このブログを検索

検索キーワード「アミロイドーシス」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示
検索キーワード「アミロイドーシス」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示

2024-09-09

復習 📚 心アミロイドーシスのMRI

  • ATTR心アミロイドーシスは想定よりも多いと感じている循環器内科医も少なくないと思います.当院でも毎月,新たな症例が診断されているでしょうか.
  • その診断にはシンチグラフィが重要ですが,心臓MRIもなくてはならないモダリティーです.もちろんポパイ徴候Ⅳ音欠損などの身体所見も大切に😊
  • 今回,心臓アミロイドーシスのMRI所見を再確認してみました(参考:2020年版心アミロイドーシス診療ガイドライン ).記載は個人的に重視する順番

T1 mapping
  • 心筋ダメージの定量的評価で単純のNative T1と造影のECVがある
  • 心アミロイドーシスではNative T1とECVはともに極端な異常高値

遅延造影
  • アミロイド沈着と微小循環障害による内膜下優位の虚血性変化(線維化)
  • 左室内膜下優位のびまん性遅延造影LGE(右室壁や左房壁,心房中隔も)
  • 血液プールの低信号化(dark bloodpool:アミロイドーシス特有の動態)

T2 mapping
  • 組織内の水含有を反映し浮腫や炎症を生じると延長する
  • 健常者と比べて有意に上昇(特にALアミロイドーシス)

Cine
  • 心アミロイドーシスは心基部優位の心肥大を示すことが多い
  • (従来は対称性全周性の肥大が典型的であるとされてきた)
  • 近年の報告では非対称性心肥大(とくにASH)も少なくない

心筋ストレイン
  • 2D心エコー図と同様に心筋ストレイン解析も実施が可能
  • 撮影法としてはタギング法や feature tracking法を使用
  • 心アミロイドーシスではcircumferentialのピーク値が低下


💁 アミロイドーシスに関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2021-05-16

熊本クライテリア Kumamoto Criteria

👾 心アミロイドーシスに対するピロリン酸シンチグラフィ実施の症例選択基準
  • 高感度トロポニンT≧0.03 ng/mL
  • 左室壁厚≧13.6 mm
  • QRS幅≧120 ms

 判定  2項目でピロリン酸シンチグラフィの陽性率は63%,3項目で陽性率96%



💫 ピロリン酸シンチグラフィのクリニカルシナリオと推奨度
  • ATTR心アミロイドーシスが疑われる症例 ➜ 推奨する
  • 両側手根管症候群の既往と心肥大を有する症例 ➜ 推奨する
  • 心エコー,心臓MRI,心臓CTで心アミロイドーシスが疑われる症例 ➜ 推奨する
  • 60歳以上のlow-flow low-gradient大動脈弁狭窄症 ➜ 推奨する
  • 70歳以上で高感度トロポニンTの持続的軽度上昇 ➜ 考慮する
  • 60歳以上で左室肥大を伴い,原因が特定できない心不全 ➜ 考慮する
  • 60歳以上で心肥大を伴う房室ブロック,脚ブロック,心房細動 ➜ 考慮する
  • 多発ニューロパチーや自律神経障害の症状を有する症例 ➜ 考慮する
  • ATTR心アミロイドーシスと診断された症例の経過モニター ➜ 推奨しない
  • ALアミロイドーシスが疑われる症例 ➜ 推奨しない


(投稿者 川崎)

2024-12-31

H/CL:ATTR心アミロイドーシスの診断

  • ATTR心アミロイドーシスの診断はシンチグラフィ(99mTc-PYPまたは99mTc-HMDP)で視覚的にGrade 2もしくはGrade 3の集積とすることが多い.
  • 正面プラナー画像で心臓に相当する部位へ関心領域(region of interes: ROI)を置き , 対側の下肺野領域で同サイズのROIで判断することも可能
  • その場合はheart-to-contralateral(H/CL)比が、1時間後像で>1.5、3時間後像なら>1.3で陽性と判断.なおH/CL比>1.6は独立した予後不良因子
  • 現場では投与1時間後像で評価していることが多いと思われる(当院も1時間後).1時間後像は検出感度が向上し、3時間後像は検出特異度が向上



👉 アミロイドーシスに関するの過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2024-10-13

ATTR心アミロイドーシス(ATTR-CM)の治療薬

  • ATTR心アミロイドーシスを診断する機会がグッと増えてきました.本邦で使用できる薬剤はビンダケル®(DI)とビンマック®(DI)です.
  • いずれもTTRの四量体に結合して安定化させます. ビンマック®はビンダケル®の改良版で1日1回1カプセルなのでアドヒアランス向上に期待

ビンダケルとビンマックの違い(参考:コチラ,他)
ビンダケル®カプセル 20mg ビンマック®カプセル 61mg
一般名
  • タファジスメグルミン
  • タファミジス
効能又は効果
  • ATTR家族性アミロイドポリニューロパチーの末梢神経障害の進行抑制
  • ATTR心アミロイドーシス(野生型及び変異型)
  • ATTR心アミロイドーシス(野生型及び変異型) 
収載および薬価
  • 2013年末梢神経障害
  • 2019年ATTR-CM
  • 1カプセル9,716.5円(2023年6月時点)
  • 2021年11月25日
  • 1カプセル36,021.6円(2023年6月時点)
用法及び用量
  • ニューロパチー:通常,成人には1回20mgを1日1回
  • ATTR心アミロイドーシス:通常,成人には1回80mgを1日1回(つまり1日4錠)
  • 通常,成人には1回61mgを1日1回(つまり1日1錠)


(投稿者 川崎)

2024-11-20

ATTR心アミと骨シンチ


- ATTR心アミロイドーシスのシンチグラフィ -
99mTc-PYP
(pyrophosphate)
99mTc-HMDP
(hydroxymethylene diphosphonate)
臨床現場での名称
  • ピロリン酸(DI
  • 骨シンチ or クリアボーン(DI
心臓の効能又は効果
  • 心シンチグラムによる心疾患の診断
  • 心アミロイドーシスの診断に対する使用を審査上認める(令和4年2月:
剤型
  • 粉末キット(生食で溶解し約30分後に投与)
  • 注射液製剤(調整不要)
吸収線量
  • 0.120 mGy/37 MBq(全身)
  • 0.119 mGy/37 MBq(全身)
費用:薬価基準+検査診察報酬点数
  • 24,554円(740 MBq注射液)+1,800点
  • 22,422円(555 MBq注射液)+1,800点
販売元



おまけ 💫 会社沿革
  • PDRファーマですが何度か社名が変更されています(引用).1968年に第一製薬グループと米国マリンクロット社の合弁会社として設立.2006年に第一製薬より富士フイルムへ全株式譲渡し2007年に富士フイルムRIファーマへ.その後に富山化学工業と統合し富士フイルム富山化学を経て2022年からPDRファーマです.
  • 日本メジフィジックスは1973年に米国メジフィジックスと住友化学工業(現住友化学),住友商事の合弁会社としてスタート(引用).その後にメジフィジックス社が資本撤退して日本ロシュが資本参加(後に撤退).1994年に英国のアマシャム社が資本参加し1996年に住友商事が撤退.2004年にGEがアマシャムを買収し現在の2社の出資(住友化学とGEヘルスケア)に至るようです.

(投稿者 川崎)

2018-05-24

心アミロイドーシス Cardiac Amyloidosis

分類 原因 特徴
AL
(light chain-associated)
免疫グロブリン軽鎖
  • 原発性アミロイドーシス
  • 心病変の出現頻度は1/3~1/2
  • 心不全が急速に進行しやすい
AA
(amyloid A)
血漿アミロイドA
  • 関節リウマチなどに伴う2次性アミロイドーシス
  • 心病変は稀で問題になりにくい
ATTRm
(mutated transthyretin-associated)
または
家族性FAP
(familial amyloid polyneuropathy)
変異トランスサイレチン
  • 常染色体優性(顕性)遺伝
  • ピロリン酸シンチグラフィで高集積
  • 心病変の頻度が高い
ATTRwt
(wild type transthyretin-associated)
または
老人性
(senile)
野生型トランスサイレチン
  • 高齢男性に多い
  • 進行が遅く生命予後は良好
  • ピロリン酸シンチグラフィで高集積
AApoA1
(apolipoprotein A1-associated?)
アポリポタンパク質A1
  • 腎への沈着が多いが心病変は稀
AANP
(atrial natriuretic peptide-associated?)
心房利尿ペプチド
  • 心房に限局して沈着
  • 頻度が高く治療は原則不要
  • 心房細動の発症リスクを高める
Circulation 2005;112:2047-60 より引用改変

心アミロイドーシスの心エコー図(グラニュラー・スパークリング・パターン) ➜ コチラ 🎥

(投稿者 川崎)

2022-02-10

ビンダケル(タファミジスメグルミン)

【効能効果】

トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの末梢神経障害の進行抑制

トランスサイレチン型心アミロイドーシス(野生型及び変異型)

 【用法用量】

〈トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー〉

 通常、成人には120mg11回経口投与する。

〈トランスサイレチン型心アミロイドーシス〉

 通常、成人には180mg11回経口投与する。忍容性がない場合は減量できる。

 【作用機序】

タファミジスはTTRの天然構造である4量体の2つのサイロキシン結合部位のうち少なくとも1つに結合することで4量体を安定化させ、その解離及び変性を抑制し、新たなTTRアミロイド形成を抑制する。

 【薬価】

38,866.00/カプセル

 【留意事項】

日本循環器学会では、トランスサイレチン型心アミロイドーシス症例に対してビンダケルが適性に投与されるため、厚生労働省が定める患者要件に加え、施設要件、医師要件を定めることとし、これらのすべての要件が満たされることをビンダケル投与導入の条件としている。トランスサイレチン型心アミロイドーシス症例に対するビンダケル適性投与のための施設要件、医師要件に関するステーテメント

【参考】

添付文書インタビューフォーム

(投稿者 小森)

2022-11-06

心筋イメージング:輝きを放つ一枚

心アミロイドーシス 1
Tc-99m-PYPシンチグラム(上)と心エコーの経年変化(下)
Ego K et al : 松仁会雑誌59(2) : 94-99, 2020



(投稿者 杉原)

2022-11-13

心筋イメージング:輝きを放つ一枚

心アミロイドーシス 2
Tc-99m-PYPを用いた冠状面断層のイメージング



(投稿者 杉原)

2022-09-08

🎯 今週の一枚

心肥大を呈する症例



(投稿者 川崎)

2023-07-10

問題:硬い左室+Ⅳ音なし=?

  • 先日,明瞭な左室肥大(びまん性に15mm程度)と拡張障害(E/e'=30)を認めた方が精査目的で循環器内科を受診されました.洞調律にも関わらずⅣ音が聞こえませんでした.Ⅳ音はⅠ音に近接すると聴診では認識が困難になることがあるため,心音図でも確認しましたが,やはりⅣ音は痕跡すらありませんでした.本例は最終的にATTR型の心アミロイドーシスと診断されました.

  • ピロリン酸は両心室のみならず両心房にも良好に集積(骨より明瞭)していました. 左室肥大や虚血などで左室コンンプライアンスが低下する病態ではⅣ音をよく聴取します(例:洞調律の肥大型心筋症では70%以上).一方.硬い左室を呈する典型疾患である心アミロイドーシスでは洞調律であってもⅣ音が欠損してくることが報告されています(Am J Cardiol 2000;86:244-6,他) 

  •  Ⅳ音が生じるためにはstiff LVのみでは不十分で,そこに血流を押し込む心房の頑張り心房の辛抱)が必須です.洞調律のHCMでもⅣ音がなければ,運動耐容能は低下して心事故(特に心房細動への移行)と関連することを当院から報告しています(Ann Noninvasive Electrocardiol 2022;27:e12932).アミロイドーシス症例の心房障害の原因は主として心房へのアミロイド沈着の様です(Clin Cardiol 2021;44:322-31,他)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2020-03-11

📌 今週の一枚:眼は口ほどにモノを言う

息切れと陰嚢水腫のため受診した高齢者





(投稿者 川崎)

2023-08-21

🏆 論文:心アミのフィジカル

  • 当院初期研修医の平野先生が循環器内科で経験した症例が出版されました🎉
  • 身体所見が診断契機になったトランスサイレチン型心アミロイドーシスです
  • このATTR型は高齢者に多く簡便なマーカーがないため診断が遅れがちです
  • 本例は著明肥大にも関わらずⅣ音(S4)なし+ポパイ徴候が診断契機でした

非外傷性の上腕二頭筋腱断裂(ポパイ徴候)がら15年後にATTR型心アミロイドーシスと診断された70歳男性

😀 追加コメント
  • 本例の左室駆出率は55%で左室はびまん性に肥厚し(15 mm程度),左室心筋重量係数は111.9 g/ms2(基準: 56〜92 ms2)でした.ドプラ指標はE/A 2.66,E/e' 32.0とグレードⅢの高度拡張障害でした.しかし通常なら存在が予想されるⅣ音を聴取せず,心音図でも記録されませんでした.
  • 心臓アミロイドでは肥大があるのにⅣ音を欠くことは従来から論文に記載されてきました(Am J Cardiol 2000;86:244-6Clin Cardiol 2021;44:322-31).しかしこれらはエキスパートオピニオンです.友人のフィジカル巨匠が実データを現在投稿中と聞いています(出版がとても楽しみです 😄)
  • 心アミ症例でⅣ音(S4)を欠く機序は心房へのアミロイド沈着と考えられます.本例でもピロリン酸が両心室のみならず両心房に集積していました(下図).以前の投稿「問題硬い左室+Ⅳ音なし=?」はいつも頭の片隅に置いておきたい事です.なお肥大型心筋症の心房の辛抱も忘れずに 😁


👉「論文」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2025-04-18

👂 最近の耳学問

  • ASの重症度評価でLVOTのVTI(velocity—time integral [時にVTI]; 左室流出路速度時間積分値)を大動脈弁のVTIで割った指標 VTI ratio が0.25以下であれば高度AS,0.25~0.50なら中等度ASと考える.
  • Lamble疣贅は大動脈弁の閉鎖ラインに発生するひも状構造物で,弁の摩耗と損傷から生じ,最終的に線維化する.
  • 心電図と心エコー図で左室肥大の有無に乖離があればκ/λ比を確認 → 正常ならATTR心アミロイドーシスを考えHMDPシンチグラフィなど,κ/λ比が異常ならALアミロイドーシスを疑い口唇唾液腺生検などを行う.
  • 免疫グロブリン分子はH鎖(heavy chain)とL鎖(light chain)から構成され,L鎖にはκとλの2つのタイプが存在する.κ/λ比の正常目安は0.25~1.70程度で,多発性骨髄腫や形質細胞腫ではκ/λ比が大きく変動(例:100以上
  • PA治療薬はPG製剤のセレキシパグ(ウプトラビ錠)を除いてNO製剤(ニトログリセリン,硝酸イソソルビド,ニコランジル)とは併用禁忌
  • sCG刺激薬の邦名は可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬で,ベルイシグアト(ベリキューボ錠:効能は慢性心不全)とリオシグアト(アデムパス錠:効能は慢性血栓塞栓性肺高血圧症と肺動脈性肺高血圧症)
  • PA治療のsCG刺激薬(リオシグアト)は,PDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬(タダラフィルやシルデナフィル)と併用することはできない.
  • 抗アミロイド抗体レカネマブ(レケンビ点滴)の治療中に生じたアミロイド関連画像異常(ARIA: Amyloid-related imaging abnormalities,アリア)に対する静注血栓溶解(rt-PA)療法は適応外(禁忌)とはしないものの通常より慎重に適応を判断すべき.
  • 4D Flow MRIは3D cine phase contrast MRIで,撮像範囲内の血流ベクトルを時相分解して全て収集することで,任意の血管の血流を自由に解析することが可能な撮像法(非侵襲的に血行動態が視覚的に評価可能)

💁 耳学問に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2018-02-19

Apical sparing

  • 心エコ-図のスペックルトラッキング解析で長軸方向のストレインが心尖部で温存される状態
  • 米国オハイオ州クリーブランド・クリニックの医師Thomas JDらが報告(Heart 2012;98:1442-8
  • 心アミロイドーシスの診断に有用な所見(心尖部>中部+基部の診断感度93%,特異度82%)

Heart 2012;98:1442-8/A1–4=心アミロイドーシス;B1,2=肥大型心筋症;C1,2=大動脈弁狭窄)

👿 機序は十分には解明されていないが,心尖部には(アミロイドの)細胞外沈着が起こりにくい(J Theor Biol 1982;99:31-68)ことが関連しているのではと推察されている

(投稿者 川崎)

2018-07-30

心アミロイドーシス

  • いずれの症例も心筋からALアミロイドーシスが証明されている
  • 著明な左室肥大にもかかわらず心電図上の左室肥大はどちらにもない

【症例1】


【症例2】


👴 グラニュラー・スパークリングの評価はファンダメンタル画像で行いたい

(投稿者 川崎)

2024-05-26

第137回日本循環器学会近畿地方会より

😃 個人的に気になった報告
 
1-9 ペースメーカ留置時に偶発的に採取した心筋片より診断に至った心アミロイドーシスの一例
  • 経静脈PM植込み時にポケットから採取した脂肪とリード先端より偶発的に採取できた心筋を提出し,病理検査で心筋組織にアミロイド沈着を認めた。伝導障害例や高齢者では生検の実施が困難な場合があり,我々は経静脈PMの植込み時に低侵襲でアミロイド沈着を証明できた症例を経験したので報告する。

3-21 右腋窩-右外腸骨動脈バイパスにより心不全の改善を認めたCoral reef aortaの1例
  • 主に腎動脈上の腹部大動脈に起こる限局性,珊瑚状の石灰化及び狭窄病変が特徴的であるCoral reef aortaは,難治性高血圧,臓器・下肢虚血を呈する。後負荷増大による心不全をきたしExtra-anatomical bypassが奏功した症例を報告する。

3-28 右総腸骨動脈の慢性完全閉塞病変に対して0.035 CROSSLEADを用いて秒でwire crossできた一例
  • CTO病変にCROSSLEADを“秒”で通過させることに成功。0.035 CROSSLEADは従来の0.035ワイヤーと異なりトルクレスポンスも良く操作性にも優れているため,このようなCTO病変 治療における1stワイヤーとなり得ると思われた。

6-19 Ehlers-Danlos 症候群に合併した特発性尺骨動脈瘤破裂の1例
  • エコーでは,右尺骨動脈瘤を認めた。しかし,造影剤アレルギーの既往があり,TEAは困難と判断し,経過観察となっていた。翌週に,急激に右前腕の腫脹,尺骨側の神経障害を認めた。エコーで,同部位の破裂を認め,緊急手術となった。術中所見は,血管壁は破綻しており,尺骨動脈の中枢側および末梢側を同定して結紮。

6-35 心膜外脂肪壊死の一例
  • 数日前からの上下肢浮腫と深吸気時胸痛を主訴に前医を受診,両側胸水貯留を指摘され当院へ紹介。入院加療とするも,約1週間で症状は自然軽快し心嚢水と胸水も減少したため,第9病日より外来フォローとした。その後も症状は再燃せず,2か月後のCTでは楕円形腫瘤と心膜肥厚は消失。心膜外脂肪壊死は急性の胸痛を呈するが,保存的治療で自然軽快する良性疾患である。腹膜垂炎等と同様の機序による脂肪壊死が病因とされている。胸痛をきたす疾患の一つとして考慮すべきと思われた。


👻 当院からの発表
  • 3-7 頸静脈所見が診断に有用であった心房頻拍の1例(循環器内科 林 寛人ほか:優秀賞,写真中央)
  • 4-6 身体所見が診断に有用であった急性大動脈弁逆流の1例(循環器内科 髙林彩香ほか)
  • 6-1 急性心筋梗塞を契機に診断された心アミロイドーシスの1例(循環器内科 本田早潔子ほか)
  • 6-2 身体所見から形態学的診断に迫ることができた右室流出路狭窄を有する両室肥大型心筋症の1例(循環器内科 川崎達也ほか)

すべて英語論文化(1つは掲載済,2つは投稿中,もう1つは投稿準備中)

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2026-06-29

頭の整理:アミロイド

  • TTR ➜ トランスサイレチン(transthyretin)で、Transport of Thyroxine and Retinol-binding proteinに基づく。旧名はプレアルブミン
  • ATTR ➜ Amyloid TTRで、主に肝臓で合成される正常タンパク質であるトランスサイレチンが変性・凝集してできたアミロイド沈着物
  • ATTRアミロイドーシス ➜ トランスサイレチン (TTR)を前駆タンパク質(precursor protein)とする全身性アミロイドーシス
  • プレアルブミン ➜ 名前の由来は電気泳動でアルブミンより陽極側(前)に泳動されためで、アルブミンとは構造的・機能的な関連性はない

(投稿者 川崎)

2024-09-19

今週の一枚 🎯

検診でNT-proBNP上昇を指摘された症例


(投稿者 川崎)

2024-10-05

アフェレシス:リクセル®

  • 先日,整形外科の先生とアミロイドーシスの治療薬の話をしているときに,透析症例ではリクセル®でアフェレシスを行うことがあることを教えていただきました.ちなみにその適応に骨嚢胞像というものがあります(下記の赤文字).関節症などで損傷した軟骨部から関節液などが侵入し骨溶解が生じるようです.手根骨や大腿骨に多く,周囲にアミロイドの沈着を認めるそうです.

💧 アフェレシス(aphaeresis)
  • 定義 体外循環を用い血中から特定の液性因子や細胞を除去して病態の改善を図る治療法
  • 物質 液性因子は有害代謝物質,中毒物質など,細胞はリンパ球,顆粒球,ウイルスなど
  • 歴史 1914年に初めて plasmaphaeresis という用語が登場(日本の歴史は1977年~下図)
  • 類似 血液浄化療法とほぼ同義←厳密には遠心分離装置やCARTは含まずに腹膜透析は含む



💦 リクセル®(Lixelle®)
  • 概略 透析アミロイドーシスの原因であるβ2ミクログロブリンを除去能する吸着カラム
  • 適応 病理でアミロイド沈着 & 透析歴≧10年+手根管開放術 & 画像診断で骨嚢胞像
  • 頻度 血液透析と併用し初回使用日を起算として1年間を上限(病態に応じて延長可能)
  • 実際 通常はダイアライザ上流に直列にリクセルを設置し吸着・除去する(下図参照)


アフェレーシス

(投稿者 川崎)