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2025-08-14

今週の一枚 🎯

前日からの胸痛を訴える若者(突然発症で吸気時に増悪/気胸の既往歴あり)



(投稿者 川崎)

2025-07-13

第139回日本循環器学会近畿地方会より

😃 個人的に気になった報告
 
2-12 クレアチニンキナーゼ欠損症を合併したST上昇型急性心筋梗塞の一例
  • 右冠動脈(RCA)#2 閉塞を認め,経皮的冠動脈形成術を施行した(total ischemic time 144分)。術後,高感度トロポニンI(hs-TnI)の上昇は認めたが,クレアチニンキナーゼ(CK)の上昇は認めなかった(peak CK[IU/L]/CK-MB[IU/L]/hs-TnI[pg/mL])=169/5/16863)。

2-16 自己免疫性心筋症の関与が示唆された虚血性心筋症の一例
  • 心臓MRI検査では冠血流支配領域に一致しない壁運動低下を認めた。さらに血液検査や心筋病理において,自己免疫性心筋症を疑う所見が得られ,至適薬物療法にも関わらず心機能は進行性に低下を認めた。

7-31 irAEによる洞不全症候群に対して心房リードレスペースメーカ植え込みを行った1例
  • ペースメーカ感染を認め全身麻酔下に経皮的リード抜去術を施行,全システム抜去術に成功した。元々のペースメーカ設定はAAIR⇔DDDR,60ppmであったが,累積心室ペーシング率が1%未満であったため心房リードレスペースメーカ(Abbott社製Aveir AR)の植込みを選択,右心耳基部に留置しAAI60ppmの設定とし た。

8-27 シトステロール血症の病原性変異の網羅的文献検索と早発性冠動脈硬化症
  • シトステロール血症はABCG5/G8遺伝子の病原性変異により発症する疾患で血中シトステロール高値に加えLDL-C高値,アキレス腱肥厚を伴い,家族性高コレステロール血症との鑑別を要する。


👻 当院からの発表
  • 2-10 冠動脈ステントで誘発されたコーニス症候群の1例(循環器内科 角本拓也ほか)
  • 4-16 心電図変化が気胸部位の推定に有用であった1例(循環器内科 江上 晟ほか)
  • 8-24 シンプル頚静脈©:負荷頚静脈法の学習アプリ(循環器内科 川﨑達也ほか)

江上先生は優秀賞ゲット & すべて英語論文として発表前に出版 👏

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2025-05-17

🏆 論文

  • 当院の初期研修医の江上先生が循環器内科で経験した症例報告が出版🎉
  • 主訴は安静時の胸部違和感で身体所見や心電図(),胸部X線は正常
  • 心エコーも正常 ➜ 運動負荷Tl心筋シンチとホルター心電図を予約した
  • 検査当日,負荷前の問診で「数日前から強い息切れがある」ことが判明
  • 心電図()ではST-T変化はないが,負荷は中止して循環器外来を受診
  • 頚静脈所見に異常はなかったが左胸部で呼吸音と音声振盪の減弱を確認
  • 画像で左側気胸 ➜ 心電図を見直すと気胸部位の誘導でR波減高(矢印)
  • 左側にトロッカーを挿入して気胸は改善 ➜ 直後の心電図も改善(
  • 退院後に行った冠動脈CTは正常,ホルターで発作性心房細動が判明した

🙈 本論文の考察より
  • 気胸による心電図異常所見の発生率は,自然気胸を呈した57人の青年のうち21%で,心エコー検査で異常所見を示した患者は4%のみであった.
  • 気胸は電気軸の変化やST部分の変化,T波の異常,不整脈などの心電図変化を引き起こすが,これらの変化は気胸の重症度や部位によって異なる.
  • 自然気胸連続40人の心電図解析では,左気胸ではV2からV6誘導のQRS振幅が有意に減少し,右気胸ではV5およびV6誘導のQRS振幅が増大した.

👉「論文」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2024-12-30

外頚静脈も大切です

息切れで来院した症例

😐 解説
  • 外頚静脈の隆起が明瞭(ほぼ怒張)
  • 深吸気負荷後は拍動が出現(矢印)
  • 心エコーで心膜液貯留+右心虚脱
  • 心膜液のドレナージを実施(血清)
😀 追加コメント
  • 心不全で重視すべきは内頚静脈で,この場合は怒張という表現は避けるべきです(内頚静脈の怒張→循環停止→死亡).しかし心タンポナーデや緊張性気胸など特殊な病態に対して,外頚静脈の怒張はいまだ有効な身体所見です.
  • 重症の心タンポナーデでは吸気負荷でも外頚静脈の怒張は消失しないことが多いと思います(むしろ悪化:自験例).しかし本例のように軽症例(血圧低下が僅かで頻脈も目立たない)では,吸気負荷で怒張は解除されるようです.
  • 本例の症状は息切れで右心不全よりも左心不全が疑われました.頚部をよくよく観察すると,顎下~頚部中央の皮膚面全体的が拍動していることに気がつきます(きっと内頚静脈の拍動).おまけ 😙 耳垂にフランク徴候もあり

👉 心タンポナーデに関するの過去の投稿は コチラ(PC版なら右下欄から選択可能)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2024-12-15

日本内科学会 第246回近畿地方会より

😀 個人的に気になった報告

演題101 肝硬変に生じたパスツレラ症の1例
  • パスツレラ症は代表的な人獣共通感染症であり,Pasteurella multocidaはヒトを除く哺乳類の口腔内常在菌で,イヌでは75%,ネコではほぼ100%に常在するとされる.免疫能の低下した症例で重症化しやすい.

演題179 Burkholderia属菌によるCepacia症候群の1例
  • Burkholderia属菌は特に嚢胞線維症に致死的な呼吸器感染症を起こす菌として報告され,Cepacia症候群と呼ばれる急性に進行する菌血症を伴う壊死性肺炎は致死率が非常に高く臨床的に問題となる.

演題218 溺水により運動後急性腎不全(ALPE)を発症した 1 例
  • 溺水後の急性腎障害は溺水患者の43%に発生した報告もあり,原因は低酸素による尿細管障害,横紋筋融解症,多臓器不全による全身性炎症反応等が考えられる.

演題234 COVID-19肺炎の経過中にセフトリアキソン脳症が疑われた腹膜透析患者の1例
  • 抗菌薬投与中に意識障害,不随意運動を認めた際には,抗菌薬関連脳症を疑い抗菌薬の中止または変更が必要である.原因薬剤の診断のためには,血中濃度を測定しておくことが望ましい.


👻 当院からの発表
  • 演題35 左鎖骨下静脈経由の二腔ペースメーカ植込み後に両側気胸を生じた1例(総合診療科 國延拓也先生 🎉 すでに論文化してPubMedに収載
  • 演題210 腰椎神経根症による脱神経性筋障害を高CPK血症とともに呈し,炎症性筋疾患との鑑別を要した1例(膠原病・リウマチ内科 正木 暁先生)

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(投稿者 川崎)

2024-11-26

🏆 論文

  • 総合診療科の専攻医 國延先生が循環器内科で経験した症例が出版されました
  • 左鎖骨下静脈経由のペースメーカ植込み術後に両側の気胸が判明した症例です
  • 心房スクリューリードが原因?(ただし心エコーやCTで心嚢液や穿孔像なし)
  • 左側のみ胸腔チューブを留置し1週間後に抜去.その後に無事退院されました


😀 追加コメント
  • ペースメーカ植え込みに伴う気胸の発生率は1%程度と報告されています(引用).対側気胸の機序としてリード穿孔がありますが発生頻度は0.0001%未満(引用).
  • 他に胸膜内交通(バッファロー胸:先天性あるいは手術や外傷後),縦隔気腫や皮下気腫などが提唱されていますが,今回の症例ではどちらもありませんでした.

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(投稿者 川崎)

2024-08-08

今週の一枚 🎯

咳嗽後の胸痛と呼吸困難

👀 解説
  • 頚部〜前側胸部に気腫の疑い
  • 身体所見でも握雪感捻髪音
  • CTでは縦隔気腫も生じていた
  • 胸痛はあったがST-T変化なし
  • ただし胸部誘導の波高は減弱
🔍 縦隔気腫
  • 縦隔に遊離ガスが存在する病態で,胸部エックス線撮影やCT検査で診断できる.特に大動脈弓の外縁で明瞭なことがある(spinnaker sail sign, angel wings sign).
  • 原因は激しい咳嗽による肺胞の破裂や自然気胸,胸部外傷,ガス産生菌感染症,医原性(内視鏡や気管支鏡による損傷あるいは人工呼吸管理)などが考えられる.
  • 本例は間質性肺炎とステロイド投与による組織脆弱性に関連すると思われた.なおハンマン徴候(Hamman's sign:心収縮期に同期した捻髪音)は聴診できず.

参考)日本救急医学会,他
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(投稿者 川崎)

2023-12-10

日本内科学会 第242回近畿地方会より

😀 個人的に気になった報告

演題53 慢性心不全の治療中に急性腎障害が契機となり発症したセフェピム脳症の1例
  • 抗生剤をセフェピムに変更したが,投与開始3日後より意識障害及び左上肢有意の四肢ミオクローヌスを認めた。セファロスポリン系抗生剤の中でもセフェピムによる中枢神経障害は比較的頻度が高い。

演題62 代謝物の血中濃度の変化を経時的に追えた銀杏中毒の1例
  • 朝に約20個と昼に約50個食べた。翌0時30分頃から嘔気あり、トイレに行く際に浮動性めまいがあった。その後嘔吐3回と下痢2回程認めたが、その他腹部症状やけいれん症状はなかった。入院時の血清及び尿からメチルピリドキシン(MPN)が検出され銀杏中毒と確定診断した。

演題63 呼吸機能検査後に気胸を発症した1例
  • 定期受診時,胸部X線写真では軽度の線維化を認めていたが,気胸は指摘できなかった.呼吸機能検査を施行したところ,右胸痛及び呼吸困難を自覚し,酸素飽和度も低下した.聴診上,右肺音の減弱を認め,胸部X線写真で,右2度気胸を認めた.胸腔ドレナージを行い,当科緊急入院とした.改善に乏しく,第8病日に胸腔鏡下ブラ切除術を施行した.以降は気胸の再発はなく経過している.

演題102 茶葉の生食健康法で徐脈を来したと思われる1例
  • 24時間ホルター心電図検査では平均心拍数47/分、最小心拍数37/分で間欠的2~3度房室ブロックを認めた。茶葉の生食をやめたところ労作時息切れ症状消失した。24時間ホルター心電図でも平均心拍73/分、最小心拍数47/分で房室ブロックも消失していた。茶葉に含まれるテアニンは交感神経系を抑制し、血圧降下作用や脈拍低下作用があることが知られている。潜在的房室伝導機能低下症例においては、茶葉の生食によりテアニン摂取量が増大し、徐脈を誘発する可能性があり注意が必要と考えられた。

演題103 コロナ禍に何度も発熱で来院し最終的にPFAPA症候群が疑われた1例
  • 発熱に随伴する症状には咽頭痛と関節痛が毎回あり、ほか有熱時の口内炎、軽い腹痛、頭痛が見られることがあった。家族性地中海熱あるいはPFAPA症候群が鑑別に挙げられ、コルヒチンの内服を開始した。PFAPAは、周期性発熱(Periodic Fever)、リンパ節炎(Adenitis)、咽頭炎(Pharyngitis)、アフタ症(Aphthosis)の略語で、幼少期、通常は5歳より前に発症する。慢性の経過をたどるが、予後良好で経過とともに症状が改善する傾向にある。


👻 当院からの発表
  • 演題111 身体所見が診断の手がかりになった静脈洞型心房中隔欠損症の1例(循環器内科 大江 彩佳先生)
  • 演題169 失語・記銘力障害で発症したMOG抗体関連疾患(MOGARD)による皮質脳炎の1例(脳神経内科 竹田 みゆき先生)

😊 上記のうち1編は英語論文として現在投稿中です

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(投稿者 川崎)

2023-04-25

忘備録

🚑「救急対応ドリル 外来から在宅までの60問」から(総合診療 2023年4月号
  • 甲状腺クリーゼではNSAIDsは遊離ホルモンを上昇させることがあるため避ける(必要ならアセトアミノフェン)
  • 感染性心内膜炎の抗菌薬投与は血培陰転化から日数を数える(例:MSSAなら陰性日を1日目として6週間)
  • 正常ABIでも末梢動脈疾患を強く疑ったら運動負荷後ABI測定を考慮(20%あるいは20mmHg以上の低下で陽性)
  • 急性脊髄障害で考える病態はFACET(Fracture, Aorta, Compression:馬尾症候群, Epidural abscess, Tumor)
  • 全尿路結石の1-2%はシスチン尿症:常染色体潜性(劣性)遺伝で若年者あるいは珊瑚状結石では要考慮)
  • 奇脈(吸気時の収縮期血圧低下>10mmHg)は心タンポナーデで有名であるが重症喘息や緊張性気胸でも有

💁 忘備録に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2023-03-06

日本内科学会 第239回近畿地方会より

😐 個人的に気になった報告

演題5 上部消化管内視鏡検査を契機に診断されたCowden症候群の1例
  • Cowden症候群は、様々な臓器に過誤腫性病変が多発する常染色体優性遺伝形式をとる疾患であり、PTENと呼ばれるがん抑制遺伝子の病的バリアントが原因とされる。乳癌、甲状腺癌、子宮内膜癌、大腸癌、腎細胞癌などの悪性腫瘍を高率に合併する。

演題15 著明な低脂血症で発症した後天性LCAT欠損症の1例
  • HDL-C9mg/dL、LDL-C5mg/dLと著明低値を認めた。LCAT欠損症は、コレステロールのエステル化に重要な酵素であるLCATの欠損や活性低下により、脂質代謝障害を来す稀な疾患である。

演題88 心不全を契機に診断された中性脂肪蓄積心筋血管症の1例
  • 中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)は非常に珍しい症例でありPNPLA2遺伝子ホモ型変異を伴うものを原発性、遺伝的原因が不明なものを特発性と分類する。

演題94 99mTc製剤によりアナフィラキシーショックに至った1例
  • 6分間のアデノシン持続静注及び99mTc製剤静注の数分後に顔面、前胸部、両上肢の紅潮及び掻痒感を伴う膨疹を認めた。ステロイド点滴で症状は速やかに軽快し、アデノシンによるアレルギー反応と考えた。予定通り3時間後に2回目の99mTc製剤静注を行った所、全身の膨疹・紅斑、気分不良、冷汗、胸部不快感が出現し、収縮期血圧70mmHgまで低下した。

演題115 移動盲腸により腸重積を来した1例
  • 移動盲腸は胎生期に右側結腸が後腹膜に固定されない発生異常であり、発生率は10-20%程度である。便通異常や腹痛など症状出現時は薬物療法や外科的治療を行う。

演題217 ニューマトセルの破裂で緊張性気胸・膿胸になった1例
  • 膿気胸(pyopneumothorax)=胸部CTでは肺内外にniveauを伴う嚢胞性病変。内部に感染を伴う場合、気胸・膿胸などの合併症のリスクがあり、縦隔偏位を伴う緊張性気胸になれば、致死的になることも留意が必要である。

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(投稿者 川崎)

2023-02-22

ディープサルカスサイン(深溝徴候)Deep sulcus sign

  • sulcus【名】溝,深いしわ,脳溝 (発音:sʌ́lkəs/サルカス)
  • 仰臥位の胸部X線写真で,肋骨横隔膜角が深く明瞭であること
  • この肺底部の透過性亢進(basilar hyperlucency)は気胸を示唆

外傷性の気胸(白矢頭)とディープサルカスサイン(黒矢頭

(投稿者 川崎)

2023-01-25

🏆 論文

  • 当院の初期研修医であった梶先生が循環器内科で経験した症例が出版されました
  • 転落後の胸痛で当院のERに搬入 ➜ 右側気胸+前壁心筋梗塞と診断して順に治療
  • 本例のポイントは気胸は外傷性ですが心筋梗塞は外傷によるストレス誘発の疑い


😀 おまけ
  • 本例の主訴は胸痛と呼吸困難感でした.もちろんともに外傷性気胸で説明は可能です.ER搬入時に心電図も記録していますが,大きな問題はないと判断しています(ただし後から見返すと僅かにST上昇?)
  • 胸痛が持続するため心電図を再検(受傷後120分後/来院40分後)➜ 全胸部誘導で明瞭なST上昇が判明しました.胸腔トロッカーを挿入後に緊急カテーテル治療(ヘパリンや抗血小板薬は通常通り投与)
  • 精神的ストレスが心筋梗塞を誘発するの機序として,血行動態の過負荷・自律神経機能障害・神経内分泌活性化・炎症反応・血小板活性化などによる冠動脈プラークの破壊と血栓形成が提唱されています(

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心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2022-08-05

コインテスト Coin Test

🔨 聴打診を用いた気胸や巨大ブラの診断法
  1. 前胸部の鎖骨中線第3肋間あたりで,硬貨の片面を皮膚面と密着させる
  2. 聴診器を背中に当て,コイン逆面をもう一つ用意したコインの縁で擦る
  3. 一方で評価した後,硬貨と聴診器を対側の肺に置いてもう一度繰り返す

👾 サパイラ先生の成書より(初版, p272)
  • 通常は鈍いトントンという音(dull and tappin)であるが,気胸などがあると大きなカチッカチッまたは鳴り響く音(louder, more clicking, and more ringing)になる
  • silver dollars(1ドル硬貨)がお薦めで,pennies(1セント硬貨)やnickels(5セント硬貨),dimes(10セント硬貨),quarters(25セント硬貨)ではうまくいかない
  • 偽陽性は皮下気腫やアカラシアで,偽陰性はとても小さい気胸や胸膜癒着を伴う気胸,両側気胸(経験不足の問題は膨らませた頬を肺に見立てて自分で練習しろと…😅)

💁 気胸に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎/滋賀)

2022-06-21

第133回日本循環器学会近畿地方会より

😃 個人的に気になった報告
 
T3-26 心房細動に対するカテーテルアブレーション後,難治性下痢をきたした一例
  • カテーテルアブレーションによる難治性下痢の発症頻度は0.025-0.04%と非常に少ない.原因としてカテーテルアブレーションによる食道迷走神経障害が示唆された.

T4-10 周産期心筋症による心不全加療に対しカベルゴリンが著効した一例
  • カベルゴリンの効能・効果はパーキンソン病,乳汁漏出症,高プロラクチン血性排卵障害,高プロラクチン血性下垂体腺腫(外科的処置を必要としない場合に限る),産褥性乳汁分泌抑制.

T5-10 Raphel cord の剥落により急性大動脈弁閉鎖不全症を来した大動脈二尖弁の1例
  • Valsalva 洞に付着していたと思われる Raphel cord(索状構造物)が内膜ごと剥がれ,左室内に脱落した状態となったことが原因と考えられた.


👻 当院からの発表
  • T3-3 外傷性気胸を契機に急性心筋梗塞を発症した1例(循環器内科 梶健太郎ほか)
  • T4-4 SARS-CoV-2 ワクチン接種後に収縮性心膜炎を生じた1例(循環器内科  中西雄紀ほか)
  • T4-31 簡易定性法を用いた内頸静脈評価による肥大型心筋症の予後予測(循環器内科 川﨑達也ほか)

中西先生は優秀賞をゲット 🎉 症例報告の2演題は英語論文を作成済み

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2022-04-07

🎯 今週の一枚

心電図診断で適切なものはどれ?





判定

😋 解説
  • 基本ルール:I誘導はP波,QRS,T波がすべて上向き/逆にaVR誘導は下向き
  • 間違えた誘導を考えると混乱するけど,付け間違いだけなら簡単(下は再検)
  • 右胸心なら胸部誘導でR波が減高する(実例:内臓逆位症例左緊張性気胸

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2021-09-29

遺伝性大動脈疾患:大動脈の結合組織疾患

  • マルファン症候群(Marfan syndrome)➜ FBN1遺伝子の異常(常染色体優性遺伝)で骨格系症状や心血管系症状,眼症状など多彩な全身症状を呈す
  • ロイス・ディーツ症候群(Loeys-Dietz syndrome)➜ TGF-βの異常でマルファン症候群に類似するが,心血管系以外の症状が目立たないこともある
  • エーラス・ダンロス症候群:血管型(Ehlers-Danlos syndrome)➜ COL3A1遺伝子の異常で動脈以外に腸管や子宮破裂,気胸・血胸なども合併あり
  • 家族性胸部大動脈瘤・解離(familial thoracic aortic aneurysm and dissection)➜ 動脈蛇行症候群とも呼ばれ血管系以外の障害をほとんど伴わない
  • 若年発症例ではマルファン症候群60% vs ロイス・ディーツ症候群6%(臨床鑑別は困難)あるいはマルファン症候群72% vs エーラス・ダンロス症候群11%



💁 大動脈に関する過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2021-06-19

気胸治療中に胸腔チューブからエアリークが続くとき

  • 空気漏れが続く場合(例えば2週間)は感染リスクも増すため外科手術を考慮する
  • ただし一概にエアリークありとせず,下記の様な程度分類を用いた推移判定が重要
  • その他の手術適応は肺拡張なし・血胸(持続出血)・両側同時性気胸・再発例など

👿 エアリークの程度分類
  1. 空気漏れなし
  2. 咳や深呼吸時に出現
  3. 会話時に出現
  4. 呼気時にのみ出現
  5. 常に空気漏れあり

参考) 埼玉病院 呼吸器外科(😀 一読をお勧め)

 💉 臨床現場
  • 今回経験したエアリークはアスピレーションキットの損傷でした.このような現象はトロッカーでは生じにくいことを呼吸器内科の友達に教えてもらいました.

💁 気胸に関する過去の投稿 ➜ コチラ(上の検索窓からも調べられます)

(投稿者 川崎)

2021-01-23

バート-ホッグ-デュベ症候群 Birt-Hogg-Dubé syndrome

  • 病態 皮膚病変,腎腫瘍(良性〜癌),肺囊胞(再発性気胸)が特徴
  • 形態 常染色体優性遺伝(例:17番染色体短腕FLCN遺伝子の欠失変異)
  • 名前 カナダの3医師(皮膚科・病理・内科)による初報に由来(
  • 疫学 有病率は1/20万人くらいと推定(本邦でも100家系以上が確認)
  • 治療 根本的治療はない(個々の病態に応じて外科切除を含めた対応)



(投稿者 川崎)

2020-05-02

トラウベの三角形 Traube's space

  • 第六肋骨〜前腋窩線〜左肋骨弓で囲まれるスペースで通常は胃内のガスによる鼓音あり
  • この領域に濁音界があれば脾腫の感度は62%,特異度は72%(JAMA 1993;270:2218-21
  • ドイツの医師 Ludwig Traube (1818–1868)が発見(血栓症で有名なVirchowの同僚です)
  • ただし報告したのは弟子 Fraentzel(Berliner klinische Wochenschrift 1868;5:509-11)


  • 上図の黒線で囲まれる部分がトラウベの三角形で,脾腫を判定する他の打診は下記の方法がある
  • キャステル(Castell)法 ➜ 仰臥位+深吸気で前腋窩線の最も低い肋間の打診で濁音なら脾腫を疑う
  • ニクソン(Nixon)法 ➜ 右側臥位で左肋骨弓から頭側に打診して濁音界が8cm以内なら脾腫を疑う

🔍 トリビア
  • Traubeは,1816年に仏人医師ルネ・ラエンネックが発明した聴診器のチェストピ-ス(患者さんに当たる部分)を大きくした.聴診精度の改善を目指したようであるが,痛くなくなったことのほうが好評だったとか...
  • トラウベの単耳式聴診器は一部の国では胎児心音を確認するため現在でも用いられており(アマゾンで購入可能),日本助産師会のマークになっている.聴診器の歴史に興味がある方 ➜ コチラ


🉐 関連投稿(打診関連)

(投稿者 川崎)

2019-12-15

画像クイズ(突然発症の胸痛)





(投稿者 川崎)