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2025-01-10

頸部ジストニア Cervical dystonia

  • ジストニアとは中枢性の持続的な筋緊張を特徴とする運動異常症のひとつ
  • 頸部ジストニアは首の筋肉に生じた局所性ジストニアで,別名は痙性斜頸
  • 薬剤(特に向精神薬の開始や減量・中止),脳疾患,外傷,習慣他が影響
  • 前屈・後屈・側屈・回旋・前方偏倚・後方偏倚・側方偏倚・側弯・肩挙上
  • 原因治療+ボツリヌス治療(第一選択),内服,手術,鍼,理学療法など

薬剤性の頸部ジストニアを呈した1例

💁 に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2025-01-09

今週の一枚 🎯

腎機能が悪化した症例(Cr 1.4 → 4.5 mg/dl)


(投稿者 川崎)

2025-01-08

MCG マルチファンクションカーディオグラム

  • MultiFunction CardioGram の略で多機能心電図心疾患解析システムのこと
  • 通常の12誘導心電図を4万人のマッチングして心臓の状態をAI解析する技術
  • 心電図を周波数帯に細分解し166の微細なポイントの分布の違いを比較評価
  • アメリカのFDA認可の診断技術であるが本邦では現時点で保険非適用である
  • 検査時間は約10分(ネットで速やかに判定)で健診やクリニックで一部活用


- 70%以上の冠動脈狭窄例でMCGとストレス心筋灌流の比較 -

👉 AI(人工知能)に関するの過去の投稿は コチラ(PC版なら右下欄から選択可能)

(投稿者 川崎)

2025-01-07

ビショップスコア Bishop score

  • 概略 子宮頚部の成熟度を評価するスコア(初産婦にのみ適応/経産婦には不可)
  • 提唱 米国の産婦人科医 Bishop E(1913-1995)(Obstet Gynecol 1964;24:266-8
  • 項目 頸管開大度・頸管展退度・児頭下降度・頸管硬度・子宮口位置の5つの指標
  • 計算 合計点を算出(下表:0~4点は不成熟,5~9点はやや成熟、9~13点は成熟)
  • 解釈 9点以上なら24時間以内に90%分娩,8点以上なら70~80%が2日内に児娩出

ビショップスコア

😁 おまけ
  • 上表の各指標の順番を少し変更してみると面白い. 頸管展退度(back)➜ 子宮口位置(station)➜ 頸管硬度(hard)➜ 頸管開大度(open)➜ 児頭下降度(position),つまりbshopで開発の名前に類似する.
  • Bishop先生が発表時にそこまで考えたうえで命名したかは不明(オリジナル論文が無料公開されていないため...どなかたご存じ方はコメント欄へ).でも,もしそうならこれはすごいこと(半世紀以上も活用されている)

(投稿者 川崎)

2025-01-06

第21回 循環器Physical Examination講習会より


循環器Physical Examination講習会は故・吉川純一先生が2003年に立ち上げられた身体所見に関する研究会です。「生きた physical examination」を体感・習得して、「感動できる」ものにしていきたいと思っています。毎週情報発信をしているので,よければSNSでフォローしてみてください.


👻「フィジカル講習会」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2025-01-05

冠攣縮とノルアドレナリン

  • つい先日,敗血性ショックに一過性ST上昇(下壁誘導)が合併し治療に難渋した症例を経験しました.緊急冠動脈造影で右冠動脈に高度狭窄(初回造影)を認めましたが,再造影時には狭窄は概ね消失していました.
  • しかしICU帰室後もST上昇を繰り返しました.大量補液と抗菌薬に加えて,ノルアドレナリンやステロイド,鎮静薬を併用し,2~3日で嵐は過ぎ去りました.そこで冠攣縮とノルアドレナリンに関して調べてみました.

📗 冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドラインのノルアドレナリン記載(以下の2点のみ)
  • 冠攣縮発作は冠動脈平滑筋受容体に作動するさまざまな刺激によって誘発されるが,自律神経機能の異常による刺激もそれに含まれる.ノルアドレナリンなどの血管収縮性神経伝達物質の遊離という直接作用のほか,交感神経系を介する血小板活性化によって,強力な冠動脈収縮作用を有するセロトニンの遊離も生じる.(7ページ)
  • 冠攣縮が遷延し,血圧低下や心原性ショック,重症不整脈,心停止などの危険な状態が起こりうることである.このような場合,硝酸薬(ニトログリセリンまたは硝酸イソソルビド)の冠動脈内注入により,すみやかに冠攣縮を解除する必要がある.また,血圧低下に対しては,昇圧薬(ノルアドレナリン)の投与も必要となる.(22ページ)

📘 冠攣縮誘発アセチルコリン負荷試験時にショックを呈した4例J Cardiol 2007;49:41–7
  • 冠攣縮解除目的で硝酸薬の投与をショック時に行うとかえって血行動態悪化に拍車をかける可能性があり血圧上昇が先決と思われる.
  • 冠動脈の拡張作用と血圧上昇作用を有するノルアドレナリンの大動脈内投与が必須と考える
  • その投与方法としてはノルアドレナリン1 mlを生理食塩水100 mlに溶解し,1 mlが10 μgの濃度に調整しショック時に大動脈内に3-5 ml注入することが推奨される.
  • 血圧上昇を認めた後に,硝酸薬を少量から冠動脈内投与するほうが安全と思われる.

📙 ノルエピネフリンの冠動脈径に対する影響(ChatGPTの回答:英語の日本語訳) 
  • ノルエピネフリン (NE) はノルアドレナリンとしても知られ、さまざまなアドレナリン受容体との相互作用を通じて冠動脈の直径に影響を与え、受容体のサブタイプと血管の状況に応じて血管拡張または血管収縮を引き起こします。
  • β₂アドレナリン受容体を介した血管拡張:単離されたヒト冠状動脈および小動脈において、NEは主に平滑筋にあるβ₂アドレナリン受容体の活性化を通じて血管拡張を引き起こします。この効果は内皮および一酸化窒素合成とは無関係です。研究により、この拡張はβ₂受容体遮断薬によって阻害できることが示されており、この反応を媒介するβ₂アドレナリン受容体が重要な役割を果たしていることを示しています。(Circulation 2002;106:550-5
  • α₂アドレナリン受容体を介した血管収縮:逆に、NEはα₂アドレナリン受容体を刺激することで冠動脈の血管収縮を引き起こす可能性があります。血管造影検査で冠動脈が正常な人では、α₂アドレナリン受容体の選択的活性化により冠動脈の血流と動脈径の両方が減少することが観察されています。これは、α₂アドレナリン受容体を介した血管収縮が冠動脈の血管緊張の調節に重要な役割を果たしていることを示唆しています。(Circulation 1992;86:1116-24

(投稿者 川崎)

2025-01-04

逆ゴットロン徴候 Inverse Gottron's sign

  • 手指関節屈側の鉄棒豆用皮疹で皮膚筋炎の特徴的な身体所見の一つ
  • 通常のゴットロン徴候は手指・四肢関節の背面に認める角化性紅斑
  • 他に機械工の手(Mechanic's hands) や徒歩旅行の足(hiker's feet)

図1はゴットロン徴候・図2は逆ゴットロン徴候

機械工の手・徒歩旅行の足

(投稿者 川崎)

2025-01-03

OGCSオージーシーエス:夜間・休日における妊婦搬送の手引き

  • 先日,中高年の女性が腹痛のため深夜のERを受診しました.そして(本人も含めて誰もが予期しなかった)切迫早産(破水後)であることが判明しました.たまたま看護師さんの中に助産師さんがいたため比較的スムースにことが運びました.
  • 産婦人科医が常駐しない病院も少なくありません(当院も休診中).そんな時に役立つのが産婦人科診療相互援助システム(Obstetrical Gynecological Co-operative System: OGCS)です.厚生労働省が提供する資料をここにもアップしておきます.


💁 妊娠に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2025-01-02

負荷心尖拍動

慢性左心不全の増悪例

😐 解説
  • 乳房下に抬起性心尖拍動 → 左室の拡大・肥大
  • 心窩部にも明瞭な抬起性拍動 → 右室負荷の疑い
  • 座位から立位の体位変換で左室の拍動は変化なし
  • 心窩部の拍動は減弱~消失(右室負荷の減少?)

💟 追加コメント
  • 本例の心尖拍動の変化をどう解釈するかは難しい.心窩部の拍動が立位に伴い目立たなくなったことは,前負荷の減少による右室負荷の低下で説明できそう.一方,心尖拍動(左室)の所見は,前負荷の減少が立ち上がりという仕事で相殺されたと考えるのがいいかもしれない.
  • 心臓の検査では負荷を積極的に併用している(心電図や心エコー,核医学,MRI,心カテなど).身体所見でも然り.負荷を併用した頚静脈評価法(負荷頚静脈)はかなり解明されてきたと個人的には思っている.今後は負荷心尖拍動の臨床的意義も調べていく必要があるかも...

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2025-01-01

ライム病のブルズアイ(牛の眼)

  • ライム病(Lyme Disease)の初期症状として皮膚に出現する古典的な遊走性紅斑の一形態
  • Ring-within-a-ring patternやtarget patternとも呼ばれる(頻度は低い,35例中2例=6%)
  • ライム病の起因菌はスピロヘータの一種 Borrelia でマダニ類が媒介する人獣共通感染症
  • 臨床症状と血清学的診断基準から総合的に診断(培養は困難で患者からの2次感染はない)
  • 遊走性紅斑例にはドキシサイクリン,神経症状例にはセフトリアキソンが第一選択である
  • 名前の由来は米国コネチカット州ライム地方で初めて確認(Arthritis Rheum 1977;20:7-17

古典的なbull's eye所見(下図のCとD)

(投稿者 川崎)