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2026-06-26

COXコックス:1 vs 2

  • シクロオキシゲナーゼ(cyclooxygenase:COX)が遊離したアラキドン酸を酸化させてprostaglandins(PG)G2が形成される
  • その後に産生される各種PGsは,局所で増加した発痛物質ブラジキニンの痛覚受容体感受性の閾値を低下させ疼痛を増悪させる
  • NSAIDsはCOXの疎水性チャネルを封鎖することでアラキドン酸が酵素活性部位に結合することを防ぎ,抗炎症,鎮痛効果を発揮
  • COX-1は多くの細胞に構成的に発現し,胃粘膜,血管内皮,血小板および腎臓における組織保護作用を有するPGsの生合成に関与
  • 一方, COX-2は通常は細胞内にはほとんど存在しないが, 関節リウマチなど炎症組織において炎症関連細胞に著明に発現する


- NSAIDsCOX1 & COX2 -


(投稿者 川崎)

2026-05-15

生物学的製剤(Biologics)

  • バイオテクノロジー(遺伝子組換技術や細胞培養技術)で製造された薬剤
  • 高分子の蛋白質で内服すると消化されてしまうため点滴や皮下注射で投与
  • 別名はバイオまたはバイオ製剤で関節リウマチに対し最も使用されている
  • 他に巨細胞性動脈炎やANCA関連、SLE、ベーチェット、乾癬性関節炎など
  • 一般的に治療効果が高く併用するステロイド内服量を減らすことができる
  • 必ずしも全員に効果があるわけではなく、それを事前に推測することは難
  • 感染症に注意(予防で肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンを接種)
  • 結核やB型肝炎の潜在的な感染が考えられる場合、投薬を要することもあり
  • (人由来の製剤ではないため投与によるHIVなどの感染症のリスクはない)

参考)日本リウマチ学会,ほか

(ChatGPTによる生成で真偽は保証できず)

(投稿者 川崎)

2025-06-19

今週の一枚 🎯

心不全で入院中の男性



(投稿者 川崎)

2024-10-06

Rhupus syndrome ルゥーパス症候群(邦名未確定)

  • 概略 全身性エリテマトーデス(SLE)と関節リウマチ(RA)の併存状態
  • 命名 米リウマチ医 PH Schur(Cecil-loeb Textbook of Medicine, 1971 p821)
  • 頻度 SLE連続103名のスクリーニングで10名(9.7%)がルゥーパス症候群
  • 経過 その10名中5名はSLEが先行,3名は関節炎が先行,2名は同時に出現
  • 特徴 SLE患者と比較で腎障害は少ないが神経精神・皮膚・漿膜炎は差なし
  • 採血 CRP陽性およびESRはSLE患者より有意に高いが,RA患者とは差なし


Rhupus syndromeの症状と徴候

(投稿者 川崎)

2024-01-04

今週の一枚 🎯

倦怠感で来院した症例

🔒 解説
  • 左手の掌握時にMP関節(第3関節)が不明
  • いわゆる手背浮腫(≒puffy hand syndrome)
  • 本例では右側よりも左側で浮腫が目立った
  • 下腿も2+の浮腫あり(判定量評価はコチラ
  • いずれも圧痕性浮腫でslow edemaであった
  • 最終的に慢性心不全による浮腫と判断した

🔓 Puffy hand syndrome(😊 手むっちり症候群?)
  • 鑑別診断にはネフローゼ症候群や肝硬変,重度の低アルブミン血症,上肢静脈血栓症,深在性手掌腔感染症,複合性局所疼痛症候群,腋窩リンパ節切除や放射線照射後に生じるリンパ浮腫,フィラリア症,薬剤・アレルギー,リウマチ性疾患(例:関節リウマチ・全身性硬化症・RS3PE症候群)などがあります(Cleveland Clinic Journal of Medicine 2021;88:210-2
  • 同症候群の厳密な定義は(おそらく)未確立で,手の所見から漠然と呼ばれているような気がします(英名もそんな感じ?) 浮腫と言えば心不全ですが,手背の浮腫は決して多くはないと思います.本例も最初はネフローゼなどを疑いましたが,座位で頸静脈拍動が視認できました.左側に目立った理由は不明ですが,右利きのため左手の使用頻度が少ないのかも...

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2023-10-05

今週の一枚 🎯

深部静脈血栓症の疑いで循環器内科を紹介された症例




(投稿者 川崎)

2023-09-19

壊疽性膿皮症 Pyoderma gangrenosum

  • 概要 慢性に経過し繰り返す蚕蝕性の皮膚潰瘍を特徴とする疾患
  • 病態 活性化好中球が重要な役割を果たす好中球性皮膚症の一つ
  • 疫学 頻度は3-10人/100万人・年で20~60歳に好発しやや女性優位
  • 誘因 採血針など微細な刺激,外傷,術後(乳房再建術後など)他
  • 合併 炎症性腸疾患(最多はUC),関節リウマチ,血液疾患など
  • 採血 CRPや赤沈亢進,末梢白血球・好中球数増多,時にANCA陽性
  • 診断 統一された壊疽性膿皮症の診断基準は存在しない(下表参照)
  • 分類 潰瘍型(最多),膿疱型,水疱型,増殖型,ストーマ周囲型
  • 鑑別 血行障害,血栓性,悪性腫瘍,血管炎,感染による皮膚潰瘍
  • 治療 創部安静+創傷管理,原疾患治療,PSL,シクロスポリンなど


壊疽性膿皮症の診断

インフリキシマブが奏効した壊疽性膿皮症の1例

💣 皮膚潰瘍に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2023-07-19

関節リウマチ:RF 🆚 IgG-RF

  • 関節リウマチのスクリーニング検査項目にRFとIgG-RFがありました.
  • 両者の違いがよく分からなかったので他項目も含め調査してみました.

RF(リウマトイド因子)
  • ヒトIgG(immunoglobulin G)のFc部分に対する自己抗体である(血清中のRFはIgMが主体).RA(関節リウマチ)に対するRFの感度は80%程度で,発症早期では50%程度.また正常人でも数%はRF陽性であり,加齢とともに陽性率が上昇する.その他,結核や慢性肝疾患,種々の膠原病などでも陽性となることがあり,疾患特異性は低い

IgG-RF
  • 糖鎖にガラクトースを欠損したIgGを抗原とした抗ガラクトース欠損IgG抗体.慢性炎症やSjögren症候群などでも上昇する.IgG-RFはIgM-RFに比べ,感度は低いが特異度が高い.関節外症状や血管炎を伴うRAで陽性例が多く,RAの活動性とも相関するとされている.

抗CCP抗体(抗シトルリン化ペプチド[cyclic citrullinated peptide]抗体)
  • RAに特異的な自己抗体として注目を集めている.その感度は 33~87.2%と報告によりばらつきがあるが,特異度が90~95%以上と極めて高く,健常者の陽性率は3%未満と低い.さらにRF陰性例でも30~50%が陽性となる.早期RAでは感度は40~50%と高くはないが,陽性の場合にはRAである可能性は極めて高い.さらに,抗CCP抗体はRAの進行度,骨破壊度の予測因子としても有用である.

MMP-3(血清メタロプロテアーゼ―3)
  • RAの発症早期から血中濃度は上昇するが,急性,慢性を問わず種々の滑膜炎でも上昇するため,必ずしもRAに特異的な検査とはいえない.ただし,血清MMP-3はRAの疾患活動性の指標としてもきわめて有用である.


💁 関節リウマチに関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2023-03-24

原発性胆汁性胆管炎 Primary biliary cholangitis: PBC

  • 概要 胆汁うっ滞に伴い肝実質細胞の破壊と線維化を生じる
  • 原因 不明であるが,自己免疫学的な機序が考えられている
  • 組織 葉間胆管および隔壁胆管に慢性非化膿性破壊性胆管炎
  • 疫学 中年以後の女性に多い(本邦ではおよそ2万人と予想)
  • 症状 長期無症状〜皮膚そう痒感〜肝硬変・肝不全など多様
  • 特徴 抗ミトコンドリア抗体(AMA)が特異的・高率に陽性
  • 合併 シェーグレン症候群,関節リウマチ,慢性甲状腺炎他
  • 治療 対症療法(ウルソ〜肝移植/ステロイドは期待できず)
  • 予後 無症候性が続く限り良好だが5年間で約25%が症候性


😸 おまけ
  • 以前は肝硬変に至ってから診断されることが多かったため原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis)と呼ばれていました.しかし近年では無症候性のうちに発見される症例が増え肝硬変を呈さないため,名称が原発性胆汁性胆管炎(Primary biliary cholangitis)に変更されました(欧米は2015年,本邦は2016年).幸い略語はどちらもPBCなので混乱は最小限
  • 同様の変更はニューモシスチス肺炎(Pneumocystis pneumonia)でもありました(旧名はニューモシスチス・カリニ肺炎:Pneumocystis cariniii pneumonia).共に略語はPCPで助かります.もっともこの変更はPCBの臨床変化とは異なり,原虫と考えられていたニューモシスティスが実は真菌の一種(子嚢菌門タフリナ菌亜門)であることが分かったためです(過去の投稿

💁 胆汁に関する過去投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2023-01-10

Yao syndrome ヤオ症候群

  • 反復性の発熱・発疹,関節炎,四肢遠位部の腫脹,胃腸症状,乾燥様症状を生じる
  • 一見,家族性地中海熱(FMF)に類似した病態で,旧名はNOD2関連自己炎症性疾患
  • 米国のリウマチ科医であるQingping Yaoらが提唱(Arthritis Res Ther 2011;13:R148
  • 原因は自然免疫応答に重要なパターン認識受容体をコードしているNOD2遺伝子変異
  • 20〜50歳に多く(平均40.7歳),女性と男性の比率は2:1(白人での報告例が多い)
  • 治療はグルココルチコイド,ダプソン,コルヒチン,スルファサラジン,カナキヌマブ


 実際の症例  27歳の白人男性が、発熱と特に体幹に顕著な圧痛を伴う紅斑性皮疹を繰り返し発症し皮膚科を受診した。発疹は心理的ストレスが引き金となり、インフルエンザ様症状、微熱、咽頭痛、関節痛が前駆症状であったと報告されている。これらのエピソードの間、彼は断続的な下痢と激しい頭痛を経験した。時間の経過とともに再燃は重症化し、患者はエピソードの間、寝たきりになった。症状は3〜7日間持続した後、自然に治り、3週間ごとに再発した。

(投稿者 川崎)

2022-12-27

リンパ節腫脹の鑑別:CHICAGO

👽リンパ節腫脹を生じる一般的な原因の頭字語
Cancers(がん) 
  • 血液系悪性腫瘍:ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、急性・慢性白血病、ワルデンストレーム・マクログロブリン血症、多発性骨髄腫(稀)、全身性肥満細胞症
  • 転移性 "固形 "腫瘍:乳癌、肺癌、腎細胞癌、前立腺癌、その他

Hypersensitivity syndromes(過敏症症候群)
  • 血清病
  • 薬剤感受性:ジフェニルヒダントイン、カルバマゼピン、プリミドン、金、アロプリノール、インドメタシン、スルホンアミド、その他
  • シリコン反応
  • ワクチン関連
  • 移植片対宿主病

Infections(感染症)
  • ウイルス性:伝染性単核球症(Epstein-Barrウイルス)、サイトメガロウイルス、伝染性肝炎、ワクチン後リンパ節炎、アデノウイルス、帯状疱疹、HIV/AIDS、ヒトT-リンパトロピックウイルス1型
  • 細菌性:皮膚感染症(ブドウ球菌、連鎖球菌)、ネコひっかき病、甲状腺腫、メリオイデス症、結核、非定型抗酸菌症、原発性および続発性梅毒
  • クラミジア:性病性リンパ肉芽腫
  • 原虫性:トキソプラズマ症
  • 真菌症:ヒストプラスマ症、コクシジオイデス真菌症
  • リケッチア:ツツガムシ病
  • 寄生虫症:フィラリア症

Connective tissue diseases(結合組織病)
  • 関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、混合結合組織病、シェーグレン症候群

Atypical lymphoproliferative disorders(非定型リンパ増殖性疾患)
  • 血管毛包性(巨大)リンパ節過形成(キャッスルマン病)、異プロテイン血症を伴う血管免疫芽球性リンパ節症、血管中心性免疫増殖性疾患、リンパ腫様肉芽腫症、ヴェゲナー肉芽腫症

Granulomatous disorders(肉芽腫性疾患)
  • 結核、ヒストプラスマ症、マイコバクテリア感染症、クリプトコッカス、珪肺症、ベリリウム症、ネコひっかき病

Other unusual causes of lymphadenopathy(その他のリンパ節腫脹の異常な原因)
  • リンパ節の炎症性偽腫瘍、組織球性壊死性リンパ節炎(菊池リンパ節炎)、大量のリンパ節症を伴う洞組織球症(Rosai-Dorfman病)、洞の血管変化、胚中心部の進行性変化


😎 独り言
  • CHICAGOとうまくまとまっているけど,無理して覚えてもいつも使う環境でなければすぐに忘れます.もっとも毎日鑑別する環境なら覚えなくても勝手に身につきます.こういう語呂って時々見直して頭の整理をするのがいいのかな〜と思います.あとどうしても診断がつかない時の網羅的検索用 😙
  • 他にもALL AGES (age, location, length of time present, associated signs and symptoms, generalized lymphadenopathy, extranodal associations, splenomegaly and fever/年齢、部位、発症期間、関連徴候・症状、全身リンパ節腫脹、節外関連、脾臓腫脹、発熱)などもあります.

💁 語呂合わせに関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2022-04-28

🎯 今週の一枚

人名が冠された身体所見3つとは?



(投稿者 川崎)

2021-11-11

膠原病と漢方薬

症状に合わせた漢方薬の使用
ステロイドの量を減らす 柴苓湯(さいれいとう)
レイノー現象対策 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
むくみ 柴苓湯(さいれいとう)
更年期症状(肩こり・のぼせ・冷え)の改善 加味逍遙散(かみしょうようさん)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血小板の減少対策 加味帰脾湯(かみきひとう)
関節痛や神経痛対策 関節リウマチなら大防風湯(だいぼうふうとう)
NSAIDsの代用なら桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
口の渇き対策 白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)
痰や咳対策 麦門冬湯(ばくもんどうとう)エキス
こむら返りや筋肉の痙攣対策 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
患者さんが知りたいリウマチ・膠原病(香川英生先生;現代書林:2011)より一部改編

📘 同書籍からのトリビア
  • ループス・エリテマトーデスのループスはラテン語の「オオカミに噛まれた傷に似た皮膚症状」の意味
  • サルコイドーシスはラテン語で「肉のようなものができる病気」の意味

💁 膠原病に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら右欄からも選択可能です)
💁 漢方に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら右欄からも選択可能です)

(投稿者 川崎)

2021-11-03

全身性若年性特発性関節炎 sJIA (Systemic juvenile idiopathic arthritis)

  • 16歳未満に発症した原因不明の6週間以上持続する慢性の関節炎(JIA)の全身型
  • JIA中で最多の病型で全国に約8000人/男女比はほぼ同数で平均発症年齢は5.1才
  • JIAの他の型は少関節型や関節型,乾癬性関節炎,付着部炎関連関節炎,分類不能
  • 診断基準はEdmonton改訂ILAR分類基準2001(下表)や日本リウマチ学会基準など
  • 症状は高熱・関節炎・皮疹を中心にリンパ節腫脹,肝脾腫,漿膜炎などが加わる
  • 治療はパルス療法を含むステロイドや血漿交換,トシリズマブ(アクテムラ®)他
  • 一部はマクロファージ活性化症候群へ移行して多臓器不全などで死亡(10~20%)
  • 採血で白血球増多(左方移動のない好中球増多),貧血,CRPやフェリチンの高値
  • 鑑別は感染症やウイルス性血球貪食症候群炎症性腸疾患,腫瘍,自己炎症症候群



💁 小児に関する過去の投稿 ➜ コチラ
still スティル
(投稿者 川崎)

2021-07-01

🎯 今週の一枚

手の痛みが急激に進行した高齢者


(投稿者 川崎)

2021-06-08

RS3PE アールエススリーピーイー 症候群

  • 意味 Remitting Seronegative Symmetrical Synovitis with Pitting Edemaの頭文字
  • 概要 両手足の圧痕性浮腫が特徴的な特定の臨床所見を呈する突然発症の多関節炎
  • 初報 米国のリウマチ科医師 McCarty らによる10例報告(JAMA 1985;254:2763-7
  • 疫学 頻度は50歳以上の0.09%と比較的多く,男女比は1:1~2:1とやや男性が優位
  • 診断 確立した診断基準が存在しないため特徴的な身体所見と他疾患の除外による
  • 鑑別 高齢発症関節リウマチ(EORA)やリウマチ性多発筋痛症(PMR)他(下表)
  • 採血 リウマトイド因子を含む各種自己抗体は通常陰性(病名のSはseronegative)
  • 画像 骨X線で関節びらん等はないがGa造影MRIで強い造影有(関節エコーも有用)
  • 治療 低用量ステロイド(10-15mg/日)から開始/不十分ならメトトレキサート等
  • 予後 ステロイドへの反応は非常に良いが,ステロイドを離脱できない症例も存在
  • 合併 消化器系や前立腺などの癌や悪性リンパ腫の合併が少なくない(過去の投稿


日内会誌 2017;106:2131-5/表上の文献10はコチラ

(投稿者 川﨑)

2020-10-26

リウマチは小指から?

🎥 診察室での一コマ
  • 患者さん「最近,小指がこわばるんです」
  • 担当医師「こわばりは関節リウマチだけど,小指だけなら違うな〜」
  • 患者さん「でも先生,関節リウマチって小指から始まるんでしょ」
  • 担当医師「えっ,そうなんですか?」
  • 患者さん「ええ,ネットにそう書いてました」   

  • 関節リウマチは病初期でも多関節炎の間欠性発症が基本(日内会誌 2014;103:2407-12
  • ただ本例のように左手の小指だけのような「単関節型」も稀ではないようです(引用
  • さらに手指以外の肩や膝,足根〜趾などに初発する症例も少なくないようです(下表)

😙 独り言
  • 個人的に患者さんから教えてもらうことが増えました.とてもいいことです.本ページも,閲覧した患者さんが,医師やメディカルスタッフと会話するときに役立っているなら望外の喜びなのですが...

💁「関節リウマチ」の過去の投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

2019-11-18

肝臓の繊維化マーカー

👿 総論
  • 肝線維化はびまん性肝疾患の基本的な病態で,その程度は病態の進行と相関する
  • 高度の肝線維化は肝硬変への移行を意味し,かつ肝細胞癌発生の高リスクを示唆
  • さまざまな肝疾患において肝の線維化の程度は全死亡率を含めた予後に強く相関
  • 肝線維化の評価は原則,肝生検による組織診断を要するが必ずしも現実的でない
  • 肝線維化の非侵襲的な指標には血清マーカー(単独+組合せ)と画像診断に大別

👶 単独の肝線維化血清マーカー(+問題点)
  1. ヒアルロン酸 ➜ 関節リウマチや強皮症などの炎症性疾患や腎機能障害でも上昇
  2. IV型コラーゲン-7S ➜ 肺線維症など他の線維性の慢性疾患や腎症などでも上昇
  3. III 型プロコラーゲンN末端ペプチド(P-III-P)➜ 肝硬変でも炎症が軽いと低値
  4. M2BPG(i WFA+-M2BP)➜ 本邦で新しく開発された新マーカー(今後に期待)


🐥 おまけ
  • 複数の検査値を用いた肝線維化血清マーカーとしてはAPRIやFIB-4 index,Forns indexなどがある.特にFIB-4 index(通称フィブ・フォー)は当院では自動的に算出されてるので是非活用したい.

関連投稿 🉐

(投稿者 川崎)

2019-08-01

成人Still病の診断基準

Yamaguchiらの診断基準J Rheumatol 1992;19:424-30
大項目
1)39℃以上の発熱が1週間以上続く
2)関節症状が2週間以上続く
3)定型的な皮膚発疹
4)80%以上の好中球増加を伴う白血球増多(10000/mm3以上)
小項目
1)咽頭痛
2)リンパ節腫脹あるいは脾腫
3)肝機能障害
4)リウマトイド因子陰性及び抗核抗体陰性
除外項目
1)感染症(特に敗血症、伝染性単核球症)
2)悪性腫瘍(特に悪性リンパ腫)
3)膠原病(特に結節性多発動脈炎、悪性関節リウマチ)

👦 判定
  • 大項目中2項目以上に該当かつ小項目を含めて5項目以上に該当する場合に診断
  • ただし大項目と小項目に該当する事項であっても除外項目に該当する場合は除外

👵 おまけ
  • 成人スティル(スチル)病は咽頭痛で発症が少なくない
  • 成人スティル(スチル)病は各種抗核抗体が通常は陰性

関連投稿 👿

(投稿者 川崎)

2019-01-09

JAK

  • Janus kinase(ヤヌス or ヤーヌス・キナーゼ)=細胞外からのシグナルを核に伝える情報伝達系の一部
  • 本邦では2013年にJAK阻害薬が関節リウマチに対して初めて認可された(現在では潰瘍性大腸炎も適応)

おまけ 🙏 Janusとはローマ神話の出入り口を守っている双面神でJanuary(1月)の語源でもある


🌠 JAK阻害薬は「ジャック阻害薬」と読むようです

(投稿者 川崎)