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2022-12-04

心筋イメージング:輝きを放つ一枚

AMIにおけるPCI直後のPYP
急性心筋梗塞で来院時のtetrofosmin像とPCI直後の PYP像(上)とPCI中の冠動脈造影と心電図(下)
伊藤一貴先生(伊藤クリニック)提供



(投稿者 杉原)

2022-10-02

心筋イメージング:輝きを放つ一枚

右室梗塞
PCIに成功した急性心筋梗塞症のTl/PYP dual SPECT



(投稿者 杉原)

2025-01-29

Complex, Higher-Risk, and Indicated PCI (CHIPチップ)

  • 血行再建の対象となる冠動脈病変を有するが治療のリスクが高い患者
  • Complex and high-risk intervention in indicated patientsの略でもある
  • Indicated=計器他に表示された,指示された,治療などの適応のある
  • 例えば冠動脈自体が複雑病変であったり合併心疾患や併存症を有する
  • PCI時の合併症の発生率はCHIP>CHIPの疑い>非CHIPの順に⤴(下図)

- CHIPのサマリー図 -

💁 PCIに関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2021-06-01

心筋梗塞 vs 発熱

♡ 前PCI時代(川崎医会誌 1993;19:1-11)
  • 対象は心筋梗塞発症24時間以内にICUに入室した感染症合併のない49例で,39例(79.6%)に心筋梗塞発症4.3~51時間(平均23.4時間)の間に37℃以上の発熱あり.38例が2日以内に発熱し,そのピークは1例を除き心筋梗塞発症3日以内であった(範囲は37.0~38.4℃,平均37.2℃で1~2日間続き,平均発熱後3.8日間で解熱).ただし最高体温と最高CPK値に有意な相関なし(下図).


♤ PCI時代(J Am Heart Assoc 2017;6:e005687)
  • ST上昇型急性心筋梗塞に対して緊急インターベンションを受けた276例中45人が37.7度以上の発熱 (最高体温はインターベンション後4日以内).多変量解析では梗塞後の発熱は大きな心筋梗塞 (オッズ比3.48,95%信頼区間1.71–7.07,P<0.01) および小さい心筋サルベージ指数(オッズ比2.10,95%信頼区間1.01–4.08,P=0.03)と関連していた.ただし最高体温と心筋梗塞サイズや心筋サルベージ指数は有意に相関せず(下図).


♢ 機序
  • 壊死した心筋に対する好中球や単球,マクロファージなどの非特異的な反応から合成される各種サイトカイン(インターロイキン-1やインターロイキン-6,インターロイキン-8,腫瘍壊死因子-α,インターフェロン-γなど)の発熱作用によると考えられているようです.さらにこれらのサイトカインによって誘発されたプロスタグランジンE2などによる視床下部領域の体温調節中枢への作用もあるようです.


🉐 関連投稿(発熱と意外な循環器疾患)

(投稿者 川崎)

2025-03-25

論文🏆ウェレンス症候群の亜型

  • 当院循環器内科の張本先生が経験された症例が出版されました
  • 30分の胸痛発作の9時間後に来院されました(来院時は無症状)
  • 心電図で軽度のST上昇とT波終末部陰転化(下図矢頭、要比較)
  • 高感度トロポニンTは0.165ng/mLで心エコーで壁運動異常なし
  • 緊急カテーテル検査で右冠動脈中間部に高度狭窄を認めPCI施行
  • 術後経過は順調でクレアチンキナーゼ上昇はありませんでした


😀 追加コメント
  • 前下行枝の近位部の高度狭窄で、心電図記録時には症状がないにもかかわらず、ST上昇とT波終末部の陰転化を示すウェレンス症候群(Wellens' syndrome)という病態はよく知られています。緊急の対応(PCIなど)を必要とします。
  • 本例はウェレンス症候群の右冠動脈版(亜型)と考えられるのではないかと思われます。類似の報告がないため論文にしてみました。心電図の変化は軽微ですが、元来下壁梗塞の心電図変化は、前壁梗塞ほど派手ではありませんし...

🎉「論文」の過去投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2019-06-08

SCAD スキャッド

SCAD=spontaneous coronary artery dissection=特発性冠動脈解離
  • 50歳以下の女性に多く,ACSの0.07-1.1%(欧米)、AMI患者の0.31%(日本)
  • 従来から報告されている冠動脈硬化の危険因子をほとんど有さないことが特徴
  • 誘因は妊娠(特に後期から産褥期),ホルモン療法および感情的ストレスなど
  • 急性期治療に関して,保存的加療と比較したPCIの有効性は示されていない
  • PCIは進行性虚血の存在例や血行動態が不安定な例,近位部病変例に考慮
  • 5年間の心血管イベント率38%,再解離27%(そのうち42%が30日以内に発生)
  • 海外の研究でβ遮断薬の導入が再解離率を減少させる可能性が示されている
参考)急性冠症候群診療ガイドライン(2018 年改訂版)

 - SCADの分類 - 

CAGで典型的な解離所見を確認できる例(上図Type 1)は25-43%にすぎない.半数以上のSCAD症例では明らかな内膜のフラップはなく,びまん性かつ辺縁が滑らかな狭窄所見を認めるのみであることに要注意.このような場合は冠動脈イメージングの併用で冠動脈壁内の偽腔を確認することを考慮する.


(投稿者 川崎)

2018-06-08

急性心筋梗塞時の食事

ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン(2013年改訂版)より(2018年6月閲覧)

🍏 同ガイドラインにある急性心筋梗塞14日間クリニカルパス(国立循環器病研究センター)での記載は少し異なる
  • PCI後1~3日 循環器疾患普通食(1600 kcal,塩分6 g) 飲水量指示
  • PCI後4~14日 循環器疾患普通食(1600 kcal,塩分6 g) 飲水制限なし

(投稿者 川崎)

2023-06-17

論文 🏆

  • 当院初期研修医 西川先生が循環器内科で経験した症例が出版されました
  • 急性冠症候群によって誘発されたと思われたたこつぼ心筋症の1例です
  • 心電図や心エコー図,核医学検査はたこつぼ心筋症に合致する所見です
  • 決め手はPCI後の胸部症状の消失とMRI像(前壁内側のT2高信号)でした

🐙 考察
  • たこつぼ心筋症は急性冠症候群(ACS)との鑑別する必要があります.前者には様々な誘因があるため虚血性心疾患(によるストレス)で誘発されても全く不思議ではありませんが,類似の報告はありません(我々の検索範囲).その証明が困難だからと思われます.
  • 本症例は心エコー所見(心尖部のバルーニング)からたこつぼ心筋症を疑ってカテーテルを行いました.予想に反して対角枝に高度狭窄があり,PCIを行いました(症状消失).その後の経過はやはりタコツボ様でしたが,MRIで虚血に合致する所見を見つけました.

👉「論文」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2022-06-16

🎯 今週の一枚(じゃなくて音)

急性前壁心筋梗塞に対してPCIを施行した数日後

💣 心室中隔穿孔(VSP: ventricular septal perforation) 
  • 3LSBに明瞭な汎収縮期雑音(全収縮期雑音,収縮期逆流性雑音)
  • 通常は雑音に隠れるⅡ音がちゃんと聞こえる(肺動脈成分の亢進)
  • 雑音は心尖部の方が大きい(病変は心基部より心尖部よりを示唆)
  • 心尖部ではこの雑音直後に小さな音(膜では聞こえないためⅢ音)
  • 心エコー図では,心尖部よりの心室中隔にL➜Rシャントを認めた
  • 心室中隔穿孔を伴う非代償性心不全と診断して,準緊急外科手術

💀 心筋梗塞の機械的合併症
  • 心室中隔穿孔,乳頭筋断裂,左室自由壁破裂が3大機械的合併症です.発生頻度は心筋梗塞のおよそ1〜10%で,発症時期は24時間以内および3〜5日が多いと報告されています(過去のまとめ).
  • 本例に生じた心室中隔穿孔の発症リスクは,高齢・女性・前壁梗塞(前下行枝)・初回梗塞です.また穿孔部位は前下行枝病変なら心尖部寄り(本例),非前下行枝なら心基部寄りになります.
  • 機械的合併症では血行動態が急激に悪化します.心室中隔穿孔の自然予後は1月以上の生存率20%以下(※)で早期の外科的修復術が必要.一刻を争うならIABPやPCPS,Impellaなども考慮.
  • 心室中隔穿孔と乳頭筋断裂では,粗い汎収縮期雑音(と前胸部の振戦)が診断契機になります.冠インターベンション(PCI)が成功しCKが順調に下がってきても,油断せず毎日朝晩の聴診が必須です 👂

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

※ 心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2022-02-20

心筋イメージング:輝きを放つ一枚

完全左脚ブロック
冠動脈狭窄のない完全左脚ブロック症例の運動負荷 Tl心筋SPECT



(投稿者 杉原)

2019-12-01

第128回日本循環器学会近畿地方会より

演題B-22
ファロー四徴症心内修復術後遠隔期に"心音五重奏"を呈した高度肺動脈弁逆流症の一例
➜ 右心性Ⅳ音+分裂Ⅰ音+単一Ⅱ音+右心性Ⅲ音を"心音五重奏"と定義していると思われる(むしろ5拍子?)

演題B-30
特殊な血行動態を呈し,成人期まで生存し得たUhl病の一例
➜ ウール病は右室心筋の部分的あるいは完全な欠如を呈する先天性疾患(ARVCの類縁疾患?)

演題C-39
Open Stent Graft法を用いた全弓部大動脈人工血管置換術後,SINEを認めた慢性胸部大動脈瘤に対する1手術例
➜ SINE=Stent graft–induced new entry=ステントグラフト末梢による再解離(ステントグラフトのoversize が一因)

演題D-14
狭心症に対する待機的PCI後にPost-cardiac Injury Syndromeを発症した一例
➜ 日本語訳は未確立であるが心臓障害後症候群が使われることあり(過去の報告)

🎊 当院からの発表は以下(敬称略)
  1. 演題B-1 運動療法とリオシグアトの併用が運動耐容能の改善に有用であった慢性血栓塞栓性肺高血圧症の1例(橋本伸吾)
  2. 演題C-4 肥大型心筋症に特徴的な身体所見の頻度(川﨑達也)
  3. 演題C-19 形態評価にコントラスト心エコー図が有用であった両心室中部閉塞性心筋症の1例(秋山恵子)
  4. 演題D-3 心室の全領域にピロリン酸の集積を認めた重症虚血性心疾患の1例(川俣博史)
  5. 演題F-4 黄視症を呈したジギタリス中毒の1例(春名優甫)
  6. 演題G-15 発症の時系列を観察できた Kounis 症候群の1例(渡邉聖瑠)

🐤 プチ自慢
  • 今回の6演題中3演題は発表前に論文にしています(2編は英語).残る3編も是非,年内の論文化をガンバろう!

🙋 学会に関連する投稿 ➜ コチラ(画面右の分類からも選択可能です)

(投稿者 川崎)

2025-05-16

🏆 論文

  • 当院初期研修医の角本先生が循環器内科で経験した症例が出版されました🎉
  • 狭心症に対するPCIでステント留置40分後に前胸部の皮疹と咽頭部の違和感
  • 本例の様々なものに対するアレルギー歴を考慮し速やかにアドレナリン筋注
  • アレルギー症状は改善したがその約50分後に留置したステント内が血栓閉塞
  • バルーンの拡張を繰り返して最終的には改善(その後の経過でHITは否定的)
  • 銀アレルギーの既往が判明 ➜ ステント金属に対する3型Kounis症候群の疑い

🙈 補足
  • Kounis症候群は,アレルギー反応に伴う急性冠動脈イベントを特徴とする稀な病態です.当初はヒスタミン誘発性冠動脈攣縮として報告されましたが,その後にプラーク破裂や血栓症を引き起こすことが分かりました.
  • コーニス症候群は現在では,プラークのびらんや破裂を伴わない冠攣縮タイプ(I型),プラークのびらんや破裂を伴う冠攣縮タイプ(II型),ステント血栓症を生じたタイプ(III型)の3つの型に分類されています.
  • 本例にはほこりや花粉,猫などさまざまなアレルギーがありましたが,金属アレルギーは共有されていませんでした.もっとも患者さん自身も我々の問診でようやく思い出した程度の軽いもの(銀アクセサリーで発赤)

👉「論文」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2025-06-26

今週の一枚 🎯

胸やけが持続する症例(茶は来院時,緑は数年前)



(投稿者 川崎)

2023-09-07

今週の一枚 🎯

不安定狭心症が疑われる症例
左(黒線)が来院時で右(茶線)が1年前




(投稿者 川崎)

2022-02-11

Right Radial™

  • 冠動脈インターベンション施行時に使用するガイディングカテーテル
  • 右手首アプローチで右冠動脈を治療するときに用いられることがある

👀 特徴(製品紹介からの抜粋)
  • engage操作はJRと同様にClockwiseで容易にengage可能。
  • Normal engageにおいてJRよりバックアップが良好。
  • GCの「押し」と「引き」でのバックアップ調整が容易です。
  • Clockwiseに回すことで容易にdeep engageできます。

💁 PCI(冠動脈インターベンション)の関連投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2026-05-28

今週の一枚 🎯

労作とは関係ない胸痛を訴えて来院した高齢者

💀 解説
  • 左写真:耳垂に皺あり(フランク徴候が陽性)
  • 右写真:「胸部症状はどこですか?」の質問後
  • 手掌で心臓のあたりを指すパームサイン陽性
  • 緊急カテで左回旋枝に高度狭窄を認めPCI施行

💫 臨床裏話
  • 本症例は他院で肥大型心筋症として長年フォローされていた方でした.来院時の心電図では著明な左室肥大を認めました(ST上昇はなし).心エコー図では不均一な左室肥大がありましたが,明らかな壁運動異常はないと判断.高感度トロポニンも陰性
  • 非発作時には心電図のST低下が少しだけ改善しました.しかし派手な左室肥大を呈する肥大型心筋症例では,後負荷や前負荷,心拍数の変化でST-T部分が変わることは稀ではありません.我々もこの時点では積極的に冠動脈疾患を疑っていませんでした.
  • 一旦,入院で経過観察しつつ,かかりつけ医からの情報提供を待つことにしました.しかし,その後も断続的に5-10分持続する胸部症状が出現しました.フランクサインとパームサイン(いずれも虚血性心疾患と関連)もありCAGに踏み切りました.

👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2021-06-26

遷延するno reflow:冠動脈内エピネフリン投与

😱 最終兵器かつ自己責任の手技ですが…(もちろん適応外投与😶)
  • 初めての報告は難治性の29例に対してエピネフリン139±189μgを冠動脈に投与して69%にTIMI 3の血流改善を得た(Catheter Cardiovasc Interv 2002;57:305-9)
  • ニトロプルシドやベラパミルなどに抵抗性の12例に333±123μgを投与して11例に血流の改善あり.心拍数(平均68 ➜ 95beats/min)と収縮期血圧(平均94 ➜ 140mmHg)は上昇するが重篤な副作用なし(BMC Cardiovasc Disord 2015;15:10)

💣 頭の片隅に
  • ボスミン注1mg(アドレナリン1mg/1mL[0.1w/v%])を生食100mlに溶かして10mlシリンジでとるとエピネフリン100μgになる.5mlあたりからの投与が現実的か…
  • エピネフリンの効能又は効果は気管支喘息または百日咳気管支痙攣の緩解・各種疾患もしくは状態に伴う急性低血圧又はショック時の補助治療・心停止の補助治療で,投与方法は皮下注射又は筋肉内注射または希釈しゆっくりと静注(蘇生などの緊急時)

🉐 関連投稿(冠動脈インターベンションPCIのテクニック編)
(投稿者 川崎)

2023-07-16

第135回日本循環器学会近畿地方会より

😃 個人的に気になった報告
 
3-5 心房細動アブレーション時に喉頭痙攣と思われる換気障害を経験した2例
  • i-gel™を使用した際に,喉頭痙攣と考えられる換気障害を2例経験した.鎮静剤をさらに投与し,深鎮静にすることで換気することができた.

3-24 頸静脈波形が診断に有用であった心タンポナーデの一例
  • Beckの3徴は頸静脈怒張のみであったが,頸静脈波形でy谷の消失を認め心タンポナーデと診断.(投稿者追記:y谷は健常者でも浅いことがあるので要注意)

5-39 線維化した深部中隔起源の心室頻拍に対してケミカルアブレーションを施行した1例
  • 左室,右室,大動脈から焼灼するも消失しない深部起源のPVC/VTに対して中隔枝を選択しエタノール注入が有効であった症例.

7-22 急性前壁心筋梗塞治療後に,造影剤脳症を合併した1例
  • PCI施行2時間後に右半身麻痺,半側空間無視,失語を認めた.頭部CTにて左半球優位に脳溝の広範な高吸収像を認め,頭部MRIでは有意所見を認めず.第3病日より麻痺,失語は徐々に改善し,翌日には 神経学的異常所見は消失した.経過順調で第14病日に独歩退院した.造影剤使用後に神経症状を呈する合併症として造影剤脳症があり,脳血管造影後の報告が多い.

7-24 難治性下肢皮膚潰瘍の治療経過中に診断に至ったウェルナー症候群の一例
  • 患者は糖尿病の罹病期間に見合わない動脈硬化を呈し,難治性下肢皮膚潰瘍,早老性毛髪変化,鳥様顔貌などウェルナー症候群の主要徴候に合致する身体所見を有していた.遺伝子検査でウェルナー症候群と確定.

7-34 下大静脈フィルター関連静脈血栓症に対して血栓吸引療法とSling techniqueを用いて抜去に 成功した一例
  • 充満する下大静脈フィルターに対して血栓吸引療法を行いその後Sling techniqueにて下大静脈フィルターを無事抜去.(投稿者追記:Radifocus guidewireなどをフィルター間に通し先端をスネア―で確保して回収するテクニック)

👻 当院からの発表
  • 2-2 急性冠症候群誘発のたこつぼ心筋症と考えられた1例(循環器内科 西川 晶ほか)
  • 3-21 S. lugdunensisによる大動脈弁輪部膿瘍を伴った感染性心内膜炎の1例(循環器内科 野口理希ほか)
  • 4-22 負荷を併用した簡易定性法による内頸静脈評価と肥大型心筋症の予後(循環器内科 川﨑達也ほか)
  • 5-11 薬剤性の体液貯留で左室流出路狭窄を生じたと考えられた1例(循環器内科 間瀬泰我ほか)

症例報告はすべて英語論文化(1つは出版済,1つは採択済,もう1つは投稿中)

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2020-08-30

DAPTからSAPT:頭の整理

🐵 用語の確認
  • DAPT(ダプト)=dual antiplatelet therapy(抗血小板薬2剤併用療法)
  • SAPT(サプト)=single antiplatelet therapy(抗血小板薬単剤療法)
  • チエノピリジン系抗血小板薬=チクロピジン(パナルジン®他),クロピドグレル(プラビックス®),プラスグレル(エフィエント®)/プロドラッグで代謝にCYP2C19関与
  • P2Y12受容体拮抗薬=チエノピリジン系抗血小板薬+チカグレロル(ブリリンタ®/直接的かつ可逆的なP2Y12受容体拮抗薬)
  • OAC(オアック)=oral anticoagulant(経口抗凝固薬)

- 2020年JCSガイドラインの記述(P23-28)-

🐯 ACS患者
  • 禁忌がないかぎり無期限にアスピリン8~162 mg/日を経口投与(推奨クラスI・エビデンスレベルA)
  • アスピリン服用の禁忌患者に対してチエノピリジン系抗血小板薬単剤投与を考慮(推奨クラスIIa・エビデンスレベルC)
  • 6ヵ月以内にDAPTを単剤に切り替える場合には,単剤として残す薬剤はアスピリンではなくP2Y12受容体拮抗薬を考慮することを推奨
  • DAPT終了後に低用量アスピリンを継続するプロトコルはすべての患者層には適用しがたいと考えられる
  • DAPT継続終了後にP2Y12受容体拮抗薬を継続する処方を高リスク患者で考慮することは妥当

🐱 安定冠動脈疾患患者
  • 禁忌がないかぎり無期限にアスピリン81~100 mg/日を経口投与(推奨クラスI・エビデンスレベルA)
  • アスピリン服用の禁忌患者に対してチエノピリジン系抗血小板薬単剤投与を考慮(推奨クラスIIa・エビデンスレベルC)
  • 3ヵ月以内にDAPT継続期間を短縮し単剤に切り替える場合には P2Y12 受容体拮抗薬を考慮することを推奨
  • 6ヵ月以上DAPTを継続した後に従来通り低用量アスピリン単剤を継続することも低リスク患者では妥当

🐥 PCI非施行患者
  • アスピリン81~100 mg/日を継続的に投与(推奨クラスI・エビデンスレベルA)
  • 出血リスクが高い患者に対してアスピリンまたはチエノピリジン系抗血小板薬の単剤投与を考慮してもよい(推奨クラスIIb・エビデンスレベルC)

🐼 独り言
  • 低用量アスピリンの無期限投与がクラスI・エビデンスレベルAで推奨されていることが話をややこしくしているが,ざっくり言ってDAPTからSAPTの変更時にはリスク(出血&血栓)に応じてアスピリンかP2Y12受容体拮抗薬を決定.ただしOAC併用中ならDAPTはSAPTにせずにOAC単独でOK

(投稿者 川崎)

2022-10-09

心筋イメージング:輝きを放つ一枚

左房梗塞?
急性心筋梗塞発症4日目(A)と14日目(B)のHMDP
シンチグラムplanar像(上)とFirst Pass(下)



(投稿者 杉原)