治療は認知行動療法、前庭リハビリ、薬物療法(SSRIとSNRI)など


    - PPPDの診断基準 -

    💁 めまいに関する過去の投稿 ➜ コチラ

    (投稿者 川崎)

    2026-02-06

    😉 AIに依頼してみました

    😗 背景
    • 先日,興味深いことを教えてもらいました.そのことを人工知能(Artificial Intelligence:AI)に食べさせて,5択の問題と解説を依頼してみました.概ね納得できる内容だったので,そのままでアップします.


    【問題】パーキンソン病(Parkinson's disease:PK)や多系統萎縮症(Multiple System Atrophy:MSA)では、寝たきりになると褥瘡ができやすい。一方、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)では比較的褥瘡ができにくいとされる。その理由として最も適切なものはどれか。







    判定


    😐 解説
    • 褥瘡の発生には、長時間の圧迫や感覚障害、自律神経障害(皮膚血流・発汗障害)が重要である。PKやMSAでは、自律神経障害が前景に立ち、皮膚血流障害や発汗障害を来しやすいため、褥瘡が生じやすい。一方、ALSは運動ニューロン疾患であり、感覚機能および自律神経機能が比較的保たれる。そのため圧迫による疼痛を自覚しやすく、体位変換が行われやすいことから、褥瘡ができにくい。

    解説)ChatGPT

    (投稿者 川崎)

    2026-02-05

    今週の一枚 🎯 エコー前に診断

    発熱と嘔吐を訴える高齢者(大動脈弁位生体弁)


    (投稿者 川崎)

    2026-02-04

    KIT(キット)

    🕗早朝ERでの申し送りの一コマ
    • 看護師 「昨夜の入院は,イレウス,肺炎,KIT(キット)…」
    • 内科医 (隣にいる外科医に小声で)「KIT(キット)って何?」
    • 外科医 (小声)「これ,昔でいうGIST(ジスト)のことだよ」

    • KITはKIT遺伝子にコードされている受容体型チロシンキナーゼ蛋白で,別名はCD117(cluster of differentiation 117)他
    • 消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor; GIST)は,このc-kit遺伝子などが機能獲得型の突然変異をすることで発生
    • GISTは主に消化管に発生する間葉系腫瘍の一つで,その大半は KIT(c-kit, CD117)蛋白質を発現し高頻度にKIT遺伝子異常あり
    • GIST はかつて平滑筋系腫瘍に分類されたが(悪性例は平滑筋肉腫),KIT遺伝子異常が発見され独立した疾患概念として定着
    • GISTの好発年齢は40歳以上の中高年者であり男女差はない.部位は胃(約70%),小腸(約20%)に多く,大腸や食道はまれ
    • 肉眼的には粘膜下腫瘍の形態をとり内腔方向あるいは壁外方向へ進展するが,ほとんどの例で固有筋層と連続性が確認される


    - GIST(KIT)の病理学的所見 -

    (投稿者 川崎)

    2026-02-03

    分類不能型免疫不全症 CVID: common variable immunodeficiency

    • 概略 抗体欠乏を主とする原発性免疫不全症
    • 病因 多くは原因不明(一部は常染色体遺伝)
    • 症状 副鼻腔~肺の細菌性感染症を繰り返す
    • 疫学 20~40代での診断が多い(性差はない)
    • 診断 IgG低値と他の免疫不全疾患の除外ほか
    • 合併 脾腫,LN腫脹,自己免疫疾患,癌など
    • 治療 予防的IgG補充療法+感染時に抗菌薬


    - CVID:除外すべき疾患と含まれる病態 -

    (投稿者 川崎)

    2026-02-02

    📢 心音クイズ

    • 他のコンテンツで心音クイズを作成しました.本ページにもアップしておきます(内容は少し変更しています)


    健常者の心音である.記録部位はどこか.







    判定


    😐 正解 A
    • 健常者ではⅠ音(S1)は低調で長く心尖部優位で,Ⅱ音(S2)は高調で短く心基部優位です.
    • このパターンを耳にしっかり刷り込んでおけば,S1の減弱やS2の亢進に気づき易くなります.


    心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

    (投稿者 川崎)

    2026-02-01

    総合診ならぬ双合診

    💟 双合診
    • 内診の一つで被験者が仰臥位で台の端に腰を据えて股関節と膝を曲げた姿勢で行う
    • 腟の中に検者が指を挿入し逆の手で恥骨の上から圧迫して子宮や卵巣の状態を触知
    • 下図のへガール徴候(Hegar's sign)は双合診による妊娠の可能性を示す身体所見
    • 双合診と直腸診(人差し指を腟に,中指を直腸に挿入)を組み合わせることもある

    - 双合診の実際 -

    👉 生殖器に関する過去の投稿 ➜ コチラ

    (投稿者 川崎)