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2020-02-19

循環器専門医トレーニング問題より

60歳の男性.約1ヵ月前より労作時の息切れが出現し,受診した.心エコー上左室径は正常で左室駆出率は50%であったが,著明な左室肥大(中隔壁厚20mm,後壁厚17mm)があり入院した.心臓カテーテル検査にて右室圧曲線はdip and plateau波形を示し,左室心筋生検にてAL 型のアミロイド蛋白の沈着が認められた.本疾患において正しいものはどれか.






判定




(投稿者 川崎)

2020-02-18

呼吸音の復習

定義邦名(読み方)英名(複数)カタカナ(例)
低音性連続性ラ音類鼾音(るいかんおん)Rhonchus (Rhonchi)グーグー
高音性連続性ラ音笛声音(てきせいおん)Wheeze (Wheezes)ピーピー
細かい断続性ラ音捻髪音(ねんぱつおん)Fine crackle (crackles)パリパリ
粗い断続性ラ音水泡音(すいほうおん)Coarse crackle (crackles)ブツブツ

おまけ 👿
  • ラ音とは上記の4音にスクウォーク(Squawk:吸気性の連続性雑音)を加えた5種類
  • 高音性連続性ラ音(笛声音)は喘息を除き稀でほとんどが低音性連続性ラ音(類鼾音)
  • 心不全初期は細かい断続性ラ音(捻髪音)で,進行すれば粗い断続性ラ音(水泡音)
  • 口元に聴診器を近づける口腔聴診で聴取できる音は粗い断続性ラ音(水泡音)のみ

参考)ナースのためのWeb音源による呼吸音聴診トレーニング(南江堂)

関連投稿 🉐

(投稿者 川崎)

2020-02-17

腹壁皮下組織のエコー

左室の収縮低下を認める肥大心例で心エコー時に腹壁皮下組織のエコーを追加

👻 解説

🙊 経過
  • その後に施行した腹壁脂肪吸引でアミロイドは陰性だったが・・・
  • 手技はいつもコチラの方法で行っています(とてもおすすめです)

(投稿者 酒井/山野/川崎)

2020-02-16

👿 最近,耳にしたこと(循環器編)

  • マンシェットが小さすぎると血圧の測定値が実際より高くなり,逆に大きすぎると低くなる
  • 高度三尖弁逆流症の心拍出量は熱希釈法では過大評価されやすい(呼気ガスのFick法が推奨)
  • 心房細動のアブレーション適応 ➜ ざっくり「症状あり・2回目の発作性心房細動・本人希望」
  • PCPS(ECMO)の問題点は合併症の多さとアフターロードの増加/後者ではImpella追加を考慮

関連投稿(雑学編 😜)

(投稿者 川崎)

2020-02-15

Sepsis ➜ SIRS ➜ MODS

SIRS Systemic Inflammatory Response Syndrome(全身性炎症反応症候群)
  • 宿主への侵襲で産生されたサイトカインによって全身性の炎症反応が惹起された病態

MODS Multiple Organ Dysfunction Syndrome(多臓器障害症候群)
  • 過剰なサイトカインで惹起された炎症反応による2つ以上の重要臓器・系の機能障害

CARS Compensated Anti-inflammatory Response Syndrome(代償性抗炎症反応症候群)
  • 侵襲による過剰な炎症性サイトカイン産生で免疫不全に陥った状態

MARS Mixed Antagonistic Response Syndrome(混合性拮抗反応症候群)
  • 宿主への侵襲で過剰に産生されたサイトカインでSIRSとCARSが同時におこった病態

🐤 独り言
  • SIRSの読み方はサースで,SARS(Severe Acute Respiratory Syndrome:重症急性呼吸器症候群)はサーズ.SIRSとMARSは,なんかSARSとMERS(Middle East Respiratory Syndrome:中東呼吸器症候群)と似ているかも…

(投稿者 川崎)

2020-02-14

孤立性陽性T波 vs 孤立性陰性T波

胸痛でERに搬入された症例の心電図


👶 解説
  • V1誘導の高いR波,V1-V3のST-T変化(ストレイン・パターン),右軸偏位などは右室負荷を示唆する.しかし身体所見で中心静脈圧の上昇を示唆する所見はなし.
  • 本例は最終的には不安定狭心症と診断され,右冠動脈中間部(#2で右室枝分岐部の遠位部)にステントを留置した.胸部誘導の陰性T波はその後に陽転化した.

😳 呟き
  • 本例で気になったのは胸部誘導のV4誘導のみT波が陽性であった点.これはV3・V5・V6で陽性T波なのにV4のみ陰転化している小児の孤立性陰性T波(➜ 心房中隔欠損を示唆/Int J Cardiol 2000;74:115-24)の真逆である.もちろん本例には先天性心疾患はなく,孤立性陽性T波の原因は右冠動脈領域の心筋虚血と考えられた.ただし心電図変化の詳細なメカニズムは不明であるが…

(投稿者 川崎)

2020-02-13

抗糸球体基底膜抗体 (抗GBM抗体)

  • GBM=glomerular basement membraneで糸球体基底膜の4型コラーゲンに対する自己抗体
  • グッドパスチャー(Goodpasture) 症候群(肺出血+急速進行性糸球体腎炎RPGN)の指標
  • 同症候群名は初報の米国の病理学者Goodpastureに由来(Am J Med Sci 1919;158:863–70
  • 肺出血を伴わずにRPGNのみなら抗糸球体基底膜腎炎(抗GBM抗体型腎炎)とも呼ばれる
  • 鑑別は顕微鏡的多発血管炎(抗ミエロペルオキシダーゼ抗体MPO-ANCAの陽性率が高い)

🉐 関連投稿(抗体編)

(投稿者 川崎)

2020-02-12

今週の一枚

眼瞼浮腫と咳嗽から心不全が疑われ循環器内科を紹介受診した症例





(投稿者 川崎)

2020-02-11

📣 心音クイズ:無症状の若者






(投稿者 川崎)

2020-02-10

意外にややこしい特発性正常圧水頭症の診断

  • iNPH=idiopathic normal pressure hydrocephalus
  • 歩行障害は91%,認知障害は80%,排尿障害は60%
  • 約1人/1万人(地域疫学調査で65歳以上の1.5%?)
  • 治療はシャント術(症状は改善するが対症療法)



※文献3=特発性正常圧水頭症診療ガイドライン.メディカル レビュー社,東京,大阪,2011, 1-183.


※Evans index:両側側脳室前角最大幅/その断面における頭蓋内腔最大幅
※DESH=Disproportionately Enlarged Subarachnoid-space Hydrocephalus(くも膜下腔の幅は部位により不均等)

(投稿者 川崎)