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2021-08-05

🎯 今週の一枚

息切れと心雑音で循環器内科を紹介受診した症例



(投稿者 川崎)

2022-08-30

用語の変更:末梢動脈疾患(PAD)

  • 下肢閉塞性動脈疾患 ➜ LEAD (lower extremity artery disease)
  • 上肢閉塞性動脈疾患 ➜ UEAD (upper extremity artery disease)
  • 下肢閉塞性動脈硬化症 = 下肢ASO (arteriosclerosis obliterans) ➜ 下肢動脈硬化性LEAD 
  • 重症下肢虚血 = CLI (critical limb ischemia) ➜ 包括的高度慢性下肢虚血 = CLTI (chronic limb-threatening ischemia)


💁 用語に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2017-09-21

下肢動脈エコー

下肢動脈エコーは閉塞性動脈硬化症の評価(特にスクリーニングや治療効果判定)にとても有用

ポイント
正常でも末梢に行くほど最高血流速度は低下するが,狭窄がなければ三相性波形(収縮期順行波+拡張早期の小さい逆行波+拡張後期の小さい順行波)は変化しない

(投稿者 川崎)

2026-05-07

今週の一枚 🎯

- 労作時の息切れで来院した症例 -

👀 解説: ヒル徴候 陽性(Positive Hill's sign)
  • ABI(足関節上腕血圧比)の低下なし(高値) 
  • 血圧値は上肢より下肢で著増(>60 mmHg) 
  • 最終診断は重症 大動脈弁逆流による心不全

😲 ヒル徴候の機序💦
  • 重度の大動脈弁閉鎖不全症と診断された5人の患者において、動脈内圧測定では大動脈と大腿動脈、または腋窩動脈と大腿動脈のいずれにおいても、収縮期圧に著しい差は認められなかった。上肢の非侵襲的血圧測定では、腋窩動脈の測定値と良好な相関が認められた。しかしながら、下肢の非侵襲的測定では、動脈内測定値よりも収縮期圧が著しく高く、3人の患者では大腿カフの圧力を高くしても膝窩動脈上のコロトコフ音を消失させることができなかった。つまりヒル徴候は血圧計による下肢血圧測定のアーチファクトで生理学的根拠はない

 - 別の研究 -
AR 20例とコントロール50例の血圧(正中動脈と大腿動脈)

💁 ヒル徴候に関する過去投稿は コチラ

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2024-12-22

インディゴ・システム Indigo™ Aspiration System

  • 概略 血管から血栓を除去する中心循環系塞栓除去用カテーテル(Penumbra Inc., USA)
  • 原理 吸引カテーテルと吸引ポンプを接続して陰圧による機械的な吸引(音が発生する)
  • 適応 急性下肢動脈閉塞症,急性上腸間膜動脈閉塞症,深部静脈血栓症(認定施設限定)
  • 承認 開発は2014年で本邦では2023年4月20日に薬事認可され,2023年9月1日に保険収載

【形状・構造及び原理等】添付文章より抜粋)



【使用目的又は効果】添付文章より抜粋)
  • 本品は、急性下肢動脈閉塞症、急性上腸間膜動脈閉塞症又は重症な急性深部静脈血栓症において、速やかな治療が必要であり、外科的血栓摘除の実施が困難又は実施しても有効な治療効果が得られないと予想される患者を対象として、血流の再開を図るために使用することを目的とする。

【臨床成績】添付文章より抜粋)
  • 有効性:血流再開率(TIMI 2-3)は87.2% (68/78例) であり、そのうち血栓溶解療法を行わずに血栓吸引した症例の血流再開率は83.0% (44/53例) であった。本品により血栓吸引を実施した後に、追加の機械的治療等を実施した症例における血流再開率は96.2% (76/79例) で、そのうち血栓溶解療法を行わずに血栓吸引した症例の血流再開率は96.2% (52/54例) であった。
  • 安全性:24時間以内に発生したSAEは6.3% (5/79例) であり、デバイスに関連するSAEは報告されていない。(※投稿者追加:SAE = Serious Adverse Event,重篤な有害事象)

(投稿者 川崎)

2022-04-24

心筋イメージング:輝きを放つ一枚

閉塞性動脈硬化症 乳がん 肺がん
運動負荷Tl心筋SPECTの撮像後に下肢を撮像(上)、Tl心筋イメージングのplanar像(中)AMIのPYP/Tl同時投与によるイメージングのplanar像(下)
済生会滋賀県病院循環器内科提供
済生会滋賀県病院循環器内科提供



(投稿者 杉原)

2018-07-31

遺残坐骨動脈 Persistent sciatic artery

  • 下肢動脈の発生過程で存在した坐骨動脈が退化しなかった状態
  • 初報はGreen PHで19世紀の前半(Lancet 1832;1(1832):730-1
Eur J Vasc Endovasc Surg 2009;37:585-91/上図のPSAが遺残坐骨動脈)

遺残坐骨動脈159例での検討Eur J Vasc Endovasc Surg 2009;37:585-91
  • 疫学 32週~84歳(平均57歳),女性56%/男性44%,両側30%/片側70%(左右差なし)
  • 症状 無症状20%, 跛行・安静痛・壊死・腫瘤・破裂・圧迫による神経症状・患側肥大など
  • 治療 有症状なら血管形成術,血栓除去・溶解,バイパス術,結紮,抗凝固薬など
  • 予後 56名は良好,9名下肢切断,3名下垂足,1名神経根痛,1名出血死(他は不明)

👶 胎児期遺残に関する過去の投稿

(投稿者 川崎)

2022-03-29

腰部交感神経ブロック

👶 2022年改訂版 末梢動脈疾患ガイドライン 中の記載

下肢閉塞性動脈硬化症(lower extremity artery disease: LEAD)
  • 腰部交感神経節ブロックは,交感神経の過緊張を低下させることにより,疼痛緩和と側副血行路の血管拡張からの下肢血流増加を目的とする.
  • CLTI(包括的高度慢性下肢虚血)を対象とした研究で疼痛緩和の報告はあるが,切断のリスクを軽減する明確エビデンスはない.

バージャー病(Buerger disease)
  • 血行再建術の適応のない重度の虚血肢には,内視鏡的交感神経焼灼術などの交感神経遮断手術も考慮してよい.
  • ただし足関節血圧が60 mmHg未満やABIが0.3未満では効果は期待しづらい.

レイノー現象(Raynaud syndrome)
  • 壊死に陥った場合には,内科的治療では疼痛コントロールも困難であることが多く,交感神経節ブロックないし交感神経節切除を行うことになるが長期にわたる効果にはエビデ ンスはない
  • 膠原病を背景疾患とする場合には,原疾患が活動性の場合には原疾患に対する治療を行いつつ上記内科的治療が無効な場合には交感神経節切除を考慮する.

肢端紅痛症(erythromelalgia)
  • 有効な治療法は少なく,まずアスピリンに加え血管拡張作用のある抗血小板薬を使用する.無効な場合には交感神経節切除を考慮するが,その効果に定まった評価はない.

複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome: CRPS)
  • 薬物療法が有効でない場合には,交感神経ブロックや外科的な交換神経節切除などを考慮する

💁 下肢動脈に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2022-03-31

足背も地味ですが語っています

無症候性の大動脈弁逆流(高度)でフォロー中の症例の左足背

😁 コメント
  • 中等度以上の大動脈弁逆流では大脈・速脈を反映した動脈拍動を認めることがある
  • コリガン脈や水槌脈,反跳脈などと呼ばれ定番部位は頸部(実例)や肘部(実例
  • 同病態では下肢動脈の血圧と脈圧も上昇する(ヒル徴候)が動脈拍動は目立たない
  • しかし高感度の圧センサーである指先の腹部を使えば,動脈拍動をビンビン触れる
  • もちろん足背動脈は通常でも触知できるが拍動を感じるのに少し圧迫が必要である
  • ポイントは指先で軽く触れるだけで動脈の拍動を感じることができるか否かである
  • 心尖部で有名?な”触ってナンボ”の法則自験例1自験例2)を是非応用してみて

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2020-01-20

前脊髄動脈症候群 Anterior spinal artery syndrome

🔎概略
  • 脊髄の主要な栄養血管は大動脈から起始し,前方3分の2は前脊髄動脈,後方3分の1は後脊髄動脈である.前脊髄動脈は上位頸髄領域では数本の栄養動脈を,また下位胸髄領域では1本の太い栄養動脈(Adamkiewicz動脈)を有するのみである.側副血行路に乏しい前脊髄動脈の血流障害によってその支配領域に神経脱落症状を生じた病態が前脊髄動脈症候群と呼ばれる.
(参考:MSD マニュアル)

  • 疫学 稀で不明(特発例では20〜70代と幅広く生じ,性差なく頻度は脳卒中の1/50〜1/100)
  • 原因 大動脈疾患・手術,心停止など(血栓症や動脈硬化との関連は乏しく原因不明も多い)
  • 診断 MRIで障害レベルの髄内病巣の確認(長軸で平均3.9椎体)かつ可及的な他疾患の除外
  • 経過 症状のピークまでの時間は半数が12時間以内/全例が48時間以内にピークに達している
  • 症状 四肢・対麻痺,知覚障害,膀胱直腸障害など(頸髄は腕肩,胸髄は背部,腰髄は下肢)
  • 治療 原因疾患があればその治療/ステロイドやヘパリンの投与は有効性が証明されていない



(投稿者 川崎)

2018-11-22

アダムキーヴィッツ動脈 Artery of Adamkiewicz

  • 大前根髄質動脈のことで,アダムキュービッツ動脈と発音されることもある
  • ポーランドの病理学者AW Adamkiewiczが発見(Wien 1881;84:s469-502)
  • 脊髄の尾側1/3を栄養する太さ1mm前後の細い動脈でT9~L1分枝が多い
  • 前脊髄動脈と合流する直前に特徴的なヘアピンカーブを作る(下図矢印)
参考) Adamkiewicz動脈のCTAと MRA(J Jpn Coll Angiol 2009;49:517–21


胸腹部大動脈瘤の置換範囲にアダムキーヴィッツ動脈が含まれることが多い.術中の同動脈の障害は脊髄梗塞による術後対麻痺(両下肢の運動麻痺)や直腸膀胱障害を引き起こすことがある.アダムキーヴィッツ動脈の同定と再建,脊髄ドレナージ法,硬膜外冷却法など様々な脊髄保護法がとられている.

胸腹部大動脈瘤のステント治療でも生じることはあるが,その頻度は極めて稀(1743例中1例).ただしその発症を予想することは困難であるため,周術期の血圧管理や愛護的なカテーテル操作を心がける必要がある.対麻痺が疑われた場合は可急的速やかに診断を行い,脳脊髄ドレナージを含めた治療を行うとともに早期の理学療法を開始する.

(投稿者 川崎)

2024-05-26

第137回日本循環器学会近畿地方会より

😃 個人的に気になった報告
 
1-9 ペースメーカ留置時に偶発的に採取した心筋片より診断に至った心アミロイドーシスの一例
  • 経静脈PM植込み時にポケットから採取した脂肪とリード先端より偶発的に採取できた心筋を提出し,病理検査で心筋組織にアミロイド沈着を認めた。伝導障害例や高齢者では生検の実施が困難な場合があり,我々は経静脈PMの植込み時に低侵襲でアミロイド沈着を証明できた症例を経験したので報告する。

3-21 右腋窩-右外腸骨動脈バイパスにより心不全の改善を認めたCoral reef aortaの1例
  • 主に腎動脈上の腹部大動脈に起こる限局性,珊瑚状の石灰化及び狭窄病変が特徴的であるCoral reef aortaは,難治性高血圧,臓器・下肢虚血を呈する。後負荷増大による心不全をきたしExtra-anatomical bypassが奏功した症例を報告する。

3-28 右総腸骨動脈の慢性完全閉塞病変に対して0.035 CROSSLEADを用いて秒でwire crossできた一例
  • CTO病変にCROSSLEADを“秒”で通過させることに成功。0.035 CROSSLEADは従来の0.035ワイヤーと異なりトルクレスポンスも良く操作性にも優れているため,このようなCTO病変 治療における1stワイヤーとなり得ると思われた。

6-19 Ehlers-Danlos 症候群に合併した特発性尺骨動脈瘤破裂の1例
  • エコーでは,右尺骨動脈瘤を認めた。しかし,造影剤アレルギーの既往があり,TEAは困難と判断し,経過観察となっていた。翌週に,急激に右前腕の腫脹,尺骨側の神経障害を認めた。エコーで,同部位の破裂を認め,緊急手術となった。術中所見は,血管壁は破綻しており,尺骨動脈の中枢側および末梢側を同定して結紮。

6-35 心膜外脂肪壊死の一例
  • 数日前からの上下肢浮腫と深吸気時胸痛を主訴に前医を受診,両側胸水貯留を指摘され当院へ紹介。入院加療とするも,約1週間で症状は自然軽快し心嚢水と胸水も減少したため,第9病日より外来フォローとした。その後も症状は再燃せず,2か月後のCTでは楕円形腫瘤と心膜肥厚は消失。心膜外脂肪壊死は急性の胸痛を呈するが,保存的治療で自然軽快する良性疾患である。腹膜垂炎等と同様の機序による脂肪壊死が病因とされている。胸痛をきたす疾患の一つとして考慮すべきと思われた。


👻 当院からの発表
  • 3-7 頸静脈所見が診断に有用であった心房頻拍の1例(循環器内科 林 寛人ほか:優秀賞,写真中央)
  • 4-6 身体所見が診断に有用であった急性大動脈弁逆流の1例(循環器内科 髙林彩香ほか)
  • 6-1 急性心筋梗塞を契機に診断された心アミロイドーシスの1例(循環器内科 本田早潔子ほか)
  • 6-2 身体所見から形態学的診断に迫ることができた右室流出路狭窄を有する両室肥大型心筋症の1例(循環器内科 川崎達也ほか)

すべて英語論文化(1つは掲載済,2つは投稿中,もう1つは投稿準備中)

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2019-04-08

フォンタン分類 Fontaine classification

  • フランスの外科医Fontaineらによる閉塞性動脈硬化症の重症度分類(Helv Chir Acta 1954;21:499-533
  • 循環器学用語集(第3版)ではフォンタンと記載されるが臨床現場ではフォンテインと読むことも多い
  • Fontaine分類 III〜IVなら重症下肢虚血(CLI; critical limb ischemia)(Rutherford分類で4〜6度に相当)

分類 重症度 症状
I軽度無症状(〜痺れ・冷感)
IIa中等度間欠性跛行
(200m以上の連続歩行可能)
IIb中等度間欠性跛行
(200m以上の連続歩行不能)
III高度安静時疼痛
IV高度潰瘍・壊死

🙆 Fontaineはレリシュ症候群(血栓性大動脈分岐閉塞症)として名を残した血管外科医Leriche(出典)の弟子です(出典).ちなみにFontaineもLericheも名前はRené(ルネ)で,聴診器を発明したRené Laennec含めて三人ともフランス人です.

🉐 関連投稿

(投稿者 川崎)

2017-12-07

Differential cyanosis

differential 【dìfərénʃəl デファレンシャル】 差,《数学》微分,差別的な
cyanosis 【sàiənóusis サァィアノォゥシィス】 《医》チアノーゼ 発音注意実際の音声

アイゼンメンジャー化した動脈管開存症(PDA: Patent Ductus Arteriosus)に特徴的所見
  • 上肢 ➜ チアノ-ゼなし+バチ指なし
  • 下肢 ➜ チアノ-ゼあり ± バチ指あり
"Medicine (Baltimore). 2017;96:e7105 "より.症例Aはチアノーゼのみ/症例Bはチアノーゼ+バチ指

機序
動脈管内の血流は通常大動脈から肺動脈方向であるがアイゼンメンジャー化すると逆転するため
  • 上肢=酸素飽和度の高い動脈血が大動脈弓部の右腕頭動脈と左鎖骨下動脈から供給
  • 下肢=酸素飽和度の低い静脈血が動脈管を逆行して大動脈弓部の遠位部に流れ込む

(投稿者 川崎)

2025-04-30

下肢閉塞性動脈硬化症の重症度分類

  • 下肢虚血の重症度評価では従来から使われてきたFontain分類とRutherford分類に加え、2014年に米国血管外科学会から提唱されたWIfI分類が用いられている。
  • Fontaine分類はフランスの血管外科医Dr. Raymond Fontaineが1954年に提唱した分類であり、Ⅰ度~Ⅳ度で分類される。
  • Rutherford分類はアメリカの血管外科医Robert B. Rutherfordが1988年に提唱した分類であり、0群~6群で分類され、Fontaine分類より細かい分類となっている。
  • Fontaine分類ではⅢ度以上、Rutherford分類では4群以上は重症であり、包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)とされる。
  • 2022年のガイドラインではCLTIの患者に対してはWIfI分類を用いて予後推定をすることがClassⅠで推奨されている。
  • 似ている名前のFontanは単心室症、三尖弁閉鎖症、両大血管右室起始症などが対象となる心臓手術の名前


(投稿者 林)

2019-07-13

急性動脈閉塞の5P

  1. Pain=疼痛
  2. Pulselessness=脈拍消失
  3. Pallor/paleness=蒼白
  4. Paresthesia=知覚鈍麻
  5. Paralysis/paresis=運動麻痺

👵 おまけ
  • 上記の5PにProstration=虚脱を加えて6Pと言うこともあります
  • 組織が非可逆的変化に陥るまでのゴールデンタイムは6時間


関連投稿 🉐

(投稿者 川崎)

2025-07-28

リンカーン徴候 Lincoln sign

  • 大動脈弁逆流症による大脈のため膝窩動脈が過度に拍動して下肢が周期的に動く現象
  • 同疾患で頭部が心拍に一致し前後にゆれるド・ミュッセ徴候(de Musset sign)の足版
  • 命名はこの所見を示した第16代アメリカ合衆国の大統領 Abraham Lincoln(1809-1865)
  • 1863年にガードナーが有名な写真 ビッグフット を撮影し左足のぼやけを指摘(下図)
  • ジャーナリストのブルックスが膝窩動脈の拍動で脚が僅かに動いた可能性を提唱した
  • 1961年医師ゴードンが身体的特徴からリンカーンはマルファン症候群であったと推測
  • 1964年シュワルツは彼のマルファン症候群の特徴に関する更なる系譜学的証拠を提示


左足先のみピントがぼけている点に注目

💀 追加コメント
  • リンカーンがマルファン症候群であったかどうかは今もって不明だそうです(DNAは未公表).著名な遺伝学者ビクター・マキュージックは、その確率を50:50としています(Nature 1991;352:279-81).ちなみに彼は暗殺された初めての米大統領です.
  • 本徴候は膝をうまく組んで(体側の膝の真上に膝窩動脈),下肢の力を抜くよう指導など,一定の条件を満たさないと出現しないと予想します.以前に大動脈弁逆流での足背動脈のコリガン脈を記録したことがありますが,とても微妙な所見でした(ココ
  • 骨シンチグラフィにもリンカーン徴候と呼ばれる所見があるようです.下顎骨への核種の取り込みが過剰に亢進した(まるで黒ひげ)状態で,SAPHO症候群や骨パジェット病,悪性腫瘍転移,薬剤性顎骨壊死,副甲状腺機能亢進症などで認めるようです.

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2018-10-22

メイ・ターナー症候群 May-Thurner syndrome

  • 左総腸骨静脈が右総腸骨動脈と腰椎に圧排され左下肢の浮腫や深部静脈血栓症を生じた病態
  • オーストリアの病理医MayとThurnerが多数の剖検例で報告(Angiology 1957;8:419-27
  • 別名は腸骨静脈圧迫症候群(iliac compression syndrome)で,下腿浮腫が左側優位の主原因

(パブリック・ドメイン)

上図に示される如く左総腸骨静脈が下大静脈への合流直前に右総腸骨動脈の背面を通過する解剖学的特性のため,動脈拍動による慢性刺激が左総腸骨静脈の内膜異常を惹起することがメイ・ターナー症候群の主たる原因と考えられている.

🉐 関連投稿

(投稿者 川崎)

2017-11-21

負荷心筋シンチの検査中に・・・

虚血性心疾患が疑われ運動負荷タリウム心筋シンチグラフィを施行した症例
下肢疲労で自転車エルゴメータで負荷を終了 ➜ 心筋虚血は検出されなかった

左下肢のしびれ感があったため運動負荷終了後に下肢のプラナ(平面)像を追加

右下肢と比較して左下肢で核種の取り込み低下(筋肉内血流量を反映) ➜ 閉塞性動脈硬化症の疑い

※検査中に気になる所見に遭遇したら臨機応変に対応したい (例:松下心エコー塾 症例11症例80

(投稿者 川崎)