- 閉塞性肥大型心筋症では僧帽弁の収縮期前方運動(systolic anterior motion, SAM)のため流出路狭窄が生じます.その原因として,かってはベンチュリ効果(venturi effect:流体が狭い箇所を通過する際に流速が増加し,その結果圧力が低下する現象)が提唱されていました.
- しかし詳細な時相解析では,SAMは左室流出路の速度が正常なタイミングで始まります(上図).つまりベンチュリ効果でSAMを説明することは少し困難です.近年では流れが押し出す力(drag forces:日本語では抗力?)がSAMの主要な流体力であることが示唆されます(下図).
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(投稿者 川崎)