このブログを検索
2017-09-08
クインケ徴候 Quincke's sign
爪床で小動脈の拍動が確認できる状態(色調が心拍にあわせて変化/爪先を軽く圧迫すると観察しやすい)
正常では観察できないが,大動脈弁閉鎖不全症や動脈管開存症など速脈・大脈時に出現することがある
(
Quincke's Pulse by NEJMvideo
より)
おまけ
命名は発見者のドイツ人医師
Heinrich Irenaeus Quincke
(1842–1922)による
Quinckeは診断および治療としての腰椎穿刺法も確立したことで知られている
大動脈弁逆流症では頭部の前後の揺れ(ミュッセ徴候)や口蓋垂の拍動(ミュラー徴候)を認めることがある
(投稿者 川崎)
2017-09-07
ムコイドのstring test
粘稠性の有無を推定する方法の1つで遺伝子検査よりも簡便
string 【発音stríŋ】 ひも(糸より太くロープより細い)
培養コロニーを釣菌して5mm以上に伸展したら陽性=
ムコイド産生菌
が疑われる
(投稿者 川崎)
2017-09-06
Jaw claudication
顎跛行=咀嚼時の咬筋の痛み=巨細胞性動脈炎(旧名,側頭動脈炎)の代表的症状のひとつ
同疾患の19例中3例(15.8%)に出現(
Intern Med 2011;50:1679-1682
)
咬筋(masseter muscle)=咀嚼筋の一つで三叉神経の枝である咬筋神経が支配
CC BY-SA 2.1 jphide terms
顎関節顎関節症,顎関節の関節リウマチ,重症筋無力症,耳下腺腫瘍,アミロイドーシス,外頸動脈の閉塞または狭窄でも出現することがある(
Postgrad Med 1983;73:177-83
)
(投稿者 川崎)
2017-09-05
緊張性気胸 Tension pneumothorax
気胸側の一方弁作用による胸腔内圧の上昇⇒患側の肺虚脱かつ横隔膜低位,健側への縦隔偏位⇒静脈還流障害による心拍出量の低下
ERでの迅速な対応で回避できる死亡原因の一つであるため,
緊張性気胸が強く疑われたら胸部X線による確診を待たずに穿刺・ドレナージ
症状
増悪する呼吸困難感,意識レベルの低下,失神
バイタル
低血圧,頻脈,ショック,酸素飽和度の低下,チアノ-ゼ
身体所見
頸静脈怒張,気胸側で鼓音増強(打診)と呼吸音消失,皮下気腫,心尖拍動の中央への移動
対応
胸骨中線上の第2or3肋間にサーフロー針で穿刺(18G以上×数本)/ドレナージなら第4or5肋間の中腋窩線前方
(投稿者 川崎)
Splinter hemorrhage
爪下に出現する線状の小出血で通常は痛みを伴わない
splinter=【発音splíntər】=裂片・~を裂く・裂ける
(
Am Fam Physician. 2012;85:779-787
)
1920年に感染性心内膜炎の症例で最初に報告(
Horder T, et al. BMI 1920;2:301-311
)
細菌性の感染性心内膜炎の19.5%に出現(
Arch Intern Med 1965;115:730-735
)するが,同疾患以外(強皮症,旋毛虫症,全身性エリテマトーデス,関節リウマチ,乾癬性爪,抗リン脂質症候群,外傷,爪白癬,血管炎,僧帽弁狭窄症,髄膜炎菌感染症など)の様々な病態で生じる点にも注意
おまけ
感染性心内膜炎で出現するRoth(ロート)斑や
Osler結節
は疫学的反応による
(投稿者 川崎)
2017-09-04
ARDS
ARDS = acute respiratory distress syndrome(急性呼吸窮迫症候群)
N Engl J Medに掲載されたPerspective (
2017;377:507-509
)より
ARDSの病態は,聴診器を1816年に発明したLaennecが1821年に報告
当初は
Adult
respiratory distress syndromeの略であった
ARDSは
Pao2/FIo2
≦200,acute lung injuryは≦300を目安にする
原因は敗血症,誤嚥,肺炎,多発外傷など(心不全が共存することもある)
この25年で死亡率が60%から25%まで低下した
ステロイドやサーファクタントの有用性は証明されていない
Lung-protective strategyが基本
(low pressure & low tidal volume)
low tival volumeの目安は予想体重あたり6ml(通常は実体重あたり12ml)
(投稿者 川崎)
2017-09-03
解離性障害 Dissociative disorders
自分が自分であるという自我同一性(知覚や思考,記憶,行動)が障害されている状態
苦痛を緩和する防御反応であるがトラウマがなくても生じる(自閉症スペクトラムと関連?)
解離性健忘,解離性遁(とん)走,解離性同一性障害,
離人症
,解離性てんかんなどに分類
有効な治療薬はなく,安心できる環境の整備や信頼関係の確立,自己表現の機会提供など
参考ページ :
解離性障害|病名から知る|こころの病気を知る|厚生労働省
(投稿者 川崎)
2017-09-02
プレセデックスと徐脈・低血圧
一般名 デクスメデトミジン塩酸塩 Dexmedetomidine Hydrochloride
効能効果
集中治療における人工呼吸中及び離脱後の鎮静
局所麻酔下における非挿管での手術及び処置時の鎮静
プレセデックスは呼吸抑制作用が軽微であり臨床現場でで汎用されている
しかし
末梢血管のα2受容体を介した循環器系の副作用
に注意が必要である
(
プレセデックス JAPIC 添付文書
より)
(投稿者 川崎)
プレALB
プレアルブミンはアルブミンより早期に変化するため栄養状態の鋭敏な指標
基準値22.0~40.0 mg/dL / 半減期1.9日(アルブミンの半減期は21日)
低値
栄養摂取不足,吸収不良症候群,肝細胞障害(合成能低下)
高値
甲状腺機能亢進症,高カロリー輸液,妊娠後期,腎不全,ネフローゼ(漏出以上に産生亢進)
おまけ
プレアルブミンの正式名はトランスサイレチン(TTR)でアルブミンの前駆物質ではないョ
(投稿者 川崎)
2017-09-01
Streptococcus agalactiae
B群連鎖球菌(Group B Streptococcus : GBS)の別名でストレプトコッカス・アガラクティエと読む
A群溶血性連鎖球菌(GAS)や肺炎球菌とともに臨床で注意すべきグラム陽性の連鎖球菌 ⇒
過
去の記載
膣内に常在することがある細菌
経腟分娩時に新生児感染=敗血症,髄膜炎,肺炎など(全妊婦に対して妊娠35~37週に膣・直腸検査がガイドラインで推奨)
妊婦感染=膀胱炎や羊膜炎,子宮内膜炎,死産など
腸や咽頭,膀胱にも常在することがある
尿路感染症,敗血症,皮膚・軟部組織の感染症,肺炎
免疫が低下時には
劇症型溶血性レンサ球菌感染
あり
治療
アレルギーがない場合は原則ペニシリン系の抗菌薬を選択(ただし
ペニシリン低感受性GBS
の報告あり)
(投稿者 川崎)
新しい投稿
前の投稿
ホーム
登録:
投稿 (Atom)