このブログを検索

検索キーワード「低血糖」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示
検索キーワード「低血糖」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示

2020-08-17

逆アンカリング・バイアス

🚑 臨床現場
  • とても上品に見える中年女性が意識障害で当院ERに搬入された.救急車内の簡易血糖測定器(デキスター)で低血糖が判明したため,救急隊がブドウ糖を投与していた(救命救急士が行える医療処置 ➜ ココ).到着時には意識障害はほぼ改善し,その後の問診で定期薬はないことが分かった.

🍙 低血糖の原因

薬剤性低血糖
  1. インスリンによる低血糖
  2. 経口糖尿病治療薬(GLP-1 受容体作動薬を含む)による低血糖
  3. その他の薬物による低血糖(抗不整脈薬,ニューキノロン系抗菌薬,ARB,非定形抗精神病薬,ST合剤など)
その他の疾患
  1. インスリノーマ
  2. 詐病性低血糖(医療従事者や糖尿病患者の家族など/インスリン注射によるものでは高い血中インスリン濃度+低いC-ペプチド濃度)
  3. インスリン自己免疫症候群
  4. 膵外性腫瘍(肝癌,間葉系腫瘍,消化器癌など/インスリン様成長因子の放出,ブドウ糖消費の増大,肝障害による糖新生の低下などによる)
  5. インスリン拮抗ホルモン低下(下垂体前葉機能低下症,ACTH単独欠損症,副腎皮質機能低下症,グルカゴン欠乏症など)


📺 現場中継
  • 最終的に本例の低血糖の原因は慢性大量飲酒によるアルコール性ケトアシドーシス(alcoholic ketoacidosis; AKA)と診断
  • AKAは糖尿病性ケトアシドーシス(diabetic ketoacidosis; DKA)と異なり高血糖ではない.慢性アルコール飲酒による低血糖は意外に多い(下表の3位)

救急搬送例で血糖値60mg/dl以下であった原因

😳 独り言
  • 不潔で悪臭のある身体所見(セルフネグレクト)など日常臨床では様々なアンカリング・バイアスが生じ得る(実例).しかし本例では「見かけの上品さからまさか慢性大量飲酒者とは思わなかった」という通常とは反対の逆アンカリング・バイアスが生じていた様子.臨床推論における主要な認知バイアスをもう一度,確認しておきたい.

🍶 アルコール性ケトアシドーシス
  • 機序 アルコール代謝の亢進に伴うNADH/NAD上昇+低栄養による飢餓+脱水(下図)
  • 初報 アメリカの医師 Dillon ら(Medical Clinics of North America 1940;24:1813–22
  • 治療 病態の引き金となった飢餓や脱水の補正(糖質を含む補液)+ビタミンB1投与
  • 予後 DKAより良好(ただし大酒家突然死症候群は重症化した AKAとも言われている)


(投稿者 川崎)

2022-01-31

心不全の低血糖

  • 先日,急性心不全の症例で低血糖を合併した症例を経験しました.本例には糖尿病の既往はなく,血糖降下薬の服用やインスリンの投与もありませんでした.
  • 心不全を発症時に自覚症状を伴う低血糖を経験することはあまりありませんが,血糖低下自体は起こりやすいようです(下図:ただしいずれの症例も無症状)

💟 機序
  • 血中インスリンは最終的には腎臓の糸球体で分解され尿中に排泄されます.心不全では通常,うっ血(稀に低拍出量)のため腎機能が低下します.よってインスリンの代謝が遷延するため,その血中濃度が上昇して,結果的に心不全の発症時に血糖が低下するのではと推測されます.
  • それ以外には,低酸素やカテコラミン増加によるインスリンの分泌亢進,グルカゴンの分泌低下,低栄養に伴う糖質の供給低下,貯蓄能の低下による糖新生阻害などがあるようです().また心不全時に著増するBNPには,直接的+間接的な血糖低下作用があるようです().

💁 低血糖に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2025-09-30

薬剤性低血糖

  • 薬剤性低血糖はERで頻回に遭遇する病態です.今回,糖尿病薬と関連しない薬剤性低血糖が疑われた症例を経験したのでまとめてみました.
  • 参考は霧島市立医師会医療センター 薬剤部DIニュース No.325 (2025.9) ですが,その元論文「肥満と糖尿病 2009;Vol.8」には辿り着けず😔
  • 下記薬剤のうちジソピラミドの低血糖は経験あり.当時,循環器内科をローテート中だった初期研修医の先生が論文化 ➜ 心臓 2006;38:824-8

💊 薬剤の相互作用による低血糖症
  1. 肝のシトクロムP450多型によるSU剤の代謝阻害
    • 抗凝固薬 ➜ ワルファリン
    • ニューキノロン系抗菌薬 ➜ ガチフロキサシン、シプロフロキサシン
    • ST合剤 ➜ バクトラミン配合錠
    • ヒスタミンH₂受容体拮抗薬 ➜ シメチジン、ラニチジン
    • アゾール系抗真菌薬 ➜ フルコナゾール

  2. 薬剤同士が競合してSU剤の遊離血中濃度が上昇
    • ヘリコバクターピロリの除菌 ➜ クラリスロマイシン、PPI
    • 消炎鎮痛剤 ➜ フェニルブタゾン

  3. 薬剤が腎排泄を阻害しSU剤の排泄遅延
    • フィブラート系高脂血症治療薬 ➜ ベザフィブラート、フェノフィブラート、クロフィブラート
    • 尿酸排泄促進薬 ➜ プロベネシド

🍷 糖代謝へ直接影響を及ぼす薬剤による低血糖症
  1. インスリンの増加
    • 抗不整脈薬 ➜ ジソピラミド、シベンゾリン
    • ニューキノロン系抗菌薬 ➜ ガチフロキサシン
    • 切迫早産治療薬 ➜ リトドリン
    • 抗結核薬 ➜ イソニアジド

  2. インスリン感受性の亢進
    • アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ARB)
    • 非選択性βアドレナリン受容体遮断薬

  3. 肝臓での糖放出の低下
    • エタノール ➜ アルコール飲料

(投稿者 川﨑)

2022-02-03

🎯 今週の一枚

心不全と末期腎不全で入院中の症例が呼吸困難を訴え,その後に意識消失



(投稿者 川崎)

2020-10-07

低血糖の”はひふへほ”

前回のモーニングカンファレンスより...

🍰 低血糖の症状
  1. らがへり
  2. や汗
  3. るえは低血糖
  4. んにドキドキ
  5. うちで昏睡
🍯 つぶやき
  • 低血糖の”はひふへほ”は,北里大学で開発された言葉のようです(
  • 複数のバージョンがありますが上記パターンは五七五七七の短歌調です

🉐 関連投稿(語呂編)

(投稿者 川崎)

2018-01-26

Brittle型糖尿病

  • 特に理由なく血糖値が極端に不安定なパターンを示す糖尿病
  • brittle (形)脆弱な,不安定な 【brítl/ブリトゥル】 実際の音声
  • 同病態ではケトアシドーシスや低血糖を生じるリスクが上昇する
  • 日本語では不安定型糖尿病あるいはブリットル型糖尿病と表記

原因
インスリン抗体,受容体障害,肝腎不全,Somogyi効果,Dawn現象,吸収不良症候群,内分泌疾患,慢性感染など
詐病や不適切あるいは偽装的インスリン注射、摂食障害,うつ病などが背景にあるケースもあるため注意を要する
  • Somogyi効果(ソモギー=人名) ➜ 相対的な低血糖でグルカゴンやノルエピネフリンなどが分泌され一時的な高血糖が生じる
  • Dawn現象(ドーン=暁,夜明け) ➜ 早朝(午前3時~8時頃)に血糖値が上昇する現象で睡眠中に分泌される成長ホルモンが関連

治療
食事,運動,再教育および原因検査,速効型または超速効型インスリンの頻回注射療あるいは持続皮下注入療法(CSII: Continuous Subcutaneous Insulin Infusion)

典型的な症例報告 💁 糖尿病 2002;45:495-9

(投稿者 川崎)

2018-05-28

焼き肉低血糖

  • 糖尿病を治療中に,焼肉屋でお肉をたくさん食べて代わりにライスを控えた後で生じる低血糖
  • ライス(炭水化物)は速やかに血糖を上昇させるが肉(蛋白質+脂質)は血糖を上昇させにくい

👴 三大栄養素の血糖変換率 ➜ 炭水化物100%,蛋白質50%,脂質10%(米国糖尿病学会ガイド2001 東京出版)

栄養表示基準
  1. 炭水化物=糖質+食物繊維
  2. 糖質=糖類+多糖類+糖アルコールなど
  3. 糖類=単糖類+二糖類

(投稿者 川崎)

2024-10-23

ソモジー効果 Somogyi effect

  • 低血糖に対する生体反応(対抗調節ホルモンの活性化など)で高血糖を生じる現象
  • 原因ホルモンはアドレナリン,コルチコステロイド,成長ホルモン,グルカゴンなど
  • 別名はchronic Somogyi reboundやposthypoglycemic hyperglycemia(低血糖後高血糖)
  • ハンガリー系アメリカ人の生化学者 Michael Somogyi(1883–1971)が提唱した(
  • ただし最近の持続血糖測定(CGM)による研究ではソモジー効果に対する異論あり


ソモジー効果のシェーマ

(投稿者 川崎)

2016-07-23

下垂体機能低下症

原因
  • 下垂体腫瘍
  • 出血性梗塞(下垂体卒中)
  • 分娩時大出血に伴う下垂体壊死(シーハン症候群)
  • 炎症性疾患(サルコイドーシスやIgG4関連疾患など)
  • 外傷
  • 先天性,他
障害されるホルモン
  • 前葉 成長ホルモンGH,プロラクチンPRL,甲状腺刺激ホルモンTSH,副腎皮質刺激ホルモン ACTH,性腺刺激ホルモンLH・FSHなど
  • 中葉  メラニン細胞刺激ホルモンMSH
  • 後葉 抗利尿ホルモンADHなど
症状は欠損ホルモンにより異なる
  • ACTH 倦怠感,低血圧,食欲不振,低血糖,低ナトリウム血症による意識障害など
  • TSH 倦怠感,耐寒性低下,除脈,低体温,集中力低下,進行すると粘液水腫など
  • GH 小児では低血糖,低身長など 成人では筋肉量・骨塩量低下,活動性低下など
  • PRL 女性は授乳中の乳汁分泌低下,男性は明らかな症状なし
治療
  • ACTH(必須) ヒドロコルチゾン15 -20 mg/朝(維持量15 mg/日,ストレス時 2-3 倍増量)
  • TSH(必須) ACTH 分泌不全の合併時にはヒドロコルチゾン補充 5- 7日後に開始
  • GH・LH・FSH QOLの改善に期待して一部の症例で投与
  • PRL 通常は投与しない

おまけ 出産後に母乳が出ない時は下垂体壊死(シーハン症候群)を疑ってみる

(投稿者 川崎)

2022-06-18

ウィップルの三徴 Whipple’s triad

症状が低血糖に起因することを示す所見でインスリノーマの可能性がある
  1. 低血糖に合致する症状がある
  2. 症状がある時の血糖値が低い
  3. 血糖上昇の処置で症状が改善

👳 医学歴史の調査隊
  • 米国の膵臓外科医である Allen Oldfather Whipple (1881–1963)がインスリノーマの診断のために提案した.膵頭十二指腸切除術(pancreaticoduodenectomy; PD)の別名であるウィップル法(Whipple procedure)も由来は同じ.ちなみに原因菌の同定に100年を要したと言われている感染症のウィップル病(Whipple's disease)は,米国の内科医である George Hoyt Whipple (1878–1976) である.

💁 糖尿に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2023-05-08

低体温と不整脈

🐶 動物実験
  • 血液希釈されていない犬を20°Cまで急冷すると50%が心停止に至った
  • 26°Cに冷却した犬の心室筋ではVFやVTは冷却よりも再加温中に頻繁
  • 21°C猫で通常量強心剤(アドレナリン他)が心室性不整脈を全例誘発

👴 ヒトデータ
  • 深部体温が16.9°C~29°Cの偶発的低体温19例では7人がVF, 2人は心静止
  • 日本の60人の検討では深部体温>26°CでVF を発症した患者はいなかった
  • 低体温療法中に低カリウム血症+QTc間隔延長なら平均34.7°CでVTが発症


低体温時の一般的な電気生理学的所見
洞調律 房室伝導 心室脱分極 心室再分極 不整脈
軽度〜中等度
(>30度)
不変〜低下 不変〜低下 短縮〜不変〜延長 延長 心房細動,心室期外収縮,心室頻拍
高度
(<30度)
停止まで延長 延長〜停止 遅延〜不変 延長,消失 心房細動,心室細動心静止

🍧 低体温に伴う様々な変化
  • 電解質 ➜ 寒冷利尿による喪失と細胞内移動により低下するため,低Ca血症,低K血症,低Mg血症,低P血症を認める.逆に復温期では高カリウム血症に注意
  • 凝固系 ➜ 35°C以下では血小板機能低下や血小板数の減少が認められる.33°C以下では凝固に関わる酵素活性の低下から出血傾向となる. 
  • 免疫系 ➜ 白血球の遊走能・貪食能および炎症性サイトカイン産生・反応の低下が生じる.また感染時に白血球数やCRPが必ずしも上昇しない
  • 耐糖能 ➜ 低体温ではインスリンの感受性が低下し,膵細胞からのインスリン分泌ならびに糖代謝も低下するため高血糖が助長される.

💁 低体温に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2020-07-13

Free Styleリブレ®

  • アボット社が開発したグルコースモニタシステム(リーダーと使い捨てセンサー)
  • 2016年5月に承認され2017年9月に保険点数が確定(2020年改定:3月3回1,250点)
  • センサーを上腕後側に装着(実際の方法)➜ 皮下間質液のグルコース濃度を測定
  • リーダーをセンサーにかざすと現在の血糖値を表示(過去8時間のデータも蓄積)
  • リーダーとセンサーは共にメーカー希望小売価格7,089円(税抜)と比較的安価
  • センサーは14日間連続使用でSMBG較正不要(低・高血糖時は必ずSMBGで検証)
  • ペースメーカなど他の埋め込み式医療機器との併用は避ける(誤作動のリスク)


🉐 関連投稿(血糖編)

(投稿者 川崎)

2019-08-03

採血クイズ

  • せん妄が疑われて来院した症例の採血データ
  • 特徴的な所見と想定すべき2つの疾患とは?




(投稿者 川崎)

2017-02-16

BOTとは

BOT=basal supported oral therapy
基礎インスリンと経口血糖降下薬との併用療法

 対象 経口血糖降下薬の増量や増剤だけでは血糖コントロールが達成できない2型糖尿病患者
 方法 経口血糖降下薬を続けながら持効型インスリン(ランタスやトレシーバなど)を1日1回注射
 長所 外来でインスリン導入も可能(4~6単位より開始)/低血糖の危険性も少ないと考えられる

(投稿者 川崎)

2016-11-23

低Na血症へのアプローチ

ステップ1  基本分類
  1. 高張性 : 高血糖やマンニトールなどの浸透圧物質による低Na
  2. 等張性 : 高脂血症、高蛋白血症などによる見かけ上の低Na
  3. 低張性 : 真の低Na血症 ⇒ ステップ2へ
   ポイント 血漿浸透圧から1と2を除外(血漿浸透圧<275 mOsm/Lであれば3)

ステップ2  水中毒の除外
  1. 水中毒
  2. それ以外 ⇒ ステップ3へ
   ポイント 尿浸透圧<100mOsm/Lなら1と判断し水制限

ステップ3  バイタルや身体所見,画像より細胞外液量を評価
  1. 増加 : 心不全,腎不全,肝硬変など
  2. 正常 : ADHの分泌増加(SIADH,甲状腺機能低下症,副腎機能不全など)
  3. 低下 : 腎性Na喪失あるいは腎外性Na喪失 ⇒ ステップ4へ
   ポイント 尿中Na濃度>20mEq/Lなら腎性のNa喪失と判断

ステップ4  低張性低Na血症における最終分類
  1. 腎性Na喪失 : 利尿薬や塩類喪失性腎症,低アルドステロン症など
  2. 腎外性Na喪失 : 嘔吐や下痢、熱傷など

   まとめ 低ナトリウムの鑑別は血漿浸透圧・尿浸透圧・尿中Na濃度で行う

(投稿者 川崎)

2018-05-31

高齢者糖尿病の目標HbA1c値

  • 高齢者では心身機能の個人差が著しく,高齢に伴い重症低血糖の危険性も高くなる
  • 低血糖リスク,サポート体制,認知機能ADL,併存疾患などを考慮して個別に設定

(投稿者 川崎)

2020-07-03

AIUEO TIPS あいうえおチップス(+α)

前回の投稿から3年半が経っているので再度アップしました 👶

👿 もちろん意識障害の鑑別疾患です
  1. Aalcoholism (急性アルコール中毒),Aortic dissection(急性大動脈解離)
  2. I  insulin (インスリン:低血糖あるいは高血糖)
  3. U  uremia (尿毒症)
  4. E  endocrine(内分泌異常),encephalopathy(脳症),electrolytes(電解質異常)
  5. O   oxygen(低酸素),opiate/overdose(薬物中毒)
  6. T  trauma(頭部外傷),temperature(低体温あるいは高体温
  7. I  infection 感染症
  8. P  psychiatoric(精神疾患),porphiria(ポルフィリア
  9. S  stroke/SAH(脳卒中あるいはくも膜下出血),shock(ショック),seizure(痙攣),supplement(ビタミン欠乏:特にビタミンB1欠乏)

※意識障害の症例では問診ができないからER室では重宝します

👻 トリビア
  • オリジナルは意識障害の鑑別疾患の頭文字を英語母音字(A, E, I, O, U, 稀にY)のアルファベット順に並べたAEIOU TIPS(発音はコチラ
  • 開発者は不明ですが,初報はおそらく J Natl Med Assoc 1980;72:331-4(AEIOU TIPS: Alcohol, Epilepsy, Infection, Opium and other drugs, Uremia, Trauma, Insulin, too much or too little, Poisons, and Shockと記載)
  • AEIOUを日本語の母音のあいうえお順に並べ替えたものがAIUEO TIPS(あいうえおチップス)で,それに大動脈解離やサプリメント不足などを追加した版が+α

🉐 関連投稿(意識障害編)

(投稿者 川崎)

2016-10-04

意識障害の鑑別

Alcohol(アルコール)
Insulin(低血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、高血糖性高浸透圧性非ケトン性症候群)
Uremia(尿毒症)
Encephalopathy(肝性脳症、脳炎)/Endocrinopathy(内分泌異常)/Electrolytes(電解質異常)
Opiate(麻薬)/Over dose(薬物中毒)/O2(低酸素)
Trauma(脳挫傷、急性・慢性硬膜外血腫)/Tumor(脳腫瘍)/Temperature(低体温、悪性症候群)
Infection(脳炎、髄膜炎、脳膿瘍、肺血症、呼吸器感染症)
Psychiatric(精神疾患)/Porphiria(ポルフィリア)
Syncope(失神)/Seisure(てんかん)/Stroke(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)

(投稿者 松井)

2018-06-14

5H5T(ファイブエッチ・ファイブティー)

救急現場で・・・(実話)

若手医師 「5H5Tの採血依頼をお願いします」
指導医師 「エッ何,FABPのオーダー?」
若手医師 「・・・」



5H5T=緊急事態を生じる主要な病態の略語

5H
  • Hypovolemia(循環血液量減少)
  • Hypoxia(低酸素症)
  • Hydrogen ion(水素イオン ➜ 代謝性アシドーシス)
  • Hyper or Hypokalemia(高あるいは低カリウム血症)
  • Hypothermia(低体温)

5T
  • Tension pneumothorax(緊張性気胸)
  • Tamponade, cardiac(心タンポナーデ)
  • Thrombosis, coronary(急性心筋梗塞)
  • Thrombosis, pulmonary(肺塞栓症)
  • Toxins(中毒)

5H5Tの兄弟姉妹
  • 5H5TにHypoglycemia(低血糖)のHを加えて6H5Tに拡大
  • Thrombosisで冠動脈と肺動脈をまとめTrauma(外傷)を追加

🉐 過去の関連した投稿

(投稿者 川崎)

2021-01-02

低ナトリウム血症?

倦怠感,食思不振,呂律困難で搬入された症例