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2022-04-09

不整脈時にはMgも意識しよう!

トルサード・ド・ポアント例でマグネシウム濃度が1.3 mg/dLでした(基準値1.8~2.6)

  • 電解質異常に関連する致死性の頻脈性不整脈といえば低カリウム血症が有名ですが,低マグネシウム血症も忘れるわけにはいきません.実際に臨床現場ではTdP型心室頻拍に対してマグネシウム1~2gを緩徐に静注することあり(保険上の適用はないがガイドラインには記載)
  • 低マグネシウム血症による心室性不整脈の機序は不明な点が多いようですが,①低Mg血症が腎尿細管のイオンチャネルを介して低カリウム血症を惹起,②心筋細胞内のMg濃度が低下すると遅延整流外向きK電流が増加し感受性が上昇などが想定(心臓 2015;47:50-4)

👿 トルサードに関する過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2022-04-08

Revised Cardiac Risk Index: RCRI

👹 概略
  1. 高リスク手術(鼠径上の血管または腹腔内・胸腔内の手術 )
  2. 虚血性心疾患の既往 
  3. 心不全の既往
  4. 脳血管障害(脳卒中あるいは一過性脳虚血)の既往
  5. インスリンを要する糖尿病
  6. 腎機能障害(Cr >2.0 mg/dL)

👺 判定例(Can J Cardiol 2017;33:17-32)
  • 0点=3.9%, 1点=6.0%, 2点=10.1%, 3点以上=15%

💁 リスク評価に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2022-04-07

🎯 今週の一枚

心電図診断で適切なものはどれ?





判定

😋 解説
  • 基本ルール:I誘導はP波,QRS,T波がすべて上向き/逆にaVR誘導は下向き
  • 間違えた誘導を考えると混乱するけど,付け間違いだけなら簡単(下は再検)
  • 右胸心なら胸部誘導でR波が減高する(実例:内臓逆位症例・左緊張性気胸)

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2022-04-06

😳 ちょっとマニアックだけど…

ある慢性疾患で通院中の症例



(投稿者 川崎)

2022-04-05

ウーダ・ループ OODA loop

業務を有効に進めるためのマネジメントモデル
  1. Observe(観察)
  2. Orient(方向付け)
  3. Decide(決定)
  4. Action(行動)

😎 おまけ
  • ビジネスの世界(医療現場を含む)でPDCAサイクルやSDCAサイクルが知られています.いずれも事前準備が必要です(前者はPlan:計画,後者はStandardize:標準化).
  • しかしOODAループは観察から入るため,迅速かつ柔軟に対応できます.空中戦に挑むパイロットの意思決定として,米国空軍で開発されたと聞けば納得です.

💁 ビジネスの関連投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2022-04-04

HCMとⅢ音

  • 肥大型心筋症の心音といえば巨大Ⅳ音ですが,Ⅲ音を聴診することも稀ではありません
  • 当院の検討では心不全徴候のないHCM 53例中13%にⅢ音あり(Circ J 2018;82:509-16)
  • 本対象の肥大型心筋症では,Ⅲ音は心臓MRの遅延造影で判定した左室の線維化と関連

上段例はⅢ音があり(A)遅延造影あり(C)・下段例はⅢ音なく(D)遅延造影もなし(F) 

Ⅲ音は遅延造影と関連するがⅣ音は関連しない

👿「論文」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

※ 心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2022-04-03

心筋イメージング:輝きを放つ一枚

心尖部肥大型心筋症における心筋虚血と拡張期奇異性血流(心エコー)
心尖部肥大型心筋症の運動負荷Tl心筋SPECT(上)と トレッドミル負荷前後の心エコー図(下)
A 収縮期の左室流出部への正常血流 B 拡張期の心尖部への正常血流 C 正常血流のM-モード EおよびF 運動負荷後の拡張早期に心尖部から基部に向かうparadoxical jet flow
(Takeoka M et al : J Cardiol Cases. Jan 9;23(4):170-172 ; 2021)



(投稿者 杉原)

2022-04-02

電気的洞調律・機械的心房細動ほか

月刊「心エコー」の2022年4月号に林田晃寛先生(心臓病センター榊原病院)が執筆された「左室拡張機能の評価」(P370-379)が秀逸だったため一部を要約

  • 貧血による循環器血液量増加も重要な心不全の原因
  • 右心不全(中心静脈圧の上昇)があると,徐脈では循環が回せない
  • 僧帽弁通過血流速度波形と組織ドプラ,肺静脈血流速度波形の組み合わせで,左室stiffness,左房stiffness,心房内伝導障害を鑑別
  • 僧帽弁血流速度波形にてA波が,組織ドプラにてa'が明らかでない場合は,左房stiffness synderomeを念頭に置いて治療する必要がある

おまけ 😂 名言!
  • いくら拡張機能に精通しても,患者さんを不幸にするようではダメですよ.
  • 読んでくれている貴女(男性でも可)が笑顔になってくれるのであれば,小生のSNSに反響がなくとも,原稿料が安くとも小生は幸せである.
  • 小生は,このような症例を電気的洞調律,機械的心房細動と呼んでいるが,世の中に流行っている形跡はない.

💁 名言に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

タスク・シフト & タスク・シェア

👥 医師の負担軽減のための提案
  1. タスク・シフト ➜ 医師の仕事の一部を他職種に任せること
  2. タスク・シェア ➜ 医師の仕事を複数の職種で分け合うこと

👤 補足
  • 2024年4月から勤務医にも時間外労働規制(いわゆる「働き方改革」)が適応されるため,タスクのシフト・シェアはとても大切です.2015年に看護師に対して「特定行為に係る看護師の研修制度」が創設されて,臨床現場での分業が実際に進んでいます.また将来的には診療放射線技師による静脈確保なども想定されているようです.

(投稿者 川崎)

2022-04-01

急性心膜炎の治療

😐 ひとり言
  • 循環器病ガイドラインシリーズ は最新の循環器疾患を網羅し,無料公開されているのでとても重宝します.しかし感染性心内膜炎を除く心膜疾患,特に急性心膜炎に関する記載は限られています.例えば心筋炎の合併症として言及されていますが,そのガイドライン自体が古くなっています(2009年版).合併症を伴わない心膜炎で治療に難渋することは稀ですが,再発例が散見されるためガイドラインがあると臨床現場は助かるのですが…
(僕が知らないだけならスイマセン 🙏)
  • 合併症を伴わない急性心膜炎の治療は対症療法が中心で,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やコルヒチンへの反応は良好(引用1).治療期間に対する明確な基準は確立されていないが,1-2週間のNSAIDs投与と3ヵ月のコルヒチン継続(0.5㎎を1日2回)は妥当(引用2)
  • 急性心膜炎は10~20%で再発し(引用1),女性およびNSAIDsの初期治療無効例に再発が多い(引用3).急性心膜炎の再発時にはコルヒチンを併用したNSAIDsの再導入と長期投与が有効な治療方法(引用1)
  • 心膜炎が再発した100例の後ろ向き検討では,プレドニゾロンの高用量投与群(1.0 mg/kg/日を4週間投与後に漸減)は,低用量投与群(0.2~0.5 mg/kg/日を4週間投与後に漸減)よりも重篤な副作用の出現や心膜炎の再発,入院が高率(ハザード比 3.61)(引用3)
  • 急性心膜炎発症後の慢性期合併症には,再発に加えて収縮性心膜炎への移行が知られている.しかし原因が同定できなかった急性心膜炎例の検討では61ヵ月の経過観察中に収縮性心膜炎を発症した症例はなし(引用4)

【引用論文】
  1. N Engl J Med 2014;371:2410-6
  2. N Engl J Med 2013;369:1522-8
  3. Circulation 2008;118:667-71
  4. Am J Cardiol 2007;100:1026-8

💁 心膜炎に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)