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2017-12-15

グラム染色クイズ

排尿痛と頻尿で来院した妊娠していない若い女性の尿をグラム染色(強拡大)




(投稿者 川崎)

非結核性抗酸菌 NTM

NTM=Non-tuberculous mycobacteria
結核菌を除いた抗酸菌で150種類以上が存在(その内訳は8割マック菌,1割カンサシ菌)
以前は結核菌とライ菌以外の抗酸菌を非定型抗酸菌(atypical acid-fast bacteria)と呼んだ

土や水などに常在する細菌で吸入曝露により慢性の呼吸器感染症を発症(人人感染はない)
環境寄生菌であるため喀痰などから検出時には環境汚染(コンタミネーション)の除外が必要
➜ よって診断には(気管支鏡検査を行わない場合)少なくとも異なる2検体での検出が必須


♖ 結核菌に対するガフキーの新分類 ➜ コチラ
♜ 抗酸菌のチール・ネールゼン法染色 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2017-12-14

バソプレッシン Vasopressin

脳下垂体後葉から分泌されるホルモン:腎臓での水再吸収増加+血管収縮 ➜ 血圧上昇
ただしノルアドレナリン抵抗性ショックにおけるバソプレッシンの有用性は確立されていない

  • 敗血症性ショック778例(N Engl J Med 2008;358:877-87) ➜ バソプレッシン追加で死亡率は低減せず
  • 敗血症性ショック409例(JAMA 2016;316:509-18) ➜ バソプレッシン追加で死亡率と腎障害は低減せず



日本版敗血症診療ガイドライン2016での要約



おまけ
  • 発音は少し難しい væ`souprésn  ヴェイソォゥプレェスン 実際の音声は コチラ
  • Vaso(血管)とpress(圧迫)の合成語で,別名は抗利尿ホルモン・血圧上昇ホルモン
  • 正確にはバソプレシンで先発品ピトレシンの適応にショックはない(添付文書

(投稿者 川崎)

緊急CFを行う血便

緊急で大腸内視鏡検査 (Colonofiberscopy: CF) を行う必要がある血便疾患
  1. 大腸内視鏡の治療後(~3日が多いが1週間まではあり得る)
  2. 憩室出血(侮るなかれ,大量出血することあり!)
  3. 血管病変(稀,IVR: Interventional radiology が必要なことも)
  4. 急性出血性潰瘍+宿便性潰瘍

➜ 血便と下血の違いは 「下血と血便」 あるいは 「血便 vs 下血 パート2」

(投稿者 川崎)

2017-12-13

ゴロ音

喀痰の排泄不良に伴って生じる低音の雑音のこと(実際にゴロゴロと聞こえる)
呼吸音(厳密には肺音)の記述で用いられている(おそらく医学用語ではない)








連続性=250ms以上 ➜ wheezes:笛声音(400Hz以上),rhonchi:類鼾音(200Hz以下)
断続性=25ms以内 ➜ fine crackles:捻髪音(500~1000Hz),corase crackles:水泡音(250~500Hz)

おまけ
  • rumbleといえば僧帽弁狭窄などで聴取する拡張中期の低調な心雑音が有名
  • ゴロ音はrattling sound(ガタガタ)やgurgling sound(ゴボゴボ)とも呼ばれる
  • Crackleの分類は コチラ / 高調な吸気性喘鳴のStridorストライダーは コチラ

(投稿者 川崎)

加療 vs 治療

広辞苑(第六版)
  • 治療 ➜ 病気やけがを治すこと/またそのために施す種々のてだて/療治
  • 加療 ➜ 病気や傷を治療すること

ウィキぺディア
  • 治療 ➜ 医師が患者の症状に対して行う行為
  • 加療 ➜ 長期的な治療を加療と呼ぶこともある

weblio辞書
  • 治療 ➜ 病気をなおすこと
  • 加療 ➜ 病気やけがの治療をすること

YAHOO知恵袋(回答者minamiwakacase
  • 治療 ➜ 病気やけがを治すこと
  • 加療 ➜ 治療をおこなうこと

😶 「処理」と「処置」は全く違うから要注意 ⇒ 創傷処理 vs 創傷処置

😶😶(投稿者 川崎)

2017-12-12

翼状肩甲 Winged scapula/Scapular winging

肩甲骨scapulaが通常の位置から突出している状態で,命名は翼のような外観から


レビュー論文Curr Rev Musculoskelet Med. 2008;1:1–11
  • 疫学 Mayo Clinicの検討では38,500例中1例
  • 原因 前鋸筋麻痺(最多),僧帽筋・菱形筋麻痺,外傷,医原性など
  • 診断 外観の視覚的判断が中心(筋麻痺を合併時には筋電図)
  • 症状 倦怠感,痛み(意外に多くない),患側上肢の機能不全
  • 治療 保存療法(半年~2年で多くは自然回復),難治例には修正手術
(rhomboid muscles=菱形筋,serratus anterior muscle=前鋸筋,trapezius=僧帽筋)

(投稿者 川崎)

利尿薬抵抗性 Diuretic resistance

心不全に対する利尿薬の効果が期待したほど得られない状態

原因N Engl J Med 2017;377:1964-1975の表1より)
1.利尿薬の投与量が不十分
2.アドヒアランス不良
  • 処方薬の未服用
  • 塩分の過剰摂取)
3.薬剤的要因
  • 腸菅浮腫による吸収遅延
  • 利尿薬の尿細管内腔への分泌不全(慢性腎臓病,高齢,薬剤性:NSAIDsやプロベネシド)
4.低蛋白血症
5.低血圧
6.ネフローゼ症候群
7.抗ナトリウム利尿薬
  • NSAIDs
  • 降圧薬
8.腎血流の低下
9.ネフロンのリモデリング
10.神経ホルモン因子の亢進

おまけ
ループ利尿薬は心不全治療ガイドラインのクラスⅠであるがエビデンスレベルB/C
代表的なループ利尿薬フロセミドは持続時間が6時間=last six ⇒ ラシックと命名
フロセミド furosemideの発音【fyo͝oˈrōsəˌmīd】は少し難しい(音声は コチラ から)

(投稿者 川崎)

2017-12-11

人工弁不全

半年前の心エコ-図と比較して左房から左室への流入血が側壁側へ偏位(矢印)
ただし金属アーチファクトが強いため人工弁の詳細を観察することはできなかった



最終的に透視下で機械弁の異常が確認できたため人工弁不全と診断した
画面左の人工弁は二葉弁であるが,一方の弁(左側)の可動低下に注目


🙅 心エコ-図は弁膜症に対して最強のツールであるが人工弁の詳細な評価は困難

(投稿者 川崎)

医療刑務所

  • 専門的な医療を必要とする受刑者を収容する施設
  • 複数の常勤医が配置され医療法上の病院に該当
  • 精神疾病や薬物・アルコール依存症も対象になる

東京都八王子市,愛知県岡崎市,大阪府堺市,福岡県北九州市の4施設がある

大阪医療刑務所のホームページ ⇒ コチラ

(投稿者 川崎)