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2023-07-29

「奈良宣言2023」

  • 日本肝臓学会が令和5年6月15日の総会で医師や国民に向けて発表した肝臓病の克服のための宣言
  • 最多の肝臓病であったウイルス性疾患(特にB型とC型肝炎)に対する治療は劇的な進化を遂げた
  • 一方で生活習慣病を基盤とする非アルコール性脂肪肝炎(NASH)やアルコール性肝疾患が増加
  • ALT>30ならかかりつけ医などを受診し機会を逸することなく消化器内科による精密検査を推奨


- 実際の流れ -

💁 肝臓に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2023-01-18

肝紫斑病 Peliosis hepatis

😊 先日,耳にしたことがない病名に遭遇したので調べてみました

🔗 肝紫斑病(Peliosis hepatis)
  • 類洞の拡張と肝内に多発する1~10mmの血液の貯留腔を認める稀な疾患
  • WHOの肝腫瘍の組織学的分類では腫瘍類似病変に分類(一応良性疾患)
  • Wagnerによって1861年に初めて報告された(Arch Heilk 1861;2:369-70)
  • 疾患の観念提唱はSchoenlank(Virchows Arch Path Anat 1916;222:358-64)
  • 蛋白同化ステロイドなどの薬物使用や慢性消耗性疾患に随伴して発症あり
  • 確定診断は生検,腹腔鏡,各種画像所見を組み合わせて総合的に判断する
  • 無症状から急激に進行して重症化する症例あり/確立された治療法はない


肝全体に不均一な造影が散在し肝内での血液貯留腔の存在が示唆される

💁 肝臓の過去投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2019-08-19

肝スクラッチ・テスト Liver scratch test

  • 肝臓あたりに聴診器を当てて聴診しながら,周囲の腹部を指で軽くこする
  • 指が肝臓上にあると音量が増大する(肝臓の大きさと位置の同定に有用)

英語ですがとても楽しそうに学習しています

🉐 関連投稿

(投稿者 川崎)

2025-05-06

PSC vs PBC

  • PSC(Primary Sclerosing Cholangitis/原発性硬化性胆管炎,旧:原発性胆汁性肝硬変)とPBC(Primary Biliary Cholangitis/原発性胆汁性胆管炎)はともに自己免疫性肝疾患で胆管に炎症や損傷が生じますが,それぞれ異なる胆管が影響を受ける点に差異があります.先日のカンファレンスで少し混乱が見られたため,PSC Partners Seeking a Cureを参考にして日本語にしてみました.

PSC 原発性硬化性胆管炎 PBC 原発性胆汁性胆管炎
病変部位
  • 肝臓の内外の胆管
  • 肝臓内の小さな胆管のみ
診断方法
  • 通常は胆管MRI(まれに肝生検やERCPが必要)
  • 次のうち2つ: ALP値上昇,疾患特異抗体 (AMA) 陽性,肝生検
胆管がんと大腸がん
  • リスク上昇
  • リスク不変
ウルソデオキシコール酸
  • 肝臓の血液検査値が改善例あり(病気の進行を遅らせるかは未証明)
  • よく反応例では予後も改善
炎症性腸疾患(IBD)
  • 約80%は併存(主に大腸炎)
  • 非常に稀(約1%)
初期症状
  • かゆみ,疲労感,腹痛,胆管炎の悪化
  • かゆみ,疲労感,目や口の乾燥,腹痛
疫学
  • 主に40歳前後で男性60%,女性40%
  • 75%は45歳以上で男性10%,女性90%
過度のアルコール摂取
  • 関連なし
  • 関連なし
喫煙
  • ほとんどの場合,非喫煙者
  • 喫煙歴と関連



(投稿者 川崎)

2023-11-01

Alcoholicやfattyは不適切だそうです

  • 欧州肝臓学会は米国肝臓病学会,ラテンアメリカ肝疾患研究協会と合同で脂肪性肝疾患の病名変更を発表(J Hepatol 2023:S0168-8278(23)00418-X
  • その理由はalcoholic”および“fatty”という用語が不適切と見なされるためです.本邦の日本消化器病学会もこの変更の提案を妥当と判断し承認().

 非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD:nonalcoholic fatty liver disease,ナッフルディ)
 ➜ MASLDmetabolic dysfunction-associated steatotic liver disease)

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:nonalcoholic steatohepatitis 、ナッシュ)
 ➜ MASHmetabolic dysfunction-associated steatohepatitis)

(投稿者 川崎)

2021-12-15

門脈肺高血圧症 PoPH: portopulmonary hypertension

  • 門脈圧亢進症に伴う肺高血圧症で,ニース分類の第1群(肺動脈性肺高血圧症/PAH)
  • 組織所見は血管内膜や中膜平滑筋の肥厚,血管内腔の叢状病変,壊死や微小血栓など
  • 診断は肺高血圧(平均圧≧25 mmHg)+門脈圧亢進の証明(例:肝静脈楔入圧測定)
  • PoPHは必ずしも肝機能障害を示すとは限らないが,肝硬変例に合併する頻度が最多
  • 頻度はPAH全体の10%以下,門脈圧亢進症患者の2~6%.肝臓移植の対象症例の5%程度
  • 治療は肝臓移植やPAH特異的治療薬(ただしランダム化比較試験ではPoPHは通常除外)
  • 予後不良で未治療なら5年生存率は14%であり,54%の患者が診断から1年以内に死亡


👽 追記
  • 肝疾患によるシャント出現や全身血管拡張で高心拍出状態が生じ,肺動脈内膜肥厚や肺動脈のリモデリングに至る機序が推定されている.肝代謝の低下による腸肝循環の代謝物質(セロトニンなど)が肺循環に流入して肺血管が収縮することも一因.
  • 肺動静脈拡張から重度の低酸素を主徴とする肝肺症候群(HPS; hepatopulmonary syndrome)とは逆の病態と考えられる.ただし稀ながらHPSからPoPHへの移行例や,HPSとPoPHの病態がオーバーラップした症例も報告されている.


🉐 関連投稿
  1. 肺静脈閉鎖症 PVOD: Pulmonary veno-occlusive disease
  2. 右心負荷を来す稀な病態
  3. 急性PTE ➜ CTEPH
  4. 骨髄増殖性疾患 vs シーテフ(CTEPH)
  5. Ⅱ音の肺動脈成分

(投稿者 川崎)

2020-08-26

ビタミンK欠損

維持透析中の症例の血液検査

🐜 解説
  • ワルファリンの未服用にも拘らずINRが著明に延長しPIVKA2も高値
  • ミキシング試験欠乏型 ➜ 肝不全・血友病・ビタミンK欠乏等の疑い
  • 血友病ならPT正常でAPTTのみ延長/本例に飲酒歴や肝不全徴候なし
  • 本例は最終的に吸収不全によって生じたビタミンK欠乏症と診断した

🐛 ビタミンK
  • 正常な血液凝固の維持に必要な脂溶性ビタミンの一つである
  • Kはドイツ語で凝固を意味する Koagulation に由来している
  • 食事から経口摂取され小腸で吸収された後に肝臓に到達する
  • 大腸内の細菌もビタミンK2を合成するため欠乏症は稀である
  • 欠乏の原因にはワルファリン内服,肝臓障害,吸収不全など
  • 母乳のみで育つの新生児(特に未熟児)は欠乏のリスクが高い


🉐 関連投稿(ビタミン関連)

(投稿者 川崎)

2023-04-02

薬物性肝障害(drug-induced liver injury:DILI)

👽 薬物性肝障害(DILI)の分類
  • 肝細胞障害型 ➜ ALT>2N+ALP≦NまたはALT比/ALP比≧5
  • 胆汁うっ滞型 ➜ ALT≦N+ALP>2NまたはALT比/ALP比≦2
  • 混合型 ➜ ALT>2N+ALP>Nかつ2<ALT比/ALP比<5
(N:正常上限,ALT比=ALT値/N,ALP比=ALP値/N)



💀 薬物性肝障害(DILI)の概略
  • 本邦の1,676例中,男性が43%,女性が57%,平均年齢は55歳
  • 内服から発現まで7日以内26%,30日以内62%,90日以内84%
  • タイプは肝細胞障害型59%,混合型20%,胆汁うっ滞型20%


💁 肝臓に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2021-12-23

🎯 今週の一枚

息切れで受診した在宅酸素中のCOPD症例

💣 解説
  • 腹式呼吸+ビア樽状胸郭はCOPDに合致(ただしフーバー徴候はなし)
  • 右季肋部〜心窩部(付箋の貼り付け部)に拍動あり ➜ 肝拍動の疑い
  • 拍動のパターンは収縮期に隆起(付箋よりも腹壁の方が分かりやすい)
  • 肝拍動は基本的に頸静脈拍動に類似 ➜ 巨大V波(三尖弁逆流)の疑い
  • 最終的にCOPDによる肺性心に関連した重症の三尖弁逆流と診断した

  • 身体所見は「頸静脈 ➜ 傍胸骨 ➜ 心尖拍動 ➜ 心音」と進めることが多いと思います.よって循環器外来では腹部はついつい忘れがちです(😯僕だけ?)しかしお腹の診察(特に初診時)はとても大切です.これは腹部大動脈瘤を見つけるチャンスだからです(自験例).外来で長年フォローしてる心疾患の患者さんが,腹部動脈瘤の破裂で死亡する悲劇は主治医として何が何でも回避!
  • 実際に肝拍動が診断にとても有用だったケースはあまり経験しません(収縮性心膜炎の自験例).その他の身体所見(頸静脈や心音など)で診断できることが多いからかもしれません.しかしフィジカルを愛する医療従事者としては,肝臓のアピールには是非,気がついてやりたいものです.とてもおしゃべりな心臓(心音・心雑音=心臓語)と違って,肝臓は沈黙の臓器なのですから…

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2019-08-23

CTクイズ

  • 突然発症の下腹部痛でERに来院した症例の腹部CT(左,単純/右,造影:ダイナミックではない)




(投稿者 川崎)

2020-09-08

更生医療

自立支援医療制度とは心身の障害を除去・軽減するための医療について医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度で以下の3つから構成
  1. 精神通院医療 ➜ 精神保健福祉法第5条に規定する統合失調症などの精神疾患を有する者で通院による精神医療を継続的に要する者
  2. 更生医療 ➜ 身体障害者福祉法に基づき身体障害者手帳の交付を受けた者でその障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる者(18歳以上)
  3. 育成医療 ➜ 身体に障害を有する児童でその障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる者(18歳未満)

特に内科医は厚生医療の内部障害に関与することが多い(対象障害と治療例は以下)
  1. 視覚障害 ➜ 白内障の水晶体摘出手術,網膜剥離手術,角膜混濁の角膜移植術
  2. 聴覚障害 ➜ 鼓膜穿孔閉鎖術,外耳性難聴の形成術
  3. 言語障害 ➜ 外傷性又は手術後に生じる発音構語障害 → 形成術 唇顎口蓋裂に起因した音声・言語機能障害を伴う者であって鼻咽腔閉鎖機能不全に対する手術以外に歯科矯正が必要な者 → 歯科矯正
  4. 肢体不自由 ➜ 関節拘縮や関節硬直の形成術・人工関節置換術等
  5. 内部障害
    • 心臓 ➜ 先天性疾患に対する手術,ペースメーカ植込み術
    • 腎臓 ➜ 人工透析療法,腎臓移植術(抗免疫療法を含む)
    • 肝臓 ➜  肝臓移植術(抗免疫療法を含む) 
    • 小腸 ➜ 小腸機能障害の中心静脈栄養法
    • 免疫 ➜  HIVによる免疫機能障害の抗HIV療法や感染症に対する治療

👀 おまけ 実施主体は市町村であるため詳細は居住地により少し異なるようです.例えば大阪市では自己負担費は原則1割で,世帯の市町村民税額(所得割)が235,000円以上の場合は原則対象外になります().

(投稿者 川崎)

2024-01-03

🍺 アルコール疾患と臓器移植

🍶 肝臓移植
  • 非ウイルス性肝硬変に対する肝移植は有用と考えられる.アルコールの場合,肝移植後の再飲酒が問題となる.本邦におけるアルコール性肝硬変に対する肝移植後の解析では22.9%に再飲酒を認め,移植前禁酒期間が18ヶ月未満であることが再飲酒のリスク因子であった.そのため,アルコール性肝硬変の脳死登録には申請時に18ヶ月以上の禁酒を医療機関が確認していることが必要である(『肝硬変診療ガイドライン』2020年11月追補内容).日本のほとんどの施設では、生体肝移植の場合6か月が条件(慶應義塾大学病院KOMPAS). 

🍷 心臓移植  絶対的除外条件(2016年版心臓移植に関する提言
  • 肝臓,腎臓の不可逆的機能障害
  • 活動性感染症(サイトメガロウイルス感染症を含む)
  • 肺高血圧症(肺血管抵抗が血管拡張薬を使用しても6 Wood単位以上)
  • 薬物依存症(アルコール性心筋疾患を含む
  • 悪性腫瘍
  • ヒト免疫不全ウイルス(HIV)抗体陽性

💁 移植に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2019-11-13

PIVKA II

  • Protein induced by vitamin K absence or antagonist-II
  • 凝固因子プロトロンビンの前駆体で肝細胞癌などの時に出現
  • 肝硬変では陽性率が低く(約10%以下)癌との鑑別にも有用
  • 肝臓の腫瘍マーカーAFPとは関連しないため相補的に利用可

😎 おまけ
  • ビタミンKの欠乏時にプロトロンビンは活性のないPIVKA IIになるため,ビタミンK欠乏あるいは抗血液凝固薬ワルファリン(肝臓でビタミンK依存性凝固因子の産生を抑制)の内服中,アルコール多飲でも増加する

(投稿者 川崎)

2025-12-04

今週の一枚 🎯

意識障害で搬入された症例


👺 解説
  • 少し荒めの呼吸が目立つ(腹式)
  • 呼気時に左季肋部に拍動(矢印)
  • 本例は甲状腺の腫大と雑音あり
  • 最終的な診断は甲状腺クリーゼ

👽 コメント
  • 大動脈弁逆流症では左上腹部に拍動を認めることがあります(ゲルハルト徴候/Gerhardt sign).その機序は大脈に伴う脾臓の収縮期拍動です.同様に肝臓の拍動はローゼンバッハ徴候(Rosenbach sign)と呼ばれています.
  • 本症例で認めた左季肋部の拍動は,甲状腺機能亢進症による大脈で生じたゲルハルト(様?)徴候でしょうか? 右季肋部の拍動は不明瞭ですが,触診では肝臓の拍動(ローゼンバッハ[様?]徴候)もあるような気がしました😉 

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2019-11-18

肝臓の繊維化マーカー

👿 総論
  • 肝線維化はびまん性肝疾患の基本的な病態で,その程度は病態の進行と相関する
  • 高度の肝線維化は肝硬変への移行を意味し,かつ肝細胞癌発生の高リスクを示唆
  • さまざまな肝疾患において肝の線維化の程度は全死亡率を含めた予後に強く相関
  • 肝線維化の評価は原則,肝生検による組織診断を要するが必ずしも現実的でない
  • 肝線維化の非侵襲的な指標には血清マーカー(単独+組合せ)と画像診断に大別

👶 単独の肝線維化血清マーカー(+問題点)
  1. ヒアルロン酸 ➜ 関節リウマチや強皮症などの炎症性疾患や腎機能障害でも上昇
  2. IV型コラーゲン-7S ➜ 肺線維症など他の線維性の慢性疾患や腎症などでも上昇
  3. III 型プロコラーゲンN末端ペプチド(P-III-P)➜ 肝硬変でも炎症が軽いと低値
  4. M2BPG(i WFA+-M2BP)➜ 本邦で新しく開発された新マーカー(今後に期待)


🐥 おまけ
  • 複数の検査値を用いた肝線維化血清マーカーとしてはAPRIやFIB-4 index,Forns indexなどがある.特にFIB-4 index(通称フィブ・フォー)は当院では自動的に算出されてるので是非活用したい.

関連投稿 🉐

(投稿者 川崎)

2021-07-11

心不全と肝臓

  • 肝うっ血 ➜ 類洞周囲の浮腫 ➜ 肝内細胆管の圧迫 ➜ 胆道系酵素(γ-GTPやALP,ビリルビンなど)の上昇
  • 虚血肝(心拍出量の低下)➜ 酸素分圧が低下し肝細胞壊死 ➜ 肝細胞逸脱酵素(ASTやALTなど)の上昇
  • ただし虚血肝は単独で生じにくいため,肝細胞逸脱酵素の上昇時は肝うっ血+虚血肝の共存を疑う必要あり

参考)心エコー 2021;21:682-686/Am J Med 2000;109:109-13


🉐 肝臓に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川﨑)

2020-08-03

ジャクスタピッド(ロミタピド)

  • ジャクスタピッド(ロミタピド)は、肝臓および小腸において、ミクロソームトリグリセリド転送タンパク質(MTP)に結合して脂質輸送を阻害し、肝臓でのVLDL及び小腸でのカイロミクロン形成を抑制することで、血中のLDL-Cをはじめとする脂質を低下させる新規の作用機序を有する薬剤である。
  • HoFHにおいては、第一選択薬としてスタチンを速やかに最大耐用量まで増量し、エゼチミブ・PCSK9阻害薬・MTP阻害薬・レジン・プロブコールとの併用による薬物療法やLDLアフェレーシスとの組合せによる治療がガイドラインで推奨されている。
  • 本剤は、スタチン等とは異なり、LDLRへの作用を介さずに血中LDL-Cを低下させることから、HoFHの治療において新たな選択肢になると考えられる。しかしながら、本剤投与による肝機能障害や胃腸障害のリスクを考慮すると、本剤の臨床的位置付けとしては、既存の薬物療法に上乗せして使用されるものと考える。
  • PCSK9阻害薬との使い分けについては、明確な基準はなく、両剤の特性、患者背景や症状等に応じて、いずれかを使用または併用するかリスク・ベネフィットを踏まえて判断することが適切である。
  • LDLアフェレーシスとの使い分けについても、一律に規定することは困難である。LDLアフェレーシスについては、観察研究において心血管イベントの減少が示唆されているが、侵襲性が高く、患者負担も大きい。本剤投与により、LDLアフェレーシスの頻度が下がる等、患者の負担軽減が期待されることから、患者背景や症状等に応じて、本剤とLDLアフェレーシス施行のいずれか又は併用するかを判断することが適切である。

(投稿者 小森)

2026-06-16

メタロ・バランス Metallo-balance

👥 先日の外来で…
  • 患者さん 「こんど近所でメタロバランスします」
  • 担当医師 「メタロ…バランス…何ですかそれ?」
  • 患者さん 「血液でする癌健診みたいらしいです」
  • 看護師長 「そういえば**医院でもやってたわ」

💁 メタロ・バランス がんリスク検査
  • 血液中の亜鉛など17種の微量元素濃度を測定し、健常人とがん症例のデータから、統計学的手法を用いて現在がんであるリスクを評価
  • 早期がんリスクにも対応した新しいタイプの検査(認知症のリスクも可)。採血のみの簡便な検査で、事前準備も一般的な採血と同じ
  • 対応がん:男性6種類=大腸・胃・肺・すい臓・肝臓・前立腺、女性9種類=大腸・胃・肺・すい臓・肝臓・乳・子宮頸・子宮体・卵巣

(投稿者 川崎)

2017-09-09

門脈ガスvs 胆道気腫

一見よく似た画像所見であるが両者の鑑別は重要
  • 門脈ガス(portal venous gas)は腸管壊死や嫌気性菌による敗血症など重篤な病態を示唆
  • 胆道気腫(pneumobilia)は病的(例:胆道ドレナージ,胆嚢炎,胆石)だけでなく生理的にもあり

肝臓内では門脈と胆管の流れは正反対であるため,ガスの分布で両者の鑑別がある程度可能
胆道気腫は肝門部に目立つ/肝臓表面(1~2cm)までガスがあれば門脈ガスをまずは疑う

😊 分かりやすいページ ⇒ 画像診断まとめ

(投稿者 川崎)

2022-01-27

🎯 今週の一枚

腹痛で来院した若者の腹部エコー



(投稿者 川崎)