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2019-07-31

似ているようで少し違う

高度房室ブロック(房室伝導が3:1以下の時/PQ間隔が一定であることに注目)

3度房室ブロック(P波とQRSが完全に独立/PQ間隔が不定であることに注目)

👾 おまけ
  • 高度房室ブロックは3度房室ブロックよりも心室静止のリスクが高いと考えて対応
  • 3度房室ブロックで補充収縮のQRS幅が狭いと少し安心(心室静止のリスクが低い)
  • 3度房室ブロックが改善しない時に初めて完全房室ブロックと診断する意見に賛成
  • 心房細動に合併した3度房室ブロックを診断できるように(👻 自験例1自験例2

(投稿者 川崎)

2019-07-30

閉塞性肥大型心筋症の降圧薬

心筋症診療ガイドライン(2018年改訂版)より(2019年7月閲覧)

一般的治療 🙌
  • 閉塞性肥大型心筋症では,ACE阻害薬やARBのように血管拡張作用を有する薬剤は左室流出路狭窄を増強させる可能性が高いことから,これらの薬剤の使用は望ましくない.(42ページ)

高血圧を合併した肥大型心筋症 🙇
  • 高血圧性心疾患の進展予防・退縮には厳格な血圧コントロールが有効であるが,閉塞性肥大型心筋症では血管拡張作用の強いジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬やレニン–アンジオテンシン系阻害薬投与が流出路圧較差を悪化させる可能性がある.(51~52ページ)

左室流出路圧較差・左室中部圧較差 薬物療法 🙅
  • カルシウム拮抗薬は,β遮断薬が何らかの理由(副作用など)で投与できない症例に投与する.過去に有効としていた報告はべラパミルによるものがほとんどであり,また,用量も通常わが国で用いられる用量よりも多く,用いる場合は副作用に注意しながら最大耐用量まで増加することが望ましい.(45ページ)
  • ジルチアゼムについては,ほとんどエビデンスがなくβ遮断薬およびべラパミルが投与できない症例に対してのみ選択を考慮.ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬(ニフェジピン)は,左室内圧較差を増加させるため使用すべきではない.(45ページ)
  • 症候性の安静時および誘発性左室流出路閉塞を伴う労作時息切れ改善目的の低用量のループあるいはサイアザイド利尿薬の投与 推奨クラスⅡb(表31)
  • 左室流出路閉塞を有する患者における血管拡張作用のある薬剤や陽性変力作用を有する薬剤(ジギタリスなど) 推奨クラスⅢ(表31)

👴 独り言
  • β遮断薬やべラパミルでは血圧管理が難しい閉塞性肥大型心筋症の症例も存在する.実際の臨床現場では,自覚症状や聴診,心エコ-図などで流出路狭窄の増悪がないことを慎重に確認しながら,ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬やレニン–アンジオテンシン系阻害薬を投与することも稀ではないと思う.

(投稿者 川崎)

2019-07-29

経皮ペーシング Transcutaneous pacing

実際の手技
  1. 2枚のパッチ電極を心臓を挟むように左前胸部と背部に装着する
  2. ペーシングモードをONにする
  3. 心拍数80/分に設定する
  4. 心静止の場合には最大出力から漸減させ,徐脈の場合には10mAより出力を漸増してQRSが捕捉される閾値を測定する
  5. ペーシング出力を捕捉閾値より10%高いレベルに設定する
  6. ペーシング捕捉中の脈拍,血圧をチェックする
  7. 意識があれば鎮痛のためにモルヒネ,ペンタゾシン等を投与する
  8. 心拍数を調整し,自己心拍があればスタンバイモードにする

お薦めビデオ出力は1 mA/kgと述べていることに注目)



👾 おまけ
  • 安静時心拍数の10-20%増+出力38-70 mA+30分の経皮ペーシングでも骨格筋や心筋の障害(CK, CK-MB, troponinで判定)は確認されない(StatPearls Publishing; 2019 Jan-2019 Feb 28

関連投稿 💨

(投稿者 川崎)

2019-07-28

non-HDLコレステロール

  • non-HDLコレステロール=(総コレステロール)-(HDLコレステロール)
  • 従来のLDLは動脈硬化惹起性の高いVLDLを必ずしも十分には反映しない
  • 一方non-HDLはVLDLを含むため新たな動脈硬化の総合的指標になり得る
  • 2018年度から特定健診に追加され目安はLDL管理目標値+30mg/dL未満

😊 復習
  • リポ蛋白 ➜ 蛋白質(アポ蛋白)で包み込まれた脂質で親水性の粒子として血中でも安定
  • リポ蛋白の種類 ➜ 比重が小さい順にカイロミクロン,VLDL,IDL,LDL,HDLの5種類

関連投稿 💫

(投稿者 川崎)

2019-07-27

院内発熱8D(エイト・ディー)

  1. Drugs=薬剤熱
  2. Devices=デバイス(カテーテルやペースメーカ関連など)
  3. CPPD偽痛風痛風
  4. DVT=深部静脈血栓
  5. Debris=胆泥/胆嚢/胆管炎
  6. Difficile=クロストリジウム腸炎
  7. Decubitus=褥瘡
  8. Deep abscess=深部膿瘍

一読をお薦め 👴 ➜ 入院患者の発熱に対してどのようにアプローチするか(日本化学療法学会雑 2015;63:203-6

🉐 関連投稿

(投稿者 川崎)

2019-07-26

気胸?

【症例1】咳嗽後に生じた左胸痛を訴えてERを訪れた症例

【症例2】前日に突然生じた胸痛が持続するためERを受診した症例

【症例3】転倒後に生じた胸痛でERに搬入された高齢者


(投稿者 川崎)

2019-07-25

緩和医療におけるステロイド

【効果】
  1. サイトカインに対する効果:局所におけるサイトカインの産生を抑制し、がん悪液質症候群に伴う食思不振や倦怠感を改善する。
  2. 抗浮腫・抗炎症効果:腫瘍周囲に出現する浮腫や炎症反応を減少することにより、腫瘍による圧迫や浸潤を緩和し、症状を改善する。
  3. 中枢神経系に対する直接的効果
【処方例】
  • 漸増法:ベタメタゾン0.5mg/日で開始し、徐々に増量(4mg/日まで)する。
  • 漸減法:ベタメタゾン4-6mg/日を3-5日間投与し、有効であれば効果のある最小量(0.5-4mg/日)に漸減する。効果がない場合には中止する。
(生命予後が不明確、または3ヶ月以上)長期投与による合併症を避けるため、1-5日間の短期投与を反復。
(生命予後が3ヶ月未満)長期投与による合併症を観察しながら、効果の期待できる最小量に漸減(0.5-4mg/日)

がん悪液質状態によって引き起こされる倦怠感や食思不振に対するステロイドは、広く使用されている一方で、その効果はまだ明確に証明されてはいない。
患者の生命予後と全身状態を評価した上で、副作用の出現に留意しつつ、開始することが重要である。

【参考】静脈経腸栄養 Vol.23 No.4 2008

(投稿者 小森)

モビコール配合内用剤

本剤は、1包(6.8523g)中にマクロゴール4000 6.5625g、塩化ナトリウム0.1754g、炭酸水素ナトリウム0.0893g、塩化カリウム0.0251gを含有する、国内初の慢性便秘症に使用可能なポリエチレングリコール製剤である。
水で溶解して服用し、適切な硬さの便がみられるまで適宜増減できる。
小児(2歳以上)及び成人において使用可能。

マクロゴール4000の浸透圧効果により、腸管内の水分量が増加する。その結果、便中水分量が増加し、便が軟化、便容積が増大することで、生理的に大腸の蠕動運動が活発化し排便が促される。なお、腸管内の電解質バランスを維持し、糞中水分の浸透圧を適切なレベルで保持するために、電解質が配合されている。

海外のガイドラインでは慢性便秘症治療薬としてポリエチレングリコール製剤が推奨されている。

参考:添付文書

(投稿者 小森)

典型的狭心症とは…

  • 胸痛に対する狭心症(AP: angina pectoris)らしさの判定はなんとなくで行われていることが多い(と思う)
  • しかし定義は四半世紀以上も前に提唱(J Am Coll Cardiol 1983;1:574-5)されガイドラインにも記載(下表)


💟 つまり以下の3項目の適合数で判定
  • 胸骨下の胸部不快感
  • 運動やストレスで悪化
  • 安静やニトロで改善

🐧 3個 ➜ 典型的狭心症,2個 ➜ 非典型的狭心症,1個または0個 ➜ 非心原性胸痛

(投稿者 川崎)

2019-07-24

六神丸

六神丸は、動物性生薬が配合された一般薬である。古代中国で創製され、日本に伝来し、逐次、改良が加えられ現在に至る。『救心』の原点である。動悸・息切れ・気つけに効果があるとされる。
『○○六神丸』と名付けられる製品は多数あり、それぞれ含有量が異なる。
救心製薬の六神丸には、蟾酥(センソ)5mg、牛黄(ゴオウ)2mg、麝香(ジャコウ)1mg、人参(ニンジン)5.5mg、沈香(ジンコウ)2mg、動物胆(ドウブツタン)3mgが含まれる。
蟾酥(センソ)には、ジギタリス製剤と一部同様の作用を示す成分が含まれているため、ジギタリス製剤との併用は避ける必要がある。
【参考】添付文書

(投稿者 小森)