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2026-05-07

今週の一枚 🎯

- 労作時の息切れで来院した症例 -

👀 解説: ヒル徴候 陽性(Positive Hill's sign)
  • ABI(足関節上腕血圧比)の低下なし(高値) 
  • 血圧値は上肢より下肢で著増(>60 mmHg) 
  • 最終診断は重症 大動脈弁逆流による心不全

😲 ヒル徴候の機序💦
  • 重度の大動脈弁閉鎖不全症と診断された5人の患者において、動脈内圧測定では大動脈と大腿動脈、または腋窩動脈と大腿動脈のいずれにおいても、収縮期圧に著しい差は認められなかった。上肢の非侵襲的血圧測定では、腋窩動脈の測定値と良好な相関が認められた。しかしながら、下肢の非侵襲的測定では、動脈内測定値よりも収縮期圧が著しく高く、3人の患者では大腿カフの圧力を高くしても膝窩動脈上のコロトコフ音を消失させることができなかった。つまりヒル徴候は血圧計による下肢血圧測定のアーチファクトで生理学的根拠はない

 - 別の研究 -
AR 20例とコントロール50例の血圧(正中動脈と大腿動脈)

💁 ヒル徴候に関する過去投稿は コチラ

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2024-07-25

今週の一枚 🎯

心雑音と動悸で受診した症例

💀 解説
  • ABI(足関節上腕血圧比)低下なし(むしろ高値)
  • 下肢血圧が高値(通常は下肢が10~20mmHg↑)
  • その差>20mmHgでヒル徴候(Hill's sign)陽性
  • 心エコー図では右冠尖bending+重症AR(下図)


👀 ヒル徴候(Hill's sign)
  • 英国の生理学者Sir Leonard Erskine Hill(1866–1952)が発見(過去の投稿).一回拍出が増加した速脈で出現することがある.ただしその機序はシンプルではない(過去の投稿).
  • 臨床現場ではヒル徴候は大動脈弁逆流に多い(60mmHg以上の差なら重症AR).肥満低換気症候群 OHS に生じた高心拍出性の心不全でヒル徴候が陽性だった症例の経験あり(ココ).
  • ABI低下の有無を見る検査のため,実際の血圧値をあまり見ていない方も少なくないのでは?(投稿者を含む😓)本例のような症例もあるためABI値だけでなくて実測値も要確認.
  • なおABI検査は心音マイクを装備しているので簡易な心音計として活用可能です.特にマイクを心尖部に置けば,過剰心音を描出してくれます(当院の研究).ただし雑音は苦手?

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2017-11-17

ヒル徴候 Hill’s sign

下肢の収縮期血圧が上肢より20mmHgより高い時にヒル徴候陽性
(通常でも収縮期血圧は下肢で高いが,その差は10-20mmHg程度)
大動脈弁逆流症ではその差が60-100mmHgまで増加することがある

診断能
  • 中等度~高度の大動脈逆流の感度89%(Braunwald's Heart Disease 8th edition)
  • 大動脈逆流の感度0-100%,特異度71-100%(Ann Intern Med. 2003;138:736-42
  • 60mmHg以上なら重症の大動脈弁逆流(山崎直仁著 循環器Physical Examination)

初報はHill L and Flack M. Br Med J. 1909 Jan 30; 1(2509):272–274
閉塞性動脈硬化症を疑ったときに行うABI検査で簡便に判定できるので要チェック
ヒル徴候 Hill’s sign
(投稿者 川﨑)

2021-08-05

🎯 今週の一枚

息切れと心雑音で循環器内科を紹介受診した症例



(投稿者 川崎)

2023-05-23

個室の対義語とは...

  • 一般に大部屋や総室,相部屋などと呼ばれていますが多床室という言葉もあります
  • 多床室がより正確な表現と思われますがあまり分かり易い用語ではないと考えます
  • 一方,通常の総室(従来型多床室)に対して個室的多床室もあります(下図参照)
  • 米国ではヒルバートン法 (2006年改)で「新築病院はすべて個室」と決まっています

様々な病室の平面図

(投稿者 川崎)

2020-07-02

🎯 今週の一枚

心雑音と下腿浮腫を指摘された症例





(投稿者 川崎)

2020-03-18

📌 今週の一枚

心雑音を指摘され循環器内科を紹介受診した症例




(投稿者 川崎)

2019-07-01

肥満低換気症候群 OHS

  • OHS=obesity hypoventilation syndrome/旧名はPickwick症候群
  • 睡眠時無呼吸に高度の肥満と肺胞低換気(PaCO2上昇)を伴う病態
  • 治療方針は減量+CPAPで必要に応じnasal BiPAPやAuto–CPAPを考慮


👽 肥満低換気症候群OHSは心不全を伴うことが稀ではない
  • 低酸素やアシドーシス ➜ 肺血管攣縮による肺血管性高血圧 ➜ 右心不全
  • CO2ナルコーシスによる急激な呼吸性アシドーシス ➜ 心筋収縮性の低下
  • 気道閉塞に伴う努力呼吸 ➜ 胸腔内圧の異常低下 ➜ 静脈還流の過度な増加
  • 無呼吸に伴う交感神経活性上昇 ➜ 体血圧と肺動脈圧の上昇 ➜ 後負荷増大
  • 炎症性サイトカインの上昇や凝固系の活性化 ➜ 心筋細胞の慢性的な障害

OHSによる心不全の臨床経過の1例心臓 2010;42:1466-73

👻 独り言

当院で経験した症例では上肢より下肢の収縮期血圧が100mmHgほど高値でした(=ヒル徴候 Hill’s sign 陽性).脂肪組織は血管床が豊富であるため肥満低換気症候群OHSに生じた心不全は高心拍出状態になるようです(Am J Med 1976;60:645-53).

(投稿者 川崎)

2019-09-02

高度肥満

  • 高度肥満(BMI>60)の症例が呼吸困難感でER室に搬入された

💁 現場
  • 酸素飽和度は低下し心不全も鑑別に含まれるが頼みの頸静脈は評価不能
  • 心音は聴診できずベットサイド心エコー図で心臓の描出も困難であった
  • BNPは100 pg/ml(ただし高度肥満例のBNPは低値になり要注意:参照
 ➜ 最終的に肥満低換気症候群 OHSと診断(心不全ではないと判断)

👻 独り言
  • 本例では上肢より下肢の収縮期血圧が100mmHgほど高値でした(=ヒル徴候 Hill’s sign 陽性).脂肪組織は血管床が豊富であるため肥満低換気症候群 OHSに生じた心不全は高心拍出状態になるようです(Am J Med 1976;60:645-53).

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

関連投稿

(投稿者 川崎)

2020-06-25

📌 今週の一枚

心雑音で来院した症例の肘部



🔨 水槌脈 Water-hammer pulse

😗 独り言
  • 画像診断が発達した現代では弁膜症の診断は比較的容易です.しかし身体所見による診断は医学(特に循環器学)の醍醐味です.特に視診で診断できた時の喜びはなんとも言えません.患者さんに触れずに診断できる病態は意外に多いと思います ➜ 自験例1自験例2自験例3自験例4

🉐 関連投稿(大動脈逆流の身体所見)

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(投稿者 川崎)

2021-01-04

ちょっとした工夫

高度の大動脈弁逆流で手術を予定している症例

🐦 解説
  • 肘を伸展していると特記すべき異常所見はない ➜ 肘を軽く屈曲すると正中動脈の拍動が出現
  • 大脈・速脈を示唆し大動脈弁逆流ARで有名/他は甲状腺機能亢進症や高度貧血,発熱時など
  • 水槌脈 (Water-hammer pulse),反跳脈 (Bounding pulse),コリガン脈 (Corrigan pulse)と呼ぶ

🐤 独り言
  • 個人的な経験では,高度の大動脈弁逆流を有するほとんどの症例で観察可能.ただし本例のように肘を軽く曲げるなどの工夫が必要.体位によっても変化する(特に頸動脈 ➜ 実例
  • このような身体所見のちょっとしたコツは成書や論文には書いていません.よって貴重な経験や知識を皆で共有する方法が望まれます(本ページを密かに宣伝 😊 是非投稿を!).
  • 加齢などに伴う動脈の蛇行+表在化による偽水槌脈には注意が必要です.この偽コリガン脈は日常臨床でしばしば遭遇しますが,聴診など他のフィジカルを組み合わせればすぐに見破れます 😊

🉐 関連投稿(大動脈逆流に関連する他の身体所見)

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(投稿者 川崎)

2022-03-31

足背も地味ですが語っています

無症候性の大動脈弁逆流(高度)でフォロー中の症例の左足背

😁 コメント
  • 中等度以上の大動脈弁逆流では大脈・速脈を反映した動脈拍動を認めることがある
  • コリガン脈や水槌脈,反跳脈などと呼ばれ定番部位は頸部(実例)や肘部(実例
  • 同病態では下肢動脈の血圧と脈圧も上昇する(ヒル徴候)が動脈拍動は目立たない
  • しかし高感度の圧センサーである指先の腹部を使えば,動脈拍動をビンビン触れる
  • もちろん足背動脈は通常でも触知できるが拍動を感じるのに少し圧迫が必要である
  • ポイントは指先で軽く触れるだけで動脈の拍動を感じることができるか否かである
  • 心尖部で有名?な”触ってナンボ”の法則自験例1自験例2)を是非応用してみて

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(投稿者 川崎)

2019-07-13

急性動脈閉塞の5P

  1. Pain=疼痛
  2. Pulselessness=脈拍消失
  3. Pallor/paleness=蒼白
  4. Paresthesia=知覚鈍麻
  5. Paralysis/paresis=運動麻痺

👵 おまけ
  • 上記の5PにProstration=虚脱を加えて6Pと言うこともあります
  • 組織が非可逆的変化に陥るまでのゴールデンタイムは6時間


関連投稿 🉐

(投稿者 川崎)

2022-03-24

🎯 今週の一枚

二尖弁による高度の大動脈弁逆流を有する症例


💪 解説
  • 肘伸展時に左肘窩内側に拍動(矢印)➜ 肘屈曲で拍動はより明瞭になっている
  • 拍動は触知で明らかに動脈性 ➜ 水槌脈反跳脈コリガン脈と呼ばれる所見
  • 大脈・速脈を示唆し大動脈弁逆流で有名(甲状腺機能亢進症や高度貧血でも有)

😉 独り言
  • 高度の大動脈弁逆流ではほとんどの症例で観察可能だと思います.軽く曲げると描出が容易になります(別の自験例
  • 加齢に伴う動脈の蛇行+表在化による偽コリガン脈には要注意.この場合は肘なら伸展した方が見やすいと思います

🉐 関連投稿(大動脈逆流に関連する他の身体所見)

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(投稿者 川崎)