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2020-08-31

S & M & SM

S=sadism(サディズム/加虐性欲)👄 発音はちょっと難しい ➜ コチラ
  • 広義には他者に対する冷淡で獰猛,下劣,残酷な行動によって快楽を得る行動障害
  • サディスティックパーソナリティ障害のひとつであるが狭義には性的な倒錯に限定
  • 嗜虐性向の強い小説作品を発表したフランスの侯爵マルキ・ド・サドの名前に由来

M=masochism(マゾヒズム/被虐性欲)👄 こちらも発音は難しい ➜ コチラ
  • 肉体的精神的な苦痛や羞恥心,屈辱感から快感を感じる状態(狭義には性的快感)
  • 上記の苦痛を性的快楽と表現したオーストリアの作家ザッヘル=マゾッホに由来

SM=sadomasochism(サドマゾヒズム/加虐被虐性愛)👄 発音は上記の合体 ➜ コチラ
  • もちろんサディズム(sadism)とマゾヒズム(masochism)を組み合わせた用語
  • 一人の人間がSとMの両面をもつ異常性格を意味し通常は性的嗜好に用いられる

🉐 精神科関連の過去の投稿コチラ (ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2020-08-30

DAPTからSAPT:頭の整理

🐵 用語の確認
  • DAPT(ダプト)=dual antiplatelet therapy(抗血小板薬2剤併用療法)
  • SAPT(サプト)=single antiplatelet therapy(抗血小板薬単剤療法)
  • チエノピリジン系抗血小板薬=チクロピジン(パナルジン®他),クロピドグレル(プラビックス®),プラスグレル(エフィエント®)/プロドラッグで代謝にCYP2C19関与
  • P2Y12受容体拮抗薬=チエノピリジン系抗血小板薬+チカグレロル(ブリリンタ®/直接的かつ可逆的なP2Y12受容体拮抗薬)
  • OAC(オアック)=oral anticoagulant(経口抗凝固薬)

- 2020年JCSガイドラインの記述(P23-28)-

🐯 ACS患者
  • 禁忌がないかぎり無期限にアスピリン8~162 mg/日を経口投与(推奨クラスI・エビデンスレベルA)
  • アスピリン服用の禁忌患者に対してチエノピリジン系抗血小板薬単剤投与を考慮(推奨クラスIIa・エビデンスレベルC)
  • 6ヵ月以内にDAPTを単剤に切り替える場合には,単剤として残す薬剤はアスピリンではなくP2Y12受容体拮抗薬を考慮することを推奨
  • DAPT終了後に低用量アスピリンを継続するプロトコルはすべての患者層には適用しがたいと考えられる
  • DAPT継続終了後にP2Y12受容体拮抗薬を継続する処方を高リスク患者で考慮することは妥当

🐱 安定冠動脈疾患患者
  • 禁忌がないかぎり無期限にアスピリン81~100 mg/日を経口投与(推奨クラスI・エビデンスレベルA)
  • アスピリン服用の禁忌患者に対してチエノピリジン系抗血小板薬単剤投与を考慮(推奨クラスIIa・エビデンスレベルC)
  • 3ヵ月以内にDAPT継続期間を短縮し単剤に切り替える場合には P2Y12 受容体拮抗薬を考慮することを推奨
  • 6ヵ月以上DAPTを継続した後に従来通り低用量アスピリン単剤を継続することも低リスク患者では妥当

🐥 PCI非施行患者
  • アスピリン81~100 mg/日を継続的に投与(推奨クラスI・エビデンスレベルA)
  • 出血リスクが高い患者に対してアスピリンまたはチエノピリジン系抗血小板薬の単剤投与を考慮してもよい(推奨クラスIIb・エビデンスレベルC)

🐼 独り言
  • 低用量アスピリンの無期限投与がクラスI・エビデンスレベルAで推奨されていることが話をややこしくしているが,ざっくり言ってDAPTからSAPTの変更時にはリスク(出血&血栓)に応じてアスピリンかP2Y12受容体拮抗薬を決定.ただしOAC併用中ならDAPTはSAPTにせずにOAC単独でOK

(投稿者 川崎)

👅 黒毛舌(こくもうぜつ) Black hairy tongue

病態 舌背部(舌の上面)の糸状乳頭(最多の舌乳頭で味蕾なし)が黒色毛状状態
病理 糸状乳頭の角化伸長+突起間の細菌・真菌塊や角質+粘膜固有層の慢性炎症
原因 抗菌薬や喫煙などのために菌交代現象が生じ色素産生性菌が優勢になるため
特徴 中高年に多く症状は舌上の違和感や口臭,味覚障害/誘因除去や清掃で消退

(A,治療前:B,治療後.N Engl J Med 2018;379:e16

🔗 関連投稿(舌編)

(投稿者 川崎)

2020-08-29

高血圧性心疾患 HHD: hypertensive heart disease

難治性高血圧を有する症例(呼吸調整なし)


🔎 解説
  • 仰臥位では心尖拍動はほぼ確認できない ➜ 心拡大の有無は判定できない
  • 左半側臥位では乳輪の外側下方に抬起性の心尖拍動あり ➜ 心肥大の疑い
  • 心尖付近の紙付箋の拍動はよく見ると二段の動き ➜ 二峰性心尖拍動の疑い
  • 心エコー図で遠心性左室肥大を確認 ➜ 最終的に高血圧性心疾患と診断した

😗 独り言
  • 二峰性心尖拍動と言えば肥大型心筋症が有名である.しかし肥大を呈する他の疾患(高血圧性心疾患や大動脈弁狭窄症など)でも出現することがある.本例は「ベットで左を下にして寝るとマットのスプリングがいつもギュギュと軋み始める」ことを教えてくれた.「お風呂で胸まで浸かると湯面に輪っかが広がる」と教えてくれた患者さんも経験済み(コチラ).視診では少し分かりにくいが,触診ではその力強さにいつも驚かされる.侮るなかれ二峰性心尖拍動.

🉐 関連投稿(二峰性心尖拍動編)

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(投稿者 川崎)

2020-08-28

10mm未満なら自然排石に期待

💣 尿管結石の一般論
  • 自然排石の確率は長径と逆相関 ➜ 1mmで87%,2-4mmで76%,5-7mmで60%,8mm以上で39%
  • 位置が腎から遠位ほど自然排石率が高い ➜ 近位部で12-22%,中部で22-46%,遠位部で45-71%
  • 自然排石までの時間は大きさに比例 ➜ 2mm以下で8.2日,2-4mmで12.2日,4mm以上で22.1日
  • 1月以上自然排石されない尿管結石は腎機能障害や感染併発を回避するために積極的に治療介入



10mmの尿菅結石に対する(簡便な)治療方針の一例

略語の解説 💨
  • MET=medical expulsive therapy(薬物的排石促進治療)
  • ESWL=extracorporeal shock wave lithotripsy(体外衝撃波結石破砕術)
  • TUL=transurethral lithotripsy(経尿道的結石破砕術)
  • 3D-MSD=3D-mean stone density(結石平均CT値)
  • PS=Performance Status(パフォーマンスステータス)
  • 3D-VCSD=3D-variation coefficient of stone density(結石CT値変動係数)

尿管結石の治療方針のアルゴリズム


(投稿者 川崎)

2020-08-27

命名:こめかみサイン Temple sign of JVP

増悪する息切れで来院した症例

😲 解説
  • 外頸静脈の怒張に加えて,内頸静脈の収縮期陽性波(ランチージ徴候)が目立つ.その拍動は耳垂を超えてこめかみ(側頭部)まで達している.内頸静脈は外耳孔の内側にある頸静脈孔から頭蓋内に入るため,本例で認める側頭部の拍動は拡張した下顎後静脈の拍動と考えられる.また拍動は絶対不整であり心房細動が疑われる.本例の最終診断は心房細動を合併したアルコール性心筋症による重篤な両心不全であった.

😨 独り言
  • 頸静脈の拍動の上縁が高位であるほど,中心静脈圧は高値であると考えられます.例えば頸静脈の拍動と同期して耳たぶが動く現象はwinking earlobe sign(ウインクサイン/耳朶サイン)と呼ばれ,重症の心不全を示唆します.同所見は日常臨床で稀ならず認めますが,多くは臥床(実例)あるいは半坐位(実例)であり,座位ではあまり見かけません.本例の様に,座位で耳たぶを超えてこめかみの拍動を観察できることは極めて稀と思います.個人的には こめかみサイン(Temple sign)と呼んでいます.

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(投稿者 川崎)

2020-08-26

ビタミンK欠損

維持透析中の症例の血液検査

🐜 解説
  • ワルファリンの未服用にも拘らずINRが著明に延長しPIVKA2も高値
  • ミキシング試験欠乏型 ➜ 肝不全・血友病・ビタミンK欠乏等の疑い
  • 血友病ならPT正常でAPTTのみ延長/本例に飲酒歴や肝不全徴候なし
  • 本例は最終的に吸収不全によって生じたビタミンK欠乏症と診断した

🐛 ビタミンK
  • 正常な血液凝固の維持に必要な脂溶性ビタミンの一つである
  • Kはドイツ語で凝固を意味する Koagulation に由来している
  • 食事から経口摂取され小腸で吸収された後に肝臓に到達する
  • 大腸内の細菌もビタミンK2を合成するため欠乏症は稀である
  • 欠乏の原因にはワルファリン内服,肝臓障害,吸収不全など
  • 母乳のみで育つの新生児(特に未熟児)は欠乏のリスクが高い


🉐 関連投稿(ビタミン関連)

(投稿者 川崎)

2020-08-25

KJ法 KJ Method

  • 収集した情報をグループ化して論理的に整序することで問題解決の道筋を明らかにする手法
  • 文化人類学者の川喜田二郎教授(東京工業大学)が考案した(KJは考案者のイニシャルです)
  • 様々なアイデアを出し合うブレインストーミング後の要約手段として利用されることが多い
  • ただ最近では指導医講習会などでもKJ法より小グループディスカッションの方が多い?()

💠 KJ法の具体的な4ステップ
  1. アイデアの書き出し(カード1枚に1つのアイデア)
  2. 類似カードをグループ化(一行の見出しを付ける)
  3. グロープの関係を図解化(矢印や線などを用いる)
  4. 図解化した関係を叙述化(≒アイデアをまとめる)

🔍 実際の分かり易いページ ➜ コチラ

🉐 関連投稿(ビジネス用語編)

(投稿者 川崎)

2020-08-24

👴 歴史クイズ




(投稿者 川崎)

2020-08-23

歯車様硬直 Cogwheel rigidity

  • 他動的に手足の関節を伸展・屈曲する時に,あたかも歯車があるかのようにカクカクとした断続的な抵抗がみられること.別名は歯車現象.
  • パーキンソン病で認める症状の一つ.類似所見に,一定の抵抗が持続する鉛管様強剛(鉛管様固縮・鉛管現象/lead-pipe rigidity)がある.


⛭ 意外に知らない英単語 
  • cogwheel 【名詞】kɑ́ghwìl(カグウィル)実際の発音【意味】歯車
  • cogは歯車の歯の意味で,歯車を表す他の英語はgearやgear wheel他

(投稿者 川崎)

2020-08-22

心尖拍動:座位 vs 臥位

1週間前から急に増悪した倦怠感で来院した症例

😊 解説
  • 座位(ビデオ前半)では左乳輪外側の2肋間で心尖拍動が明瞭 ➜ 心拡大の疑い
  • 臥位(ビデオ後半)では左乳輪の外側下方に拍動を僅かに視認 ➜ 心拡大確定
  • 拍動は不規則で早い ➜ 頻脈性の心房細動の疑い(期外収縮頻発は否定できず)

😙 独り言
  • 本例の心尖拍動は臥位より座位の方が明瞭である.心尖拍動を用いた心拡大の判定は,厳密には仰臥位で行われるべきであるが(),仰臥位での視認性は必ずしも良好ではない.心尖拍動は仰臥位より左半側臥位の方が視認しやすいことはよく知られているが,座位でも意外に分かりやすい.非代償性心不全では臥位になれない症例(起座呼吸)も少なくないことを考慮すると,座位の心尖拍動による評価をもっと積極的に導入していいと思う.なお本例にも実際に心拡大(左室拡大+左房拡大)が存在し,頻脈性心房細動であった.その病態はバーロー症候群に伴う慢性心不全があり,腱索断裂による僧帽弁逆流の急性増悪と考えられた.

😀 関連投稿(座位の心尖拍動編)

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(投稿者 川崎)

2020-08-21

SAPHO syndrome サホーまたはサフォー症候群

フランスのリウマチ科の医師Chamotらが提唱した疾患観念で特徴的な以下の5つの頭文字から命名(Rev Rhum Mal Osteoartic 1987;54:187-96
  1. Synovitis(滑膜炎)
  2. Acne(ざ瘡)
  3. Pustulosis(膿疱症)
  4. Hyperostosis(骨化過剰症)
  5. Osteitis(骨炎)
・・・・・・・・・・・

  • 疫学 全人口の0.04%程度(本邦での頻度は不明)/ほぼ性差はなく30-50台に好発
  • 診断 臨床症状+各種画像所見+必要時には生検で他疾患除外などで総合的に判断
  • 分類 関節炎先行型が32%,皮膚症状先行型が39%,同時発症型が29%と概ね同率
  • 特徴 前胸部の疼痛や腫脹が65-90% ➜ シンチグラフィでBull's head sign出現(下図)
  • 治療 NSAIDs,ステロイド,ビスフォスフォネート,生物学的製剤,扁桃摘出術など
  • 経過 生命予後は良好であるが寛解と増悪を繰り返す(多彩:数日軽快〜数年持続)
  • 合併 潰瘍性大腸炎・クローン病・脊椎関節炎など/HLA-B27陽性が高頻度と報告

参考)SAPHO症候群|KOMPAS ほか


(投稿者 川崎)

2020-08-20

🎯 今週の一枚

血尿と下腹部痛でERに搬入された症例(前立腺肥大に対して尿道カテーテル留置中)



(投稿者 川崎)

2020-08-19

ゲーム 🎮 頸静脈-30 JVP-30

  • コロナ禍でも活躍する身体所見は頸静脈です(衣類の着脱が不要で視診で判断できます)
  • 特に座位の簡易定性法は,特定の体位で判断する従来定量法よりも技術習得が容易です
  • 代表的な頸静脈30問を1問30秒で回答(頸静脈はほぼ座位で記録) ➜ 目標は四段突破!


(スマホ仕様ですがタブレットやデスクトップにも対応/現在の閲覧がウェブ版なら右欄にリンクあり)

🉐 関連投稿(ゲーム編)

(投稿者 川崎)

2020-08-18

🍺 ドイツ語:パート2

🍸 昨日のカンファから
  • 白血球=ワイセ ➜ Weissen Blutkörperchen(ただしドイツ語発音はヴァイセ)
  • 赤血球=ローテ ➜ rote Blutkörperchen
  • ヘモグロビン=ハーベー ➜ Hämoglobinの略

🍶 関連投稿(ドイツ語編)

(投稿者 川崎)

年齢:数え年と満年齢

😺 臨床現場での一コマ
  • 若手医師 「おいくつですか?」
  • 患者さん 「数えで80歳です」
  • 若手医師 「数えっ…う〜ん?」

  • 満年齢 ➜ 現在の年齢で誕生日で1つ増える(生まれた時は0歳で1年後の誕生日で1歳になる)
  • 数え年 ➜ 満年齢+1で1月1日に1つ増加(生まれた時点で1歳で元旦に2歳/誕生日は無関係)

🉐 関連投稿(用語編)

(投稿者 川崎)

2020-08-17

逆アンカリング・バイアス

🚑 臨床現場
  • とても上品に見える中年女性が意識障害で当院ERに搬入された.救急車内の簡易血糖測定器(デキスター)で低血糖が判明したため,救急隊がブドウ糖を投与していた(救命救急士が行える医療処置 ➜ ココ).到着時には意識障害はほぼ改善し,その後の問診で定期薬はないことが分かった.

🍙 低血糖の原因

薬剤性低血糖
  1. インスリンによる低血糖
  2. 経口糖尿病治療薬(GLP-1 受容体作動薬を含む)による低血糖
  3. その他の薬物による低血糖(抗不整脈薬,ニューキノロン系抗菌薬,ARB,非定形抗精神病薬,ST合剤など)
その他の疾患
  1. インスリノーマ
  2. 詐病性低血糖(医療従事者や糖尿病患者の家族など/インスリン注射によるものでは高い血中インスリン濃度+低いC-ペプチド濃度)
  3. インスリン自己免疫症候群
  4. 膵外性腫瘍(肝癌,間葉系腫瘍,消化器癌など/インスリン様成長因子の放出,ブドウ糖消費の増大,肝障害による糖新生の低下などによる)
  5. インスリン拮抗ホルモン低下(下垂体前葉機能低下症,ACTH単独欠損症,副腎皮質機能低下症,グルカゴン欠乏症など)


📺 現場中継
  • 最終的に本例の低血糖の原因は慢性大量飲酒によるアルコール性ケトアシドーシス(alcoholic ketoacidosis; AKA)と診断
  • AKAは糖尿病性ケトアシドーシス(diabetic ketoacidosis; DKA)と異なり高血糖ではない.慢性アルコール飲酒による低血糖は意外に多い(下表の3位)

救急搬送例で血糖値60mg/dl以下であった原因

😳 独り言
  • 不潔で悪臭のある身体所見(セルフネグレクト)など日常臨床では様々なアンカリング・バイアスが生じ得る(実例).しかし本例では「見かけの上品さからまさか慢性大量飲酒者とは思わなかった」という通常とは反対の逆アンカリング・バイアスが生じていた様子.臨床推論における主要な認知バイアスをもう一度,確認しておきたい.

🍶 アルコール性ケトアシドーシス
  • 機序 アルコール代謝の亢進に伴うNADH/NAD上昇+低栄養による飢餓+脱水(下図)
  • 初報 アメリカの医師 Dillon ら(Medical Clinics of North America 1940;24:1813–22
  • 治療 病態の引き金となった飢餓や脱水の補正(糖質を含む補液)+ビタミンB1投与
  • 予後 DKAより良好(ただし大酒家突然死症候群は重症化した AKAとも言われている)


(投稿者 川崎)

2020-08-16

DFT: diastolic filling time 拡張期充満時間

😟 diastolic filling timeと聞いてちょっとピンと来なかったので・・・
  • 左室の拡張は左室弛緩と左室コンプライアンスに分けて考える.左室弛緩(relaxation)はアデノシン三リン酸(adenosine triphosphate; ATP)を消費してカルシウムイオンを筋小胞体に再取り込むことで生じる能動的拡張である.その後の左室は受動的拡張で,左房−左室の圧較差および弛緩した心筋の柔軟性(コンプライアンス)で規定される.拡張期は等容弛緩期+急速流入期+緩徐流入期+心房収縮期で構成され,左室充満期は急速流入期+緩徐流入期+心房収縮期である(つまり心エコー図のE波の開始点〜A波の終了点).



(投稿者 川崎)

2020-08-15

😑 CTのレポートに”CPPAの疑い”って書いてありました!

  • CPPA=Chronic progressive pulmonary aspergillosis(邦名は慢性進行性肺アスペルギルス症)
  • 糸状菌のアスペルギルス属(Aspergillus fumigatusやA. niger,A. terreus等)による真菌症
  • 肺アスペルギルス症の一つで,CPPA以外の病型として侵襲性,単純性,アレルギー性がある
  • CPPAは通常,陳旧性肺結核やCOPD,胸部外科手術後,間質性肺炎など肺の基礎疾患と関連
  • 特徴は1月以上の咳・熱+進行性の肺空洞影・胸膜肥厚+抗菌薬・抗酸菌薬無効+炎症反応
  • 適切なバイオマーカーはない(血清ガラクトマンナン抗原や血清βグルカンの陽性率は低い)
  • アスペルギルス沈降抗体検査は約90%が陽性であるが保険収載なし/培養の陽性率は約50%
  • 本邦の5年間の発症率は人口10万あたり2.5人で5年生存率は18%~49.8%と予後不良である


ベータ β beta D グルカン
🉐 関連投稿(紛らわし略語編)

(投稿者 川崎)

2020-08-14

黄疸と徐脈

😾 プチ事実
  • 黄疸時に徐脈が出現することがあります.胆汁の投与が徐脈を誘発し,これは除神経心でも生じることが100年以上前に発見されています(London: HK Lewis; 1879).その機序は未だ確立されていないようですが(Pakistan Heart Journal 2010;43:17-9),幾つかのメカニズムが提唱されています.

- 黄疸時の徐脈の機序 -
  1. 内向きNa/Ca電流減少と外向きのK電流増加(Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 1987;335:160-5
  2. 肝障害でコリンエステラーゼの産生低下 ➜ アセチルコリン(副交感神経の伝達物質)の増加 ➜ 徐脈
  3. オッディ括約筋や胆嚢の収縮はいずれも副交感神経支配 ➜ 閉塞性黄疸時には副交感神経亢進 ➜ 徐脈
  4. 胆汁(bile acids)とジギタリス(陰性変時作用あり)が構造的に類似(下図)➜ 胆汁増加時には徐脈
Bile acid and Digoxin on Wiki)

😺 おまけ
  • ジギタリスは心電図のST-T(特に盆状低下)が有名ですが,健常者女性でもST-T変化をしばしば認めます.これはジギタリスが女性ホルモンと似ているためという考えがあります(都市伝説?
Estrogen and Progesterone on Wiki)

(投稿者 川崎)

2020-08-13

🎯 今週の一枚

咳嗽で来院した症例の頸部動画(呼吸調整なし)





(投稿者 川崎)

2020-08-12

🍐 ESTと胆摘

  • EST=endoscopic sphincterotomy(内視鏡的乳頭括約筋切開術)
  • EST後の晩期偶発症・合併症には総胆管結石の再発や胆道感染症
  • ESTにより完全切石を行った679例で総胆管結石の再発率は9.3%
  • 結石再発の最短は4ヵ月で最長は14年(再発例の53%が2年以内)
  • EST後10年以上が経過した症例で胆管炎を発症するのは5.8~9.7%
  • EST後は無石胆嚢例では胆摘術は不要,有石胆嚢例では原則摘出
  • EST後に合併症などがなければ早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術は可能


🉐 関連投稿(胆嚢編)

(投稿者 川崎)

2020-08-11

マイヤーソン徴候 Myerson's sign

  • 眉間を繰り返し指で軽く叩いても瞬目(眉間反射)が減弱しない場合が陽性
  • 健常者では眉間反射が次第に消失(原始反射であるため通常は前頭葉が抑制)
  • パーキンソン病の初期症状の一つであるが認知障害や他の変性疾患でも出現
  • 命名はアメリカの神経内科医であるAbraham Myerson (1881–1948)に由来する
  • ただし初報はイギリスの放射線科医Walker Overendら (Lancet 1896;147:619)



👀 独り言
  • どれくらい続けば異常と判断するかを規定した記述は見つけられませんでした.ただし質問コーナーの返答で「正常では1秒間に2回のペースで叩き続けると10回以内に消失する」という記載を見つけました(ココ).実際に自分にやってみると数秒で瞬目がなくなりました😆

🉐 関連投稿(パーキンソン編)

(投稿者 川崎)

2020-08-10

日本内科学会ことはじめ2020より

📥 個人的に気になった演題

演題 10 繰り返す腹痛を契機に診断された副腎不全の1例
  • 副腎不全の腹痛は急性副腎不全で11.8%,続発性で5%と比較的多い.CTや消化管内視鏡検査で非消化器由来の腹痛が考えられる場合には,副腎不全を鑑別に挙げる必要がある.繰り返す腹痛でなかなか診断がつかないときに思い出したい三疾患 ➜ コチラ

演題 115 肺高血圧を合併し,診断と治療に苦慮したOsler病の1例
  • Osler病(遺伝性出血性末梢血管拡張症)は常染色体優性遺伝疾患である.新生血管による動静脈シャントを主病態として,多彩な症状(鼻出血・消化管出血・口腔内出血・腹痛・発熱・倦怠感・痙攣・頭痛など)を示す.

演題 424 風疹ワクチン接種により風疹を発症した1例
  • 本例では風疹ウイルスの遺伝子型を測定し,野生株ではなくでワクチン株であることを確認した.風疹ワクチンの副作用報告は1662万回中329件(0.002%)で,そのうち風疹発症は1例のみ.

演題 500 Googleレビューにおける評点と口コミ評価項目から分析する良い医療の提供に必要な要素の考察
  • Googleマップではユーザーが訪れたことのある場所についてクチコミを投稿できる().投稿されたクチコミはすべて一般公開されるが,匿名でクチコミを投稿することはできない.病院では医師の対応に加えて診療内容が大きく影響するようであるが,前医よりも後医が有利である問題点がある.

📤 当院からの発表演題
  • 演題 71 発症の時系列を観察できたKounis症候群の1例(循環器内科 渡邉聖瑠先生)
  • 演題 315 帽弁形成術後に生じた溶血性貧血の一例(総合診療科 桝井太輝先生)
  • 演題 498 脂肪吸引後に呼吸困難を呈した一例(総合診療科 中田大介先生)
😃 皆が不慣れなZoomですがとてもいい発表でした!

(投稿者 川崎)

2020-08-09

🏆 論文:頸静脈を見てみよう!

  • 手前味噌で恐縮ですが投稿者のフィジカル論文が出版されました.心臓リハビリテーション学会誌の循環器教育講座であるため,あまり堅苦しくならない論調を心がけました.イラストも自前で,英語タイトルはフィジカルの温故知新を考慮して”Jugular venous pulsation revisited”としてみました.無料アプリのポケット・フィジカル心臓フィジカル広場のようなweb上での身体所見の共有にも触れています.よければご覧ください(版権の問題でPDFリンク貼れず 😭).

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(心臓リハビリテーション JJCR 2020;26:291-3)

👿「論文」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

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(投稿者 川崎)

2020-08-08

🚗 CART(カート)

  • CART=Cell-free and Concentrated Ascites Reinfusion Therapy(腹水濾過濃縮再静注)
  • 濾過膜を用いて腹水や胸水から不要な成分を除去し濃縮後に再静注する血液浄化療法
  • 従来は低血圧や低蛋白血症,腎前性腎不全のため排液量は3L程度までが限界であった
  • 2008年松崎らの低圧外圧濾過方式CARTの開発以降は1回あたり平均約5L(〜最大20L)
  • 癌性や血性でも施行できるが感染性はエンドトキシン濃縮によるショックのため禁忌
  • CARTの最大の有害事象は再静注時の発熱である(腹水の投与を終了すればほぼ治る)
  • 手術手技であり材料と手技料を請求できるが2週間以内なら材料のみ算定(2016年1月)



🉐 関連投稿(血液濾過編)

(投稿者 川崎)

2020-08-07

不整脈 vs 頸静脈

陳旧性心筋梗塞例に生じた頻脈時の心電図と頸部所見


🔎 臨床現場
  • 可能性としては心室頻拍,心房粗動,変更伝導を伴った上室頻拍などが考えられる
  • 心室頻拍なら房室解離が生じるため一定の間隔でサイズの異なる巨大a波が生じる
  • 本例ではa波サイズは一定と判断 ➜ 上室性を疑いアデノシンを投与したが変化なし
  • 引き続きカルディオバージョンを行い洞調律に回復(下図) ➜ 最終診断は心室頻拍


😳 コメント
  • 本例は血圧が比較的保たれていたが,バイタルサインが不安定な時は迷わずカルディオバージョンを行うことは言うまでもない.サパイラ先生も心拍数が毎分100回以上では(初心者は)波形解析を試みないよう述べている(Sapira's Art and Science of Bedside Diagnosis, p363).ただし頻脈でも,頸静脈のフロッグ・サインは分かりやすいので覚えておきたい.

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(投稿者 川崎)

2020-08-06

ゴミ屋敷 vs セルフ・ネグレクト

💒 ごみ屋敷
  • ごみ集積所ではない建物でごみが積み重ねられた状態で放置された建物もしくは土地で,その住人にはセルフ・ネグレクトがあると考えられる

🎨 セルフ・ネグレクト
  • 自己放任あるいは自己放棄と訳され,自分自身の健康や安全を脅かすことになる自分自身に対する不適切なまたは怠慢の行為

🎪 セルフ・ネグレクトを表す6因子
  1. 不潔で悪臭のある身体
  2. 不衛生な住環境
  3. 生命を脅かす治療やケアの放置
  4. 奇異に見える生活状況
  5. 不適当な金銭・財産管理
  6. 地域の中での孤立


廃棄物資源循環学会誌 2017;28:194-9/上記引用8は中央法規 2015;p10)

🎈 独り言
  • ゴミ屋敷を的確に表す医学用語はないと思われますが,上記2の不衛生な住環境重度な家屋の不潔さ (Severe Household Squalor) などで代用可能かも?問題リストにセルフ・ネグレクトとしてまとめるのも一考


(投稿者 川崎)

🎯 今週の一枚

息切れと黄疸で来院した症例

🙌 ばち指(Clubbed finger)
  • 呼吸器疾患やチアノーゼ性心疾患で出現するが,肝硬変や炎症性腸疾患などでも認めることがある.ばち状指や撥指,Nail clubbing, Digital clubbingとも記載される.
  • 機序として,動静脈シャントによる血小板由来成長因子や血管内皮細胞増殖因子の不活性化抑制で結合組織が過形成されるという仮説が提唱されている(Lancet 1987;2(8573):1434-5
  • 少なくともヒポクラテス(紀元前384-322)の時代には病的所見として知られていて,"Hippocratic fingers"(ヒポクラテリック・フィンガー)と呼ばれていたようです(PMID: 30969535
  • 診断の目安は指と爪床の角度が165度以上で,両手の爪を合わせた時に通常存在するダイアモンド型の隙間が消失するシャムロステスト(Schamroth's test)が有用(S Afr Med J 1976;50:297-300


(E=正常・F=ばち指:Respir Med 2017;132:226-31

👽 臨床現場
  • 本例はファロー四徴症に対して幼少期に手術を受けていた.主訴の一つである息切れは肺炎であると考えられたが,肺炎の改善後にもチアノーゼが残存した.肝硬変が合併していたため黄疸があり,遷延する低酸素血症は肝肺症候群(HPS: Hepatopulmonary syndrome)によると判断した.その身体所見はシンプルであったが,背後の病態はとても複雑であった.

👿「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2020-08-05

臨床トライアル:粋な命名

  • 先日のカンファレンスで担癌症例の静脈血栓塞栓症に対するアピキサバンの有用性を証明したCaravaggio試験を勉強(N Engl J Med 2020;382:1599-607
  • 同様に2018年にHokusai VTE Cancer試験も同病態に対するエドキサバン(リクシアナ®)の有用性を示しています(N Engl J Med 2018;378:615-24
  • トルーソー症候群ではワルファリンの効果が不確実(以前の投稿)➜ 急性期ヘパリンはともかく,慢性期のヘパリンカルシウム皮下注は簡便ではない
  • よってCaravaggio試験もHokusai VTE Cancer試験もトルーソー症候群での直接経口抗凝固薬(DOAC)の有用性を示す臨床現場への福音と考えられます

📡 カンファレンス中の一コマ
  • 一人の医師 「Caravaggioってどういう意味?」
  • 参加者全員 「う~ん,何だろう?」
・・・・・・・・・・・・・・・

📭 探偵団の調査
  • Caravaggio試験は国際試験ですがイタリアが中心的な役割を担ったため,バロック期のイタリア人画家 Michelangelo Merisi da Caravaggio(1571-1610)から命名されたと思われます(下図).カラヴァッジオはイタリアの10万リラ(≒1500円)の紙幣にも肖像が採用されていました.
  • ちなみにエドキサバンのHokusai試験の由来は富嶽三十六景などで有名な葛飾北斎(1760?-1849)と思われます.これはエドキサバンが本邦の第一三共株式会社の創薬であることと関連すると予想します.


(投稿者 川崎)


2020-08-04

SNAPPS法

  • 研修医や学生に対して外来棟で行う医学的な教育方法の一つ
  • 米国の医師Wolpawらが開発した(Acad Med 2003;78:893-8
  • SNAPPSとは,以下の6ステップの頭文字から命名されている


👉 日本語訳
  1. 病歴と所見を簡単に要約する
  2. 鑑別診断を2~3に絞る
  3. 比較対比して鑑別診断を分析する
  4. 不明な点や代替アプローチについて指導者に質問する
  5. 問題に対する診療計画を立てる
  6. 自発的に学習できる項目を選択する

🉐 関連投稿(教育編)

(投稿者 川崎)

2020-08-03

ジャクスタピッド(ロミタピド)

  • ジャクスタピッド(ロミタピド)は、肝臓および小腸において、ミクロソームトリグリセリド転送タンパク質(MTP)に結合して脂質輸送を阻害し、肝臓でのVLDL及び小腸でのカイロミクロン形成を抑制することで、血中のLDL-Cをはじめとする脂質を低下させる新規の作用機序を有する薬剤である。
  • HoFHにおいては、第一選択薬としてスタチンを速やかに最大耐用量まで増量し、エゼチミブ・PCSK9阻害薬・MTP阻害薬・レジン・プロブコールとの併用による薬物療法やLDLアフェレーシスとの組合せによる治療がガイドラインで推奨されている。
  • 本剤は、スタチン等とは異なり、LDLRへの作用を介さずに血中LDL-Cを低下させることから、HoFHの治療において新たな選択肢になると考えられる。しかしながら、本剤投与による肝機能障害や胃腸障害のリスクを考慮すると、本剤の臨床的位置付けとしては、既存の薬物療法に上乗せして使用されるものと考える。
  • PCSK9阻害薬との使い分けについては、明確な基準はなく、両剤の特性、患者背景や症状等に応じて、いずれかを使用または併用するかリスク・ベネフィットを踏まえて判断することが適切である。
  • LDLアフェレーシスとの使い分けについても、一律に規定することは困難である。LDLアフェレーシスについては、観察研究において心血管イベントの減少が示唆されているが、侵襲性が高く、患者負担も大きい。本剤投与により、LDLアフェレーシスの頻度が下がる等、患者の負担軽減が期待されることから、患者背景や症状等に応じて、本剤とLDLアフェレーシス施行のいずれか又は併用するかを判断することが適切である。

(投稿者 小森)

🏆 論文:動静脈血栓症の1例

  • 当院専攻医である藤野先生の総合診療科の症例報告が出版されました
  • シャントはなく脳梗塞と肺血栓塞栓症の動静脈血栓を合併した例です
  • 動脈硬化性の脳梗塞で来院前に麻痺側に深部静脈血栓が生じたと診断


👵 独り言
  • 決して稀な症例ではありませんが,論文作成過程でとても多くのことを学びました.脳梗塞発症後の深部静脈血栓の頻度や不動に伴う血栓生成のスピードなどについてです.多忙な臨床に押し流されずに,貴重な臨床経験を言語化して世に問う姿勢を持ち続けていくことは,臨床医の義務だと思っています.

👿「論文」の過去の投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2020-08-02

ラリンジアルマスク LMA: Laryngeal mask airway

  • イギリスの麻酔科医Archie Brain (1942〜) が開発した(Anaesthesia 1982;37:345
  • 先端にカフが付いた気道確保に用いられる換気チューブの一つで省略名はラリマ
  • 確実性および侵襲性ではフェイスマスクと気管内チューブの中間の特性を有する

- 進化の歴史 -

- 設置位置 -


"ラリマ"の適応と禁忌


🉐 関連投稿(呼吸管理編)

(投稿者 川崎)

2020-08-01

プロカインアミド(アミサリン®)

😕 きっかけ

【効能・効果】(添付文書
  • 期外収縮(上室性、心室性)
  • 発作性頻拍(上室性、心室性)
  • 手術及び麻酔に伴う不整脈
  • 新鮮心房細動
  • 心房粗動(静注のみ)
  • 陳旧性心房細動

【禁忌】(添付文書
  1. 刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者[刺激伝導抑制作用により、これらの障害がさらに悪化するおそれがある。]
  2. 重篤なうっ血性心不全のある患者[不整脈(心室頻拍、心室細動等)が発現又は増悪するおそれが極めて高い。]
  3. モキシフロキサシン塩酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、アミオダロン塩酸塩(注射剤)、トレミフェンクエン酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
  4. 重症筋無力症の患者[筋力低下が亢進するおそれがある。]
  5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

😉 おまけ
  • ベテラン上司に,「昔はキシロカインとアミサリンしか不整脈の薬がなかった」と聞きました.アミサリンは全身性エリテマトーデス(SLE)様症状の出現に注意することも教えてもらいました.

(投稿者 川崎)