好酸球の細胞表面に発現するIL-5受容体αサブユニットに特異的かつ高親和性で結合し、IL-5の好酸球に対する作用を抑制する。また、糖鎖からフコースを除去する技術によりNK細胞を誘導し、ADCC活性(抗体依存性細胞傷害活性)を介して直接的に好酸球を除去する。血中、喀痰、気道中の好酸球を除去することが示されている。
喘息治療剤としては、ヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体製剤ゾレア(オマリズマブ)、ヒト化抗IL-5モノクローナル抗体製剤ヌーカラ(メポリズマブ)に次ぐ、3つ目のモノクローナル抗体製剤。
【効能・効果】
気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)
【用法・用量】
1回30mgを、初回、4週後、8週後に皮下に注射し、以降、8週間隔で皮下に注射する
【特性】
ADCC活性による好酸球除去
⇒NK細胞が血中好酸球を完全に除去し、喀痰中好酸球を投与12週後に中央値で0%にした
- 喘息増悪の抑制:日本人患者における年間喘息増悪率をプラセボに対して83%有意に抑制した
- 経口ステロイド薬の減少:経口ステロイド薬の1日用量を75%減少させ、さらに喘息増悪も減少させた
- 呼吸機能の改善:早期にFEV1を有意に改善したことに加え、PEF、ACQ-6も投与2週目で有意に改善した
- 血中好酸球150/μL以上かつ年間増悪回数が2回以上の患者
- 血中好酸球150/μL以上で経口ステロイド薬を連用している患者
【参照:ファセンラ インタビューフォーム】
(投稿者 小森)