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2019-11-21

アスピリンにもTDM?

  • TDM=Therapeutic Drug Monitoring ➜ 治療薬物モニタリング
  • 治療効果や副作用に関連する因子の評価に基づいた用法・用量設定
  • 年や性,代謝酵素活性,併存疾患などの個体間格差を考慮するため
  • さらに服薬コンプライアンスを確認するために施行することもある
  • 対象薬は特定薬剤治療管理料を算定可能(基本的に月1回で470点)
  • 抗菌薬や抗不整脈薬,抗てんかん薬などが含まれる(一覧はコチラ
  • 通常の採血タイミングは投与直前(トラフ値)で濃度単位はμg/mL

😈 落とし穴
  • 意外なことにアセトアミノフェンアスピリン(サリチル酸)もTDMが推奨されています.副作用に血液障害や胃腸障害があり,過剰服用で肝障害や腎障害を生じるためです.ただしTDMにも様々な問題点(偽陽性や偽陰性など)があることが報告されています(医療薬学 2015;41:215-22).

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(投稿者 川崎)

2019-11-20

心電図:VT VF

いずれの症例も自験例(松下心電塾から)

症例6 63歳・男性 規則正しいQRS幅の広い頻脈 ➜ 心室頻拍 VT

症例280 68歳・男性 P-QRS-Tの同定不能 ➜ 心室細動 VF

😗 独り言
  • 最近の心電図機器にはメモリー機能が付いているため,12誘導を装着しておけば過去に遡って心電図を印刷することができる.しかし以前はリアルタイムの波形しか記録できなかったため,本例のように致死性不整脈が12誘導心電図として記録できることは稀であった(速やかな蘇生が必要であるため).

(投稿者 川崎)

2019-11-19

妊産婦に対する抗菌薬の選択

●添付文書上、禁忌の薬剤
ニューキノロン系、ST合剤、メトロニダゾール(3ヵ月以内)
●添付文書上、禁忌ではないが避けるべき薬剤
テトラサイクリン系、アミノグリコシド系
●安全と考えられる薬剤
ペニシリン系、セフェム系、マクロライド系、クリンダマイシン


ただし、ニューキノロン系に関しては添付文書上禁忌であるが、妊娠初期に妊娠と知らずに服用・投与された場合(偶発的使用)でも、臨床的に有意な胎児への影響はないと判断してよいとされている。


【参考】
産婦人科診療ガイドライン-産科編2017
日化療会誌 65(1):4-9,2017

(投稿者 小森)

EAT-10 イートテン

  • 10項目の質問で構成される嚥下スクリーニング法(EAT-10=10-item Eating Assessment Tool )
  • 米国の耳鼻咽喉科医であるBelafskyらが開発(Ann Otol Rhinol Laryngol 2008;117:919-24
  • 40点満点で合計得点が3点以上であった場合には,嚥下の効率や安全性に問題があると判定する

引用元

😎 Web版は コチラ からどうぞ

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(投稿者 川崎)

2019-11-18

肝臓の繊維化マーカー

👿 総論
  • 肝線維化はびまん性肝疾患の基本的な病態で,その程度は病態の進行と相関する
  • 高度の肝線維化は肝硬変への移行を意味し,かつ肝細胞癌発生の高リスクを示唆
  • さまざまな肝疾患において肝の線維化の程度は全死亡率を含めた予後に強く相関
  • 肝線維化の評価は原則,肝生検による組織診断を要するが必ずしも現実的でない
  • 肝線維化の非侵襲的な指標には血清マーカー(単独+組合せ)と画像診断に大別

👶 単独の肝線維化血清マーカー(+問題点)
  1. ヒアルロン酸 ➜ 関節リウマチや強皮症などの炎症性疾患や腎機能障害でも上昇
  2. IV型コラーゲン-7S ➜ 肺線維症など他の線維性の慢性疾患や腎症などでも上昇
  3. III 型プロコラーゲンN末端ペプチド(P-III-P)➜ 肝硬変でも炎症が軽いと低値
  4. M2BPG(i WFA+-M2BP)➜ 本邦で新しく開発された新マーカー(今後に期待)


🐥 おまけ
  • 複数の検査値を用いた肝線維化血清マーカーとしてはAPRIやFIB-4 index,Forns indexなどがある.特にFIB-4 index(通称フィブ・フォー)は当院では自動的に算出されてるので是非活用したい.

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(投稿者 川崎)

2019-11-17

📣 心音クイズ

【問題】胸痛を訴えて来院した症例の心音(第3肋間胸骨左縁).診断と予想される疾患は?









判定




(投稿者 川崎)

2019-11-16

アンヘドニア Anhedonia

  • 概要 ➜ うつ病の中心的症状の一つで,快感消失症・無快楽症・快楽消失などと訳されている
  • 対語 ➜ ヘドニア(hedonia)は五感を通した短期的な幸せ(例えば美味しい料理を食べた時)
  • 類語 ➜ アネルギア(anergia,精神活動低下)やアブリア(abulia,無為状態≒意思欠損)他
  • 追記 ➜ 「a-」や「an-」はギリシア語語源の接頭語で「~がない」や「非~」の意味を持つ

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(投稿者 川崎)

2019-11-15

INTERMACS Profile

  • 植込型LVADを含む補助人工心臓レジストリーに基づくの国際的導入基準
  • 米国で設立され開発された(J Heart Lung Transplant 2009;28:535-41
  • Interagency Registry for Mechani-cally Assisted Circulatory Support
  • INTERMACSを元に日本版J-MACS)が開発された(基本的に同じ)
  • Japanese registry for Mechanically Assisted Circulatory Support

レベルINTERMACSJ-MACS決定までの時間
1Critical cardiogenic shock重度の心原性ショック時間単位
2Progressive decline進行性の衰弱日単位
3Stable but inotrope dependent安定した強心薬依存週単位
4Resting symptoms安静時症状月単位
5Extertion intolerant 運動不耐容
6Exertion limited軽労作可能状態
7Advanced NYHA III 安定状態

👀 解釈
  • 基本的にはレベル1の症例は体外設置型VADの適応
  • レベル2~3の症例は植込型LVADの適応
  • レベル4は薬物治療困難な不整脈や強心薬アレルギーなどの特殊な理由のある症例に限り植込型LVADの適応

(投稿者 川崎)

2019-11-14

胸骨後腔

  • 胸部X線の側面像で認める胸骨と大動脈の間のスペースのこと
  • 英名はretrosternal space(心臓後腔はretrocardiac space)
  • 通常の側面像はRL像(左側面像:胸部左側を受像面に向ける)

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の側面像では以下の3点が有名
  1. 横隔膜の平低化
  2. 胸骨後腔の拡大
  3. 心臓後腔の拡大
日内会誌 2015;104:1067-73/COPD診断と治療のためのガイドライン第4版)

  • 胸骨後腔の狭小化ならば右心負荷を考えたい
  • もちろん同部位に生じた腫瘍でも生じるが…
(自経例:心房中隔欠損から右心不全を生じた1例)

(投稿者 川崎)

2019-11-13

PIVKA II

  • Protein induced by vitamin K absence or antagonist-II
  • 凝固因子プロトロンビンの前駆体で肝細胞癌などの時に出現
  • 肝硬変では陽性率が低く(約10%以下)癌との鑑別にも有用
  • 肝臓の腫瘍マーカーAFPとは関連しないため相補的に利用可

😎 おまけ
  • ビタミンKの欠乏時にプロトロンビンは活性のないPIVKA IIになるため,ビタミンK欠乏あるいは抗血液凝固薬ワルファリン(肝臓でビタミンK依存性凝固因子の産生を抑制)の内服中,アルコール多飲でも増加する

(投稿者 川崎)